誰もが絶対じょうずに書ける、読書感想文(1)

夏休みの宿題の王道といえば読書感想文。しかし、スラスラと書けるお子さんはほんの一握りで、多くの親子は「なにを読めば良いの?」「どう書けば良いの?」「どうすれば、良い文になるの?」と悩みます。今回は、「教えて! 親野先生」でおなじみの、親野智可等先生に「誰もが絶対じょうずに書ける、読書感想文」について伺いました。

誰もが絶対じょうずに書ける、読書感想文(1)


(1)本選びはお子さんひとりにまかせない

最大のコツとも言えるのが「本選び」です。お子さんは、日頃どんなことに興味を持っていますか? もしくは、最近大きな体験をしていませんか? こういった、興味や体験に即した内容の本が選べたら、お子さんも読みたいはずですし、本選びは成功です。

ポイントは、本選びをお子さんひとりにまかせないこと。子どもは情報収集力が低いので、本選びも上手ではありません。そこで、保護者のかたも積極的に探しましょう。
サッカーに興味があるなら、最近のサッカー選手の自伝やエッセー、宇宙に憧れているのなら宇宙飛行士に関する本。大切なことは、お子さんを中心に考えて、お子さんが読みたい本を一緒に選ぶことです。お子さんの心情にフィットした本に出会えれば、お子さんの頭は自然と全開になり、読書に熱中でき、全力で書けて、内容も濃いものになります。保護者のかたは、決して押し付けたりせず、あくまでも本を推薦・紹介するというスタンスでいてあげてください。

実際に本を選ぶときは、お子さんと一緒に書店や図書館に出向き、お子さんが気に入ったものを数冊、保護者のかたが良いと思ったものを数冊、手に入れましょう。そして全部をひと通り読んでみて、お子さんが最も興味を持った1冊を選び、読書感想文に取り組むことをおすすめします。

読書感想文に適した本をセレクトする作業は、できれば夏休み前から始めたいものです。良い本に出会うことができさえすれば、お盆前には書きあげることができるはずです。



感動より面白い本を。ドラマティックな伝記やノンフィクションもおすすめです

あまり読書が好きではないお子さんに、読み応えのある感動的な本をすすめてもつらいと思います。それよりも『はれときどきぶた』(矢玉四郎著・岩崎書店)のように、単純に面白くて、最後まで無理なく読める、薄い本でも良いのではないでしょうか。本のジャンルも、物語にこだわらず、ノンフィクションやルポルタージュ、科学の解説本など、お子さんが読めそうな本にしましょう。
なかでもおすすめなのが、最近の著名人の伝記です。そもそも、子どもは人の生き方に興味があるし、ドラマティックな展開は楽しく読めることでしょう。



強烈なホンモノ体験が、良い読書感想文を生む早道

以前、わたしが小6生を担任していたとき、ミニバスケットに燃えていた児童たちがいました。授業で作文を書いてもらったら、その児童たちの文には思いがとてもあふれていました。こういう、ホンモノの体験に根ざした文は本人も書きやすく、読み手にもインパクトが強く、訴えるものがあります。ほかにも、親戚やペットとお別れした体験がある場合は、命について考える本を読めば、自分のこととして文をつづることができます。

特にこれといった体験をしたことがない場合は、この夏休みを利用して、ホンモノ体験や自然体験をしてみてはいかがでしょう。宇宙に関心があるなら各地にあるJAXAの施設へ行ってみる。ほかにも、干潟を体験したり、キャンプ体験をしたりしても良いでしょう。体験のあとで、それらに関する本を読めば、放っておいても読書感想文は書けるようになりますよ。

『親野智可等の学力が伸びる「作文力」教室』『親野智可等の学力が伸びる「作文力」教室』
<宝島社/親野智可等(著)/780円=税込み>

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プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

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