読書感想文が得意になる! すらすら書けるコツとステップを徹底解説!

苦手意識を持つお子さんが多い、読書感想文。なかなか進まない様子に心配になってしまう保護者のかたも多いのではないでしょうか。実は読書感想文は、いくつかのコツや手順を知ることで、グッと書きやすくなります。

ベネッセ教育情報サイトでも、小学生、中学生向けの読書感想文が書けるようになる方法をくわしく解説しています。本の選び方や読み方、読書感想文の書き方まで詳しくフォローされていますので、この記事と合わせてぜひ参考にしてください。

読書感想文がすらすら書けるようになると、読書の楽しさを知ったり、「考える力」や「書く力」を伸ばしたりすることも期待できます。

今回は、読書感想文が得意になる、本の選び方や読み方、書き方のポイントを徹底解説します。

読書感想文が課題になる目的とは?

読書感想文という課題の目的は、まず「読書の楽しさに触れる」こと、次に「考える力や書く力を育てる」ことです。

さまざまな本を読むことは、感受性や情緒を育て、文章を読み解く練習や、語彙(ごい)を増やすことにもつながります。あまり本を読まないというお子さんにも、読書感想文を通して読書の楽しさに気づいてもらえるのが理想的ですね。あるいは、ふだんは読まないジャンルの本に挑戦してみるのも、読書の世界を広げることに役立ちます。

そして、自分の感想を人に伝えるために文章にすることは、考えること、書くことのよい練習になります。考える力や書く力は、学年を問わず、さらに大学や社会でも必要になる力です。

書くことに苦手意識を感じているお子さんには、まず書き方のポイントを学んでから書くことに挑戦してみるよう促してみてください。読書感想文はいつくかのコツを知っているだけで、すらすら書けるようになります。読書感想文が得意になれば、考える力や書く力を身につけるよいトレーニングになるでしょう。

また、自分の考えを人に伝えることができたという経験は、素晴らしい体験になります。自分の考えを人に伝える楽しさを知ってほしいということも、読書感想文の目的のひとつです。

このように読書感想文を書く目的を考えてみると、本を読む楽しさや人に伝える喜びを知ることが大切だとわかります。

初めて取り組む小学1年生と何度も書いている小学6年生では、本人の苦手意識も保護者のかたの取り組ませ方も違いがあります。しかし、以下に紹介する読書感想文のコツやポイントは、小学生から中高生まで学年を問わずおさえてほしい基本の内容になっています。読書感想文の書き方を学んで、楽しく取り組んでもらいましょう。

つまずきやすいポイントをおさえて、読書感想文をマスターしよう!

読書感想文に苦労している場合、次のように感じることが多いのではないでしょうか。
・どんな本を選んだらよいかわからない
・そもそも何を書けばよいかわからない
・あらすじばかりの文章になってしまう
・書き始めや、終わり方がわからない

読書感想文を完成させるためには、おおまかに分けて「本を選ぶ」「本を読む」「感想文を書く」という、3つの作業が必要です。

本選びで迷ってしまうこともあれば、本は読んだものの感想文に書くことを思いつかないということもあります。こうした場合は、本の選び方や読み方のポイントを意識できていないことがつまずきの原因になっていると考えられます。

また、何を書けばよいのかわからない、あらすじばかりの文章になってしまうというときは、「読書感想文に書くべきこと」や、「感じたことを文章にまとめるステップ」を予習しておくのがおすすめです。

このあと、読書感想文を書くときにおさえておきたいポイントや、感じたことを文章にまとめるステップを詳しく解説していきます。読書感想文に苦手意識のある人は、まずは自分がどこでつまずいているのかを考えてみてください。つまずいているポイントをおさえて対策を立てることで、読書感想文の苦手意識を克服しましょう!

