テレビ番組は学習の素材の宝庫だった!学習への意欲を高める活用方法とは
たいていのお子さまはテレビが大好き。ついダラダラと見過ぎてしまうことも多く、お子さまの勉強に好ましくない存在となることもありますが、発想を変えて学習への意欲や興味を高めることに活用してみてはいかがでしょうか。普段何気なく見ているテレビ番組には、意外にも学習の素材がたくさん転がっています!
保護者のかたの働きかけでテレビ番組が学習の素材に
昔から学校では授業で教育番組を活用してきたように、そもそもテレビというメディアは教育的な側面を持っています。近年は電子黒板を導入する学校が増え、教材として動画を用いるケースも多くなっています。言葉や画像では伝えづらいことも、映像を使うとスッと頭に入ることが少なくありません。
とはいえ、家庭で教育番組を見たがるお子さまは少数派でしょう。しかし、もっと気楽に見られるエンターテインメント性の高い番組の中にも、学習につなげられるものがあります。テレビ番組は、視聴者に興味や関心を持たせることがとても得意です。例えば、旅行番組を見て「行ってみたい」と思ったことは誰にでもあるでしょうし、ちょっとした雑学の紹介などでも楽しんで知識を得られる工夫が凝らされています。
ただし、教育番組と違い、一般の番組はショー的な要素が強いため、得られる知識やスキルの量は多くありません。あくまでも入り口と捉え、見て終わりではなく、そこから学習を広げられるように働きかけましょう。例えば、次のような活用法が考えられます。
◆親子でディスカッションをする
テレビ番組は不特定多数の人を対象にしていますから、複雑なことをわかりやすく説明するのが得意です。例えば、一見難しい国際情勢や社会問題を解説する番組の中には、お子さまでも十分に理解できる内容が少なくありません。こうした番組で得た知識をベースとして、お子さまと「ディスカッション」をしてみてはいかがでしょうか。ディスカッションといっても、「あなたはどう感じた?」「なんで、そう感じたの?」「私はこうすれば、良くなると思ったよ」などと、テーマについて話し合う程度で構いません。相手の意見を聞き、自分の意見を伝えるという経験の繰り返しが、徐々に本格的にディスカッションをする力を育んでいくでしょう。
◆興味を持ったことを学習につなげる
雑学や教養などを扱うクイズ番組が人気です。お笑いタレントの珍回答を笑うのも楽しみ方の一つですが、時には真剣に親子で競い合ってみるのも面白いものです。そして番組を通して興味を持った分野があれば、書店や図書館に足を運んで関連書籍を手に取ってみましょう。例えば、漢字クイズが分からなかった悔しさをバネにして、漢字ドリルで復習をするなど、番組の内容によっていろいろと考えられます。番組を通して知識を得て、興味も高まっている状態ですから、学習は深まりやすいでしょう。
◆歴史ドラマを社会科の学習の導入に
歴史ドラマは、社会科の学習の導入には格好の素材。登場した人物や舞台となった時代や場所について、関連書籍やインターネットで詳しく調べてみましょう。知識があれば、番組を視聴するのがますます楽しくなります。
◆副音声で英語に親しむ
時にはニュースや映画などを副音声の英語で視聴してはいかがでしょうか。ほとんど理解できなくてもかまいません。聞き取れた少数の単語や映像の内容から意味を類推することが、英語力を高めるトレーニングとなります。
◆教育の要素の強い番組を視聴する
地上波の番組だけではなく、最近はケーブルテレビや衛星放送、定額の動画配信サービスなど、家庭で視聴できる映像の選択肢がどんどん広がっています。良質なドキュメンタリーやサイエンス番組など、学習につながる内容のものも多いのでチェックしてみてはいかがでしょうか。