【もっと教えて!進路プロ】高2の定期テスト、高1と何がちがう?

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高1の最初は定期テスト勉強をしていたお子さまも、高2になると「まあこんなもんか」と、成績順位得意・苦手科目も固定化する傾向にあります。
お子さまのこんな状況、保護者としてどう見守ったらよいのでしょうか?
進研ゼミ高校講座の進路のプロに、編集室のリアル高2保護者たちが取材しました。

この記事のポイント

この記事のレギュラー登場人物を紹介。

高2の定期テストは緊張感がない!?

エミリー:そろそろ高2最初の定期テストがやってきますね。
でも高2って定期テストの緊張感が全然なくないですか?

たーにゃ:ないです、全然ない。
高1初の定期テストなんて「俺何番ぐらいかな~?」「みんなすごくできたらどうしよう」ってドキドキ緊張しながら勉強していたものなのに。

エミリー:そうなんですよ。
あの頃に比べて今の慣れ切った感じはなんなのかしら。
得意科目は100点をめざしてくれたらうれしいのに、毎回「数学は〇点、英語は〇点、国語は〇点、社会は〇点でいいかな~」なんて、どの科目も見切った点数しかめざさない。
順位だけでなく得意・苦手科目もすっかり固定化しちゃっているのよね。

たーにゃ:うちの子も高1からず~っと文系科目が苦手で、とくに国語や歴史は赤点回避が定期テストの目標になっているの。
赤点をとると放課後に補習があってめんどうなことになるんですって。

たーにゃ:でもまあうちの子、私立大理系志望だし推薦入試もねらっていないから、入試で使わない文系科目は、定期テストでも「捨ててOK」って割り切っているのかも?

進路プロ 松﨑(以下松﨑):高2になると定期テストの目標やモチベーションは人それぞれになっていきます。
推薦入試をねらうお子さんは、定期テストの成績(学習成績の状況)が合否に関係しますから、定期テストは毎回全力でがんばるでしょう。
でも推薦をねらわない場合、「定期テスト勉強も入試につながる」と頭ではわかっていても、定期テストのモチベーションが上がりにくいかもしれません。

また高2から高3に近づくにつれて定期テスト勉強(普段の授業も)より、自分の受験勉強を重視したいと考え始める人が増えていきます。
とくに私立大志望の場合、入試で必要なのは3科目のみが主流。
それ以外の科目を定期テストで「捨てよう」と考える子も徐々に増えてくるかもしれません。

たーにゃ:じゃあうちの子が、入試で使わない文系科目で「赤点回避」を目標にしていてもとくに問題はないですか?

松﨑:お子さまがそう考えることも、とても理解できます。
ただ、まだ「推薦は受けない」「私立に絞る」と決めつけてしまう時期ではありません。
目の前の定期テストをきっかけにして、お子さんの進路の可能性をさらに伸ばしてあげられないか? とも思います。

たーにゃ:たしかにまだ推薦を受けないと決めるのは早いかも?
国公立大で行きたい大学が見つかる可能性もあるし……。
今から苦手科目をあきらめるのはちょっと早いかもしれないわ。

エミリー:うちの子はもともと国立大志望だから共通テストで苦手科目をバッチリ使うのよね。
苦手をあきらめていると高3で超苦労しそう~。

苦手を放置しないための保護者の声かけ技とは?

エミリー:ということで、今回の定期テストや今後の模試で、苦手科目の固定化をなんとかするいい声かけはありませんか?
「苦手を克服しよう」と言っても全然効果がないみたいで……。

松﨑:それなら「目標をもっと下げてみたら?」など、苦手科目の目標を下げて達成感を感じやすくさせる声かけがおすすめですよ。
苦手は一気に克服しようとするより、目標を下げて、スモールステップで克服していくほうがうまくいきやすいんです。

エミリー:それは心理的なハードルも下がってなかなかよさそう。
具体的にどうやって目標を下げればいいでしょう?

