【小学生の自由研究】大変なことは「テーマが思いつかない」 完全に子どもにまかせる保護者は1%未満?!

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夏休みの宿題で課される自由研究。お子さまの興味があることについて取り組める楽しい宿題である一方、保護者のサポートが必要になることも多いものです。
そこで、全国の小学生の保護者のかたに自由研究へのかかわり方について聞いてみました。

この記事のポイント

小学生の自由研究の最大の悩みは「テーマが思いつかない」

自由研究で保護者がもっとも大変だと感じていることについては、1位が「テーマが思いつかない(33.2%)」、2位が「子どもが1人で研究を進められない(28.3%)」でした。合わせて約6割の保護者が「テーマ選び」「研究の進行」に悩んでいるようです。

「テーマ選び」に悩む保護者の声

  • ● 困っていること、しらべたいことの疑問などを子どもが思い付かない(小1/小3・愛知県)
  • ● 子どもが自分から「やりたい!」と思えるテーマがなかなか見つからず、いくつか提案しても「嫌だ」と言う。なかなか決まらず、決まってからも親の手伝いが必要。(小4/小5・東京都)

「研究の進行」に悩む保護者の声

  • ● 個人差があるのだろうが、一人でやり遂げるには無理がある。観察くらいならなんとかできそうだが、仮説をたてて、実験して、結果に対する考察などは誘導がないと、とても出来ない。(小4・愛知県)

テーマ選びの悩みは小1が特に大きい!小6ではやる気への課題感も

学年ごとの悩みの傾向を見てみたところ、低学年、高学年ともに1位、2位の並びに変化はありませんでした。しかし、小1、小6では次のように全体傾向との差異が目立つ項目がありました。

  • ● 小1「テーマが思いつかない(41%)」(小学生全体:33.2%)
  • ● 小6「子どものやる気がない(23%)」(小学生全体:13.7%)

はじめての自由研究に取り組む小1では、テーマ設定に他の学年以上に苦労があるようです。最高学年の小6では、他の宿題や予定に忙しいことも自由研究への意欲に影響を与えているのかもしれません。

85.5%の保護者が自由研究を手伝っている。完全に子どもにまかせるのは1%未満!

自由研究について、おうちのかたはどのようにかかわる予定かについて聞いてみたところ、1位は「すべてではないが、一部を手伝う(46.3%)」となりました。2位の「テーマ選びからまとめまですべてを手伝う(39.2%)」と合わせると、実に85.5%の保護者が自由研究を手伝う予定のようです。

また、手伝わないと回答した保護者の中でも11%が「手伝わないがアドバイスはする」と回答。ほとんどの保護者が何らかの形でお子さまの自由研究に携わることがわかりました。

「完全に子どもにまかせる」と回答した人は、1%未満でした。

低学年では49.7%の保護者がすべてのプロセスをサポート

保護者のかかわりは、低学年と高学年とで違いがある様子も見られました。1位となった項目を見てみると、低学年では「テーマ選びからまとめまですべてを手伝う(49.7%)」であったのに対し、高学年では「すべてではないが一部を手伝う(52.3%)」。低学年ほど保護者の全面的なサポートが大きい様子がうかがえました。

  • ● 1年生なのでまだ何をするのか、どうまとめるのか、何から何までわからない状況です。なので、親が全てを通して道筋を作る必要がありそうです。(小1・東京都)

特に1年生では、保護者主導となるケースが多いようです。
徐々に子ども主体で進めることが増えてくる高学年では、完全に子どもまかせにできないとの葛藤の声が多く寄せられていました。

  • ● 一部を手伝うつもりではいるが、結局必要なものを揃えたり、計画を立てたり、まとめの作業はこちらから声をかけることになりそう。もっと子どもの力を信じられるとよいのだが、できるだけ良いものを出したいとなってしまう。これも子育て、教育プレッシャーなのかも。(小2/小5・埼玉県)
  • ● アドバイスというより、指示になりがちです。そして揉めます。(小5・北海道)

保護者は負担を嘆きつつも、さまざまな工夫をしている

保護者のサポートが必要なことも多い自由研究。フリーアンサーでは、保護者の負担についての悲痛な叫びもたくさん寄せられていました。その一方で、負担があるなかでも少しでも子どもに達成感や学びの楽しさを実感させてあげたいと工夫をこらしている声も多数。試行錯誤する保護者の様子がうかがえました。

保護者の負担に関しては、仕事や家事の合間をぬってのサポートや、親主導になりがちな点を嘆く声が目立ちました。

  • ● 親の限られた時間の中でテーマからまとめまでをサポートするのは限りがある。たくさんの体験をさせたいが自分の仕事も外せない。学童では出来ない。(小4・神奈川県)
  • ● 何をやってどうまとめればいいのかわからず、最終的にはすべて親が主導になり子供達の宿題では無いです。(小5・長野県)
  • ● 初めからやる気がない為、やる気になるテーマを一緒に探し、子供の意見を聞きながら、最後まで手伝う…誰の為に宿題してるか時々分からなくなります…。(小3・大阪府)

保護者の工夫に関しては、次の3つの工夫で事前準備をしている声が多くあがっていました。

工夫1:あらかじめテーマ設定を進めておく

  • ● 自由研究が夏休みの課題になると、前々から子どもにお話しをしていました。子供はかなり前から、調べてみたい事等をまとめていました。(小2・兵庫県)
  • ● 突拍子もない研究をしたいと言ってきます。夏休みにいきなり準備できない研究も多く振り回されるので5月くらいからやりたい事を聞くようにしています。ちなみに今年はタコを解剖するそうです(´・ω・`)"(小5・兵庫県)

工夫2:前年度のテーマを発展させるテーマ設定

  • ● 昨年度のテーマを次年度に発展させられるように設定したため、今年度はそれほど苦慮していない。ただ、子供の学力に合わせて筋道を立てるのは大変だと感じる。(小3・秋田県)

工夫3:日頃からネタ収集

  • ● 日頃から子供が興味を持ったことや不思議に思ったことをメモしておいてネタをためています!いざ、夏休みになったらそのネタ帳から子供に選ばせて、選んだものはなるべくアドバイスする程度で任せています!その他に私も楽しくていくつか一緒に調べて一緒にまとめています。(小2・新潟県)

まとめ & 実践 TIPS

楽しいものでありながら、悩みも多い自由研究。頭を悩ませてしまうことも多いですが、自由研究は研究の成果そのもの以上に試行錯誤する過程こそが大切なものです。そのプロセスは、お子さまをひとまわりもふたまわりも成長させるものとなるはず。
今回ご紹介した工夫も参考に、お子さまが夢中になって取り組めるサポートをしてあげたいですね。

関連リンク
■調査概要
自由研究について聞かせてください。自由研究でもっとも大変なことは?
調査地域:全国
調査対象:小学生のお子さまをお持ちの保護者のかた
調査期間:2022年7月13日~2022年7月18日
調査手法:WEBアンケートによるベネッセ調べ
有効回答数:660名

自由研究について、おうちのかたはどのように関わる予定ですか?
調査地域:全国
調査対象:小学生のお子さまをお持ちの保護者のかた
調査期間:2022年7月14日~2022年7月18日
調査手法:WEBアンケートによるベネッセ調べ
有効回答数:259名


出典
<ベネッセコーポレーション 小学生の夏休み調査2022>
夏休みの宿題で「もっとも楽しい」のは自由研究、手伝う保護者は8割
~課題は「テーマ選び」「研究の進行」、結果より過程が大事~
株式会社ベネッセホールディングス(2022年7月29日)

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