次期学習指導要領で関心が高まる「コンピテンシー」とは
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8月末にまとまった次期学習指導要領の基本方針の最も大きなポイントは、教科の枠を超えた「資質・能力」(コンピテンシー)の育成を打ち出したことだ。また、大学入学者選抜でも具体的にこの力が問われるようになるとなれば、保護者や学校にとっても今から注目せざるを得ないといえる。この点について、ベネッセ教育情報サイトでは、教育ジャーナリストの渡辺敦司氏に伺った。
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中央教育審議会の教育課程企画特別部会がまとめた「論点整理」では、「社会に開かれた教育課程」を目指し、各教科はもとより「総合的な学習の時間」や特別活動、道徳教育で育成すべき資質・能力を、学校教育法で規定する「学力の3要素」に沿って、(1) 個別の知識や技能(2) 思考力・判断力・表現力等(3) 学びに向かう力、人間性等……の柱を立て、マトリックス状に「構造化」しています。
今までは、各教科の授業や勉強にしっかり取り組み、それを全教科合わせれば、社会で役に立つ力が自然と身に付くものだという想定がありました。しかし今後は、社会で必要な力とは何かを考え、それを資質・能力として具体化したうえで、それぞれの育成をどの教科等で担うべきかという発想が必要になってくるのです。学ぶ側にも、これまでのように「これは理科の勉強で、国語ではない」といったような意識ではなく、各教科等の授業で学んだことを、自分で積極的に結び付けて考えたり、話し合ったりする前向きな姿勢が、ますます求められることでしょう。
「論点整理」の翌日に決定された文部科学省「高大接続システム改革会議」中間まとめでは、焦点の「高等学校基礎学力テスト」「大学入学希望者学力評価テスト」(いずれも仮称)において、現行指導要領の下でも、次期指導要領も念頭に置いた思考力・判断力・表現力を問う問題を出すとしています。新指導要領下の学力評価テストでは、数学と理科を合わせた高校の新科目「数理探究」さえ出題されます。今後、「脱・教科主義」の発想が、学校にも学習者にも、ますます必要になってくるのです。
出典:「教科を超えた力」が社会や進学でも不可欠に…? -ベネッセ教育情報サイト
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