読書感想文に書くべきことは、たった3つ! おさえておきたい基本の内容

■読書感想文に書くべき3つの内容
「本は読んだけれど、何を書けばよいかわからない」「あらすじばかりになってしまう」と悩むことも多いですよね。しかし、読書感想文でおさえておくべきポイントは意外にシンプルです。

読書感想文で書くべきことは「どんな本を読んだか」「その本を読んでどんなことを感じたか」「本を読んでみて考えた自分の意見」の3つです。

つまり「(1)本の紹介→(2)心を動かされたこと→(3)心を動かされたことから考えた自分の意見」という基本の流れに沿って書くことができれば、まとまりのある文章を作ることができるのです。

さらに「それは△△だからです」という理由や、「たとえば~~の部分では」という具体的な例を加えることで、説得力のある、人に伝わりやすい文章になります。

■読書感想文の内容を充実させるコツ
つぎに、基本の3つの内容をふくらませるコツを紹介します。もっと深い内容を書きたいというときの参考にしましょう。

・本のあらすじや、選んだ理由など、本の紹介…あらすじだけでなく、選んだ本に興味を持ったきっかけや理由を書けると内容に広がりを出すことができます。

・本を読んで感動したこと、もしくは疑問に思ったこと…感動した場面や印象に残った場面、本を読んで新しく知ったことなどを引用したり、要約したりしたうえで、感動した気持ちや疑問に思ったことを書きます。

・心を動かされた場面から、自分なりに考えたこと…主人公の気持ちや物語の中で起こった出来事を、自分の心情や実際の体験と照らし合わせることができると深い内容にすることができます。
心を動かされた場面から、「主人公が○○と考えて行動したことが、自分と似ている」「主人公は○○したけれど、私だったらどうしただろう」というふうに考えてみましょう。

・本を読む前と読んだあとの本に対する印象の変化…「読む前は○○だと思っていたけれど、読んでみたら△△だった」というポイントがあれば、読書感想文の内容がよりオリジナリティーのあるものになります。

・本を読んで考えたことや自分の意見…本を読んだ結果、気づいたことや考えたことを整理して書きます。「この本を読んで、私は○○と考えました」のほかに、「そこで、これからは△△したいと思います」のように自分の生活に引き寄せて書けると、きれいにまとめることができます。

【本の選び方】本選びに迷ったら…「共感できる」ものを選べばOK!

「そもそもどんな本を選んだらよいのかわからない」と迷ってしまっている人のために、読書感想文の本を選ぶポイントを紹介します。

■本を選ぶときのポイント
まず、本の選び方で最も大切なことは、「発達段階に合っていること」「興味を持って楽しく読めるものであること」の2つです。

読書感想文を書くことにこだわりすぎてしまって、本の内容自体が難しすぎたり、本を読むこと自体がつまらなくなってしまったりしては、本末転倒です。年齢や学年に合わせて、興味を持って読める内容かどうか、しっかりと読み切れるボリュームかどうかということに注目しましょう。

よく選ばれるジャンルは児童文学や小説などです。お子さんが素直に「読んでいて楽しい」と思えることを基本に選びましょう。特に、児童文学では対象年齢やあらすじが記載されていることがほとんどですから、何冊か目を通してみて選ぶのが理想的です。

学年や年齢に合ったものの中から、さらに絞りこむためには「登場人物や舞台などが興味を持てそうな設定になっているか」「家族、友達、学校、スポーツなど、テーマが本人の興味・関心に近いものかどうか」と考えていくと、本を選びやすくなります。

お子さんの興味・関心によっては、偉人の伝記や理科や社会のノンフィクションを選ぶのも選択肢のひとつです。その場合も、小学生や中学生を対象とした書籍の中から選んであげられると読みやすくなるでしょう。

つまり、本を選ぶときには、楽しく読めるように「共感できる」「関心が持てる」内容の本を選ぶのが、最大のポイントになります。

■本選びに迷ったら課題図書を参考に
それでも、やはり本を選ぶのに迷ってしまうというときには、課題図書の中から選ぶのもおすすめです。

たとえば、毎年開催されている青少年読書感想文全国コンクールの課題図書の、主な選定基準には以下のようなものがあります。

・児童生徒の発達段階に適合しており、楽しい読書体験が得られるものであるか。
・現代の児童生徒の思考や心情に適合し、多くの児童生徒に興味や関心を持たせることができるものであるか。
・児童生徒に深い感動や新たな認識をあたえ、豊かな心の成長が図れるものであるか。
(引用元:全国学校図書館協議会|青少年読書感想文全国コンクール|課題図書選定基準)

こうした課題図書は、時期になると学校の図書室や地域の図書館でも紹介されるようになりますから、ぜひチェックしておきましょう。

【読書感想文の書き方】4つのステップで読書感想文をマスターしよう!

