be動詞の役割は「イコール」 基礎を覚えて並び替えを自在に
中学校の英語では、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能など、「使う」力がますます求められている。英語が苦手になる原因のひとつは、「英語の語順を知らない」こと。英語教育の専門家で、「世界の100人の教師」にも選ばれた関西大学教授の田尻悟郎氏に、be動詞の構文について、語順や構造をすっきりと理解するコツを紹介してもらった。
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「He is our teacher.」のような文において、be動詞(is,am,are)は、イコール(=)の働きをしています。「彼 イコール 私たちの先生」ということです。このようなタイプの文は、「=(be動詞)」を前に出せば疑問文ができあがります。be動詞を含む文を疑問文にするときは、be動詞をそのまま前に持ってくればいいので、非常にわかりやすいのです。ただ、これに答えるとき、多くの子どもが“Yes.”だけで終わってしまいがち。質問に対して答えるときは、フルセンテンスで練習しないと、基礎・基本が身に付きません。実はこれが、中学1年生でbe動詞を使う学習での、ひとつの落とし穴になっているのです。
be動詞を含むもう一つの構文は、「=(イコール)」の後に「どんなだ」を表す言葉(形容詞)がくるパターンです。文の一つひとつの要素について、わからないところをwho, what, howなどの疑問詞に変え、語順を変えて疑問文を作ることを知らないと、実は会話ができません。たとえば、heの裏にwho、kindの裏にhowと、裏に疑問詞を書いたカードを作っておき、そのカードを裏返してから、並びかえていくイメージです。疑問文の作り方を知ることは、非常に大きなポイントです。