「思い」の伝わるメールを体感 情報モラルを子どもに身に付けさせるには

「思い」の伝わるメールを体感 情報モラルを子どもに身に付けさせるにはNHK の番組Eテレ「Rの法則」や「社会のトビラ」を担当する、NHK制作局チーフ・プロデューサーの桑山裕明氏。番組制作のために各地の学校を訪問し、授業を見学している。滋賀県の小学校で出合ったAL先生が小学3年生に行った情報教育の授業では、情報化時代を生きるために欠かせない力が育まれているという。授業の様子を伺った。

 

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インターネットなどさまざまなメディアをとおして、いろいろな情報と接する子どもたちに、不可欠な力は、具体的には2つあります。

 

・情報を捉える力……受け止め方、読み解き方、分類
・情報を伝える力……伝える情報の選択、構成・演出

 

インターネットは自動車の運転と同じように、使い方を誤ると人の財産や命をも奪いかねない危険な道具です。年齢制限も免許制度もないこのメディアを扱うためには、指導内容に情報モラルも含まれるのです。

 

そこで、メールを使った情報の扱い方を学びます。まず、受け取った人が嫌な気分になるメールがあることをクラス全員で共有しました。では、どうすれば嫌な気分にならないメールになるのか? 先生は公衆電話やバス停の看板、点字ブロックなど既存のメディアから、「それらは何を伝えたいのか?」「そこに込められたメッセージは?」と問います。さらに、はがきコンクールで最優秀に選ばれたものを見せ、孫のおばあちゃんへの「思い」に気付かせます。

 

先生は、「思い」を体感させるための授業も用意していました。まず、メール文章を書く下書きの紙と画用紙を1枚配ります。そして、「友達でいてくれてありがとう」という内容をメール文章に書きます。画用紙には、どういう「思い」で伝えているのかを書きますが、メール文章で書いた同じ言葉は使ってはいけません。送られた側はメールの文章を読んで、その思いを読み取り発表します。画用紙に書かれた「思い」と一致しているならOKとなります。

 

情報教育は、人と人との関係を育てる学習のひとつであり、言葉を換えれば、情報というキーワードでほかの教科はすべて結びついています。これを意識し、理解している先生は、時代の先を読めている先生と言えるのではないでしょうか?

 

出典:「思い」をどう伝えるか? 情報化社会で生き抜く力を育てる授業 -ベネッセ教育情報サイト

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