読書感想文で苦労する理由のひとつが、読書感想文に書くべきことと、文章の組み立て方をよく理解できていないことです。ここでは、読書感想文がすらすら書けるようになる、4つのステップを解説します。

【ステップ1】読書感想文に書くことを意識して、本を読む
「本を読んだけれど、何を書けばよいのかわからない」ということが起こらないようにするためには、本を読むときから、上で紹介したような読書感想文で書くべきポイントを意識して読み進めることが大切です。

読書を始める前に、以下のようなリストを準備してみましょう。すべての項目を用意する必要はありませんが、下のようなポイントを意識しながら読むことで、理解を深めることができ、読書感想文を書くことに大いに役立ちます。

<本に関する情報>
・この本を選んだ理由
・本を読む前の印象
・本の内容

<心を動かされた内容>
・本を読んで新しく知ったこと、気づいたこと
・感動したところや印象に残った場面。反対に、疑問に思ったところ。どうしてそう思うのか(理由)
・好きな登場人物や場面。反対に、嫌いな登場人物や場面。どうしてそう思うのか(理由)

<本を読んだあとの感想や意見>
・本を読んだあと、どう思ったか
・本を読んで、自分の考えが変わったと思うところ

<さらに深く掘り下げるために>
・同じような経験をしたことがあると感じたところはあるか。それはどんな経験だったか。
・もし自分が主人公だったら、どうしたと思うか。それはなぜ?
・作者が言いたかったことはどんなことか。それに対して自分はどう思うか。

小学校中学年くらいまでは、「どんな内容か」「感動したところ」「本を読んだあと、どう思ったか」の項目をおさえるだけでも十分です。

あとから振り返りやすいように、新しく知ったところや、感動したところにマーカーや付箋でチェックをしておきましょう。1度目は読書に集中して、2度目にチェックしながら読むのもおすすめです。

【ステップ2】書きたい内容を整理する「構想メモ」を作る
本を読んだことを振り返って、本を読むときに用意したリストを参考にメモに書き出していきます。

ここでさまざまな感想を引き出すことができると、読書感想文の内容をふくらませることができますし、考える練習にもなります。

また、保護者のかたが「感動した場面はある? どうして感動したのかな?」「本を読んでみて、いまどんなことを考えている?」というふうに問いかけをしながら、考えを引き出してあげるのも効果的です。

【ステップ3】「はじめ・なか・まとめ」の形で文章の構成を考える
ステップ2のメモをもとに、文章の構成を考えましょう。

読書感想文を書くときに「何をどのように書けばよいのかわからない」と悩んでしまうのは、文章の組み立て方がよく理解できていないことが原因となっていることがほとんどです。文章の構成は、一般的な作文と同じように「はじめ」「なか」「まとめ」の3パートに分けて考えていくと、書きやすくなります。

・はじめ
本のあらすじや本を選んだ理由を書いて、本の内容を紹介します。

・なか
読書感想文のメインになる部分です。心を動かされた部分を具体的に引用しながら、どのように感じたか書きます。どうしてそのように感じたのかという理由や、本のエピソードに似た経験をしたことなどを加えて、内容をふくらませていきましょう。

・まとめ
本を読んで感じたことや考えたことをまとめます。「本を読んでどんなことを考えたか」「自分が主人公だったらどうしたいか」といったことを素直な言葉で書くことができると、オリジナリティーのある文章になるでしょう。
また、「本を読んで感じたことを、自分の生活にどう生かしたいか」「本を読んで感じたことから、自分の中で起きた変化」などをまとめられると、読み手の印象に残る文章にすることができます。

【ステップ4】原稿用紙に書いた文章を読み返す
原稿用紙に書き終わったら、一度、読み返してみることも大切です。「てにをは」や句読点、漢字、改行の仕方などに間違いがないか確認して、別の原稿用紙に清書できるとよいですね。

また、自分の文章を読み返すことで理解が深まり、新しい考えを思いついたり、足りない部分に気づいたりすることもあります。考えたり、書いたりする練習をするためにも、なるべく読み返すようにしましょう。

