2学期は何をするのか[中学受験合格言コラム]

夏期講習もすでに半ば近くだが、受験生はもちろん、ご両親も忙しい日々をお過ごしのことであろう。夏は体調を崩しやすいので、お子さまの健康管理にも十分注意しなければならないが、ご両親としてはそろそろ2学期に向けて準備を始める時期である。

2学期は、今までの学習の総まとめ、過去問対策、模擬試験、そして志望校決定などなど、すべきことや決断しなければならないことが多い。
今月は、今だからこそ考えたい「2学期は何をするのか」と「2学期の心得」についてお話したい。

しっかり時間をとって過去問対策
塾のカリキュラムは夏休みには一通り終了するのが一般的であろうから、2学期からは総まとめということで、苦手単元の復習や入試問題演習による実力養成の時期になる。

2学期から加わる内容もあるだろうから、塾の授業や宿題だけでもかなりハードスケジュールになると考えられる。
ここで問題なのが、個人的に弱い単元や科目の強化をどうするかということであろう。

塾のカリキュラムに従って強化すれば大丈夫という目算があればよいのだが、何らかの事情(たとえばある単元がスッポリ抜けているとか)があるなら、個別指導や家庭教師の手も借りるという方法もあるだろう。

2学期にどうしてもやっておくべきことに、過去問対策がある。
志望校の過去の問題を解いていくのである。
塾で面倒を見てくれる場合もあるだろうが、個人的に行わなければならないときもあるだろう。

問題を解くだけではなく、復習して弱点を見出しその補強もしなければならない。志望校ごとに、数年間分、しかも4教科あるのだからかなり時間はかかる。
しかし実施する価値は十二分にある学習法だから、しっかり時間をとらなければならない。

模試は3回から5回まで
2学期は模擬試験も多く実施される。通常の合否判定テストが4回程度、これに学校別の2回程度が加われば6回も受験する機会がある。
しかも複数の業者を受けることも可能であるから、模試を受けるだけでもかなりの時間を割かなければならない。

もちろんできなかった箇所の復習は必須であるから、1回の受験で延べ2日は必要と考えてよいだろう。
何回受けるか今から予定を立てておく必要はあるが、絶対に無理な計画は立てるべきではない。個人的には、せいぜい3回から5回程度だと考えている。

説明会の日程を検討
志望校決定はすでに済んでいるご家庭も多いだろう。
ただし「済んでいる」と本当に言えるのは志望校が射程圏内に収まっている場合である。
2学期でどの程度伸びるのか、それによって志望校変更の可能性も出てくるであろう。またご両親は学校説明会にもお出かけになるであろうから、志望校の検討とともに説明会の日程も検討しておきたい。

お子さまの小学校の行事関係についても、予定を立てておくべきであろう。
2学期は行事が多いので、お子さまがオーバーワークになる可能性も出てくる。特に体力に自信のないお子さまは要注意である。

以上、主な実施事項を考えてみたが、とにかくお子さまもご両親も盛りだくさんのはずだ。
これらを上手に消化していくためには、予定を立て、何をすべきか優先順位をしっかり決めることが重要であろう。

プロフィール


小泉浩明

桐朋中学・高校、慶応大学卒。米国にてMBA取得後、予備校や塾を開校。現在は平山入試研究所を設立、教材開発など教務研究に専念。著作に「まとめ これだけ!国語(森上教育研究所スキル研究会)」などがある。

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