「成績のいい子」に育てるコツは? 保護者が意識すべき3つのポイント

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「うちの子、勉強が苦手みたい。一体どうすれば……」。こんな悩みを抱える保護者のかたは少なくないはず。勉強が苦手、というのはお子さまの普段の行動やテストの点から感じることだと思いますが、まずは「なぜそのような結果になっているのか」という原因から考えてみるのがおすすめです。

今回は今からでもできる「成績のいい子」に育てるコツをご紹介します。

この記事のポイント

【コツ①】子どもに任せるスタンスをとろう

「これをやって」と保護者からお子さまに言うシーンは多いのではないでしょうか。効率を重視する大人であればものごとがスムーズに進むため、指示を受けて行動するほうがお互いに楽かもしれません。しかし言われる側の「考える力」が育たないというデメリットがあります。

子どもの場合、時間もやりたいこともたっぷりあるなかで「やりなさい」と指示されることは、やりたいことができない・言う通りにしないといけないというストレスにつながりがちです。そのストレスが反発となり、「あえてやらない」という選択肢をとり始める可能性も出てくるでしょう。

やるべきことをきちんとやる子に育てるために保護者が意識したいのは「子どもに任せるスタンスをとる」ことです。どの程度まで任せるかは、その子に合わせて対応しましょう。

■「やらないといけないこと」の見える化を

まずはその日にやらないといけないことをお子さまと一緒に紙に書き出し、優先順位をつけましょう。例えば、「1.宿題 2.明日の学校の準備 3.部屋の片づけ」など。

ここで書き出すタスクは、絶対やらないといけないことのみに絞るのがおすすめです。すべてクリアできれば満足感と達成感が生まれるので、それを積み上げていくことが大切。多すぎるとクリアできず自信がつかないほか、「明日に回せばいいか」という後回しグセがついてしまう可能性もあります。

ただし、よくあるのがこの「1.宿題」にとりかかりたくないというもの。それならばなぜとりかかりたくないのか、理由をじっくりと聞いてみましょう。

【コツ②】子どもの話を最後まで聞こう

小学生くらいのお子さまの場合、「宿題やりたくない!」とは思っていてもやらないと後で自分が困るのは理解していることがほとんど。それでもやらないのには、それだけの理由があるからかもしれません。

理由はお子さまによってさまざまですが、「手が疲れる」「問題の解き方が分からない」「早く遊びたいけど宿題を始めると時間がかかってしまう」などが考えられます。ここで保護者ができることはしっかりと最後までお子さまの話を聞いて、宿題に対して持っている意識を理解し、スムーズに取り組めるようサポートしていくことです。

まずはなぜやりたくないのかを、質問を交えながら聞いてみましょう。算数は得意だと思っていたら「時計のところだけ分からない」「引き算のやりかたが難しい」など、つまずきポイントをキッカケにすべてのやる気がなくなっていることもあります。

また、とにかく早く遊びたい子の場合は時間を決めて、先に遊び・そのあと宿題という優先順位にしても。お友だちとの時間の兼ね合いなどお子さまにもいろいろあるので、そこはお子さまの話をじっくりと聞いて、個性とライフスタイルに合ったやり方を考えましょう。

■アイテムや環境を整えてみる

手が疲れる場合は、持ちやすい鉛筆の形に変える・濃い鉛筆に変える・持ち方サポートアイテムを使うなど試しながら、楽に書ける方法のアドバイスをします。

また、宿題をするお子さまの隣で保護者が家計簿をつけるなど、宿題と同じような「事務作業」をするのがおすすめです。ひとりでやるよりも一緒に同じような作業をやっている人がいるほうがはかどりやすいもの。お子さまの宿題タイムは保護者の事務作業タイムと決めて、一緒に机に向かってみるとよいかもしれません。

【コツ③】「分からない」を解決しよう

「テストで100点を取りたい」というのは、ほとんどの子が思っていることでしょう。そう思いながらも100点が取れないのは、「計算ミス」と「分からない部分」があるからです。でも多くの子どもたちは「自分が理解できていないこと」に気づいていません。そのために後で複雑になってから分からなくなり、そのまま苦手意識を持ってしまいます。

家庭でできるサポートのおすすめは、返ってきたテストの間違っていたところを復習することです。当然ながら「成績のいい子」はまず「テストの点がいい」ことが挙げられます。テストの点を取る、つまり成績を上げるには「分からないところをなくす」ことが重要です。

■成績向上を目指すのは環境が整ってから!

とはいえ、いきなり「間違っているところを復習しよう!」と言っても、お子さまは「もうテストは終わったんだから」と嫌がるかもしれません。だからこそ日ごろから「コツ①・コツ②」を実践し、勉強への意欲を上げる環境の土台作りをしておきたいもの。

■あれもこれもと欲張らないこと

少しできたら「じゃあ次はコレ」とたくさん求めてしまいがちですが、やることがきちんと済めばあとは自由に過ごさせてあげましょう。やるべきこととやりたいことのバランスはとても大切で、やりたいことをしっかり楽しめて充実しているからやるべきことに集中できる……という面もあります。

最低限のやるべきことがちゃんとできればOK、そんなゆとりのある保護者のスタンスが、意欲的な「成績のいい子」を育てていきます。

まとめ & 実践 TIPS

良い成績は、お子さま自身が「頑張ろう!」と思わないことにはなかなか取れないものです。そのため、まずは勉強を頑張ろうと思える環境作りが大切です。

お子さまによっては遊びが満足すれば勉強に集中できる子や、遊びのなかで勉強に結び付けていく子もいるでしょう。なかなか難しいけれど、お子さまのタイプをよく見て上手に声かけやサポートをしていきたいものですね。

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