「モンペと呼ばれたくない!」 保護者の悩みに専門家がアドバイス
子どものことで心配なことがある時は、学校の担任の先生などに気軽に相談したいものだ。しかし、少しの行き違いで「モンスター・ペアレント」だと思われないか、どの程度のことなら相談してよいのかは悩ましいところだ。そこで、ベネッセ教育情報サイトでは、教育評論家の親野智可等氏に、モンスター・ペアレントに関する悩みの解消法を教えてもらった。
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【質問】
ママ友が、子どものことで学校に相談したらモンスター・ペアレント扱いされたと怒っています。私も子どもの給食のことや友だち関係のことなどで学校に相談したいことがあるのですが、モンスター・ペアレントと思われないでしょうか?(小学2年生 女子)
【親野氏のアドバイス】
内容と伝え方の2つに分けて考えてみたいと思います。
まず内容ですが、一方的かつ過度に自己中心的な要求、実現不可能な無理難題、良識や法律に反することなどの場合は当然ながら問題があります。
自分の子どものことを思うあまり冷静さを失い、このような内容を押しつけてしまうことのないようにしてほしいと思います。
学校に求めるべき当然のことを求める、わが子のために当然必要な個別的配慮を求める、わが子のためだけでなく他の子のためにもなる改善を求める、などの場合は問題ありません。
そして、内容的に問題がなくても伝え方に問題があることもあります。
冷静さを失い感情的になり、その結果、相手の話を聞かずに一方的に言いつのる、などの場合は問題があります。
これだと、内容的にはまともなことでも相手に受け入れてもらうことはできません。
内容的にも伝え方にも問題がなければ、モンスター・ペアレントではありません。
伝え方で一番大事なのは、とにかく興奮して感情的にならないことです。繰り返しになりますが、感情的になったら、内容的にはまともなことであっても、相手に受け入れてもらえません。ですから、冷静になって大人の交渉術で臨んでください。
いきなり本題に入るのではなく、まず初めに挨拶や日頃のお礼が必要です。
もう一つ大事なのは、先生の話も共感しながら聞くということです。言いたいことを言うのは、共感の後にしてください。これなら、相手は「この人はこちらの話もきちんと聞いてくれる。ちゃんと道理がわかっている人だ。一緒に問題の解決ができそうだ」と感じます。
出典:モンスター・ペアレント扱いされたくない[教えて!親野先生] -ベネッセ教育情報サイト