【学年別】読書感想文を書くときのコツと保護者のアドバイス法

ここでは読書感想文を書くときのコツを学年別にみていきましょう。合わせて保護者のかたがアドバイスするときにおすすめの声のかけ方も紹介します。

・小学生
特に小学校低学年では、読書と作文に親しむことが読書感想文の大きな目的です。保護者のかたは、「どんなところが面白かった?」「ここでびっくりしたよね!」「主人公のどんなところが好き?」と問いかけてお子さんと対話しながら、楽しく取り組むことができるようにサポートしてあげましょう。

高学年になると、自分の感じたことだけでなく、考えたことや意見をより論理的な文章で表現できるように練習する必要があります。読書感想文を書くときは、本を読んだ感想から、該当する部分の引用や自分の似た体験などの具体例を示したり、自分の考えや意見の理由を挙げたりして、説得力のある文章にまとめるのがコツです。

・中学生
中学生にとっても、読書感想文は自分の意見を論理的な説得力ある文章にまとめる練習になります。「作品のテーマはどんなことか」「作者が言いたいことは何か」「本を読んで自分はどんなことを考え、どんな意見を持ったか。またその理由は」というふうに考えを深めながら、読書感想文に取り組みましょう。

保護者のかたは「読書感想文で困ったことはない?」とときどき様子を聞いて、つまずいているポイントがあれば「こんな本を選んでみたら?」「こんなリストを作って、メモに書いてみるといいよ」などとアドバイスをしてあげられるとよいでしょう。
また「そんなふうに感じたのはなぜ?」と理由を掘り下げる問いかけをしてあげると、考えを深める助けになります。

・高校生
高校生ではより論理的な文章を書く力が求められます。読書感想文に選んだ本の内容だけでなく、新聞などの資料から実社会の事例や課題とリンクさせたり、学校の先生や友人の意見を聞いたりして、自分の意見を掘り下げることに取り組んでみましょう。

メリットいっぱいの読書。読書感想文を通して、読書の世界を広げよう!

「多くの本を読んでいる子どもほど学力が向上」しているという調査結果(※1)や、「幅広い読書が『思考力』や『創造性』にプラス効果」があるという調査結果(※2)があります。
(※1) 【小学生の読書に関する実態調査】ベネッセホールディングス|ニュースレター|2018年10月26日
https://berd.benesse.jp/up_images/textarea/bigdata/1026releasenewsletter.pdf
(※2) 【小学生の読書に関する実態調査】ベネッセホールディングス|ニュースレター|2019年10月25日
https://berd.benesse.jp/up_images/textarea/bigdata/20191025manabilnewsletter.pdf

これらの調査では、読書が国語の学力だけでなく算数や社会の学力向上にも影響していることがわかっています。また、いろいろなジャンルの本を読んでいる子どもほど、「わからないことを自分で調べるようになった」「難しいことを考える力がついた」「新しいアイデアが浮かぶようになった」といった読書の効果を感じており、読書のさまざまなメリットがデータとして示されています。

まずは時間を上手に活用して、お子さんが読書の楽しさを実感できるように促してあげましょう。自宅で過ごす時間が多い時期には、本を読んだあと感想を書きとめることを習慣にするのもおすすめです。本を読み、考え、書く練習をすることで、読書感想文を「得意」に変えていくことができるでしょう。

参考
5ステップで読書感想文がスラスラと書ける!【前編】|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/201507/20150719-1.html

5ステップで読書感想文がスラスラと書ける!【後編】|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/201507/20150720-3.html

読書感想文のコツ!本の選び方から書き方まで【小学校3~6年生向け】 |ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/201707/20170714-1.html

読書感想文のコツ!読むことや書くことを楽しむには?【小学校1・2年生向け】 |ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/201707/20170713-2.html

夏休みの読書感想文・絵日記が「どうもイマイチ」対策法|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/201607/20160730-2.html

小学生の夏休みの宿題、読書感想文 書く時のポイント3つ|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/201606/20160629-2.html

読書感想文がサクサク書ける 心が動いた体験を伝える「4部構成」|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/201508/20150817-3.html

読書感想文がスラスラ書ける「構想メモ」の作り方|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kyouiku/201507/20150729-3.html

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