松﨑:点数と学習行動の2つの観点から、お子さまが現実的にできそうな小さな目標を立ててもらうんです。
目標点は、本人が「この点数だったらいけそう」という点数に。
学習行動の目標は、本人が「最低限これだけならやれる」と思えることを目標にして取り組んでもらいます。

エミリー:それならうちの子もギリギリやる気になってくれるかも~。

松﨑:保護者だけでも「苦手科目は目標を下げてOK!」と認証してくれている。
そういう安心感を作ってあげるとお子さまも「やってみようかな」と思えると思います。

エミリー:へえ~、安心感かあ。
さっそく今度の定期テスト勉強からその声かけ、試してみます。

松﨑:テスト後は、テスト前に決めたその2つの目標が達成できたかを聞いて、どちらか一方でも達成できたらほめてあげてください。
2つとも目標達成できたら「点数も行動も達成できたね。すごいね!」
行動だけでも達成できたら「ちゃんと決めたことをやれたね。すばらしい」といった感じで。
「苦手に向かうのは嫌だったけど、挑戦してみてよかったな」とお子さんに達成感を得てもらうことは、次へのモチベーションにつながります。

たーにゃ:私も今度の定期テストから、平均点とか順位を聞くよりも、本人に前回よりがんばったところを聞いて、そこを中心にほめるようにしよう。

志望大合格コーチたちの「苦手をつぶした体験談」を参考に!

エミリー:松﨑さん、教科ごとの具体的な苦手解消法のアドバイスもぜひお願いします。

松﨑:教科ごとの勉強法は、進研ゼミの「志望大合格コーチ」の体験談を参考にするのがおすすめですよ。

たーにゃ:それって、あの「高2文理別学習戦略」体験談データベースのことですね。

松﨑:ええ。この体験談データベースでは全国約1,000人の志望大合格コーチたちが、高2で得意を伸ばした方法、苦手を克服した方法を具体的に紹介しています。

たーにゃ:実は私、先輩たちの高2で数学の得意を伸ばしたやり方をいろいろ読み比べてみたんですよ。

エミリー:どうでした?

たーにゃ:同じ数学が得意な先輩でも、コンクールや高校生向けの数学セミナーに参加して楽しんで得意を伸ばした人もいれば、共通テストは「時間が勝負」だからと、時間を計って問題を速く解く練習をした先輩、週末に発展的な応用問題を解いていた先輩とか、いろいろなやり方がわかるのが面白いし、役に立ちました。

エミリー:へえ、そうなんだ。
勉強法は相性があるし、1人の先輩のアドバイスより、複数の先輩のやり方からやりやすい方法を選べるのはよさそう!!
私も、うちの子と同じ英語が苦手だった先輩の体験談をいろいろ読み比べて、うちの子との会話のネタにしてみようかな。

たーにゃ:それは私からもおすすめ!
うちの子も先輩のやり方に触発されてちょっとやる気になってくれましたよ。

松﨑:この記事を読んでいる保護者のかたも、「まなびの手帳」アプリから、3STEPでこの体験談が読めます。

※「まなびの手帳」にお子さまの学年を登録しているとバナーが表示されます。
※ご利用にはお子さまの会員番号とパスワードが必要です。

松﨑:ちなみにお子さまは、「高校生サクセスナビ」アプリのトップ画面、「コーチ」をタップで、志望大合格コーチの体験談が読めます。
まだ読んでいないお子さまにはおすすめしてください。

まとめ & 実践 TIPS

高2の定期テストは、高1時代よりお子さんの緊張感も薄れて、得意・苦手が固定化しがち。
でも苦手が固定化したままだと、高3で受験勉強が思うように進まず大変になってしまうでしょう。
お子さまの苦手克服をサポートするには、お子さまの目標を下げて達成感を得やすくする声かけがおすすめです。
教科ごとの具体的な苦手のつぶし方は、進研ゼミ高校講座の「志望大合格コーチ」たちの高2の学習の体験談が参考になります。
苦手だけでなく得意を伸ばしたさまざまな体験談もあるので、保護者のかたからもぜひお子さまにおすすめしてください。

取材・文・イラスト 長谷川ヨスコ

プロフィール

松﨑周平(まつざきしゅうへい)
進研ゼミ高校講座 進路指導センター担当

難関大受験予備校の校舎長・進路責任者として、東京大・慶應義塾大・早稲田大・国公立大志望者2,000人以上の中高生の進路指導に携わってきた。最新の入試データと生徒の志望やポテンシャルを総合的に判断した熱い進路指導に定評がある。

プロフィール


編集・ライター 長谷川ヨスコ

進研ゼミ「高校講座」では進路や勉強法に関わる取材・記事、漫画のシナリオを多数執筆。「高校別担任コーチ」など、進研ゼミ卒の現役大学生の方々の勉強法や進路選択のアドバイスを取材するたび、「自分が高校生の時にこんな先輩たちに出会いたかった…」と心から思っている。

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