「習い事、やめたいと言われたら?」子どもの習い事調査&アドバイス

アンケート期間:2013/01/16~2013/01/22 回答者数:2,439人
アンケート対象:お子さまに過去6か月以上の習い事経験がある、年少~中学3年生までの保護者
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある

今回のテーマは、お子さまの習い事。年少~中学3年生までのお子さまをお持ちの保護者に、お子さまがこれまでにどのような習い事に取り組んだか、習い事の成果を感じるまでにどれくらいの時間がかかったかなど、さまざまなアンケートを実施。「習い事をやめたい」と言われたときの対応についてもご紹介しています。



習い事の経験、男子は「水泳」、女子は「音楽」が最多!

最初に、お子さまが現在続けているものを含め、これまでにどのような習い事をしてきたかを伺いました。また、これまでの習い事のなかでお子さまが長く続けられたもの、あるいは「子どもを通わせてよかった」と感じるものについてもお聞きしています。

お子さまがこれまでにどのような習い事を経験した(現在続けている)かでは、男子の保護者には「水泳」という回答が最も多く、次いで「英語教室・英会話」、「サッカー」。女子の保護者は「音楽(ピアノ・電子オルガン・バイオリンなど)」を挙げるかたが最多で、「水泳」「英語教室・英会話」が続いています。



習い事、どれくらいの期間続けている?

次に、お子さまが習い事をどれくらいの期間続けているかを伺いました。また、習い事の成果を保護者が感じ始めた時期についてもお聞きしています。

【図1 お子さまは習い事をどれくらいの期間続けていますか?】

図1 お子さまは習い事をどれくらいの期間続けていますか?


子どもは「6年以上」続けていると答える保護者の割合が最も高かった習い事は、「音楽(ピアノ・電子オルガン・バイオリンなど)」が7割に迫ってトップ。そして、「英語教室・英会話」が約5割、「水泳」「サッカー」「習字」が3割台で続いています。
では、習い事の成果を感じるようになるのはいつごろからでしょうか。小4以上のお子さまをお持ちの保護者に伺ったところ、「水泳」「習字」「そろばん」では習い始めて「2年以内」に成果を実感するようになったという保護者が6~7割。一方、「サッカー」「英語教室・英会話」「音楽(ピアノ・電子オルガン・バイオリンなど)」では、習い始めて「2年以内」に成果が見られたという保護者は4割台にとどまり、「4年~6年」かかったというかたが2割近くに達します。習い事によって、成果が比較的早く表れるもの、ある程度長期間にわたる積み重ねによってこそ表れるものがあることがわかります。
また、保護者が習い事の成果を実感するお子さまの姿としては、次のような声が寄せられています。

●息子は、スイミングスクールでなかなかクロールより上の級に進めませんでした。進級テストに何度落ちてもめげず、必死に練習した結果、みごとに平泳ぎの級に合格したときは感動しました。本人も、結果は努力のあとからついてくると身をもって感じたらしく、ほかの習い事や勉強にも意欲的に取り組むようになりました(水泳、3年以上)
●習い出したころは小さな子がお遊戯をしているようだったのに、今では美しく舞えるようになった娘の姿に、成長を実感します(バレエ・ダンス・日本舞踊、3年6か月以上)
●たいていの曲を弾きこなせるようになったこと。学校で伴奏を任されることも多くなりました(音楽<ピアノ・電子オルガン・バイオリンなど>、4年6か月以上)
など



子どもが「習い事をやめたい」と言ったらこう対応!

次に、お子さまに「習い事をやめたい」と言われたことがあるかどうか、あるとしたらどのように対応したかを伺いました。

【図2 お子さまから「習い事をやめたい」と言われたことはありますか?】

図2 お子さまから「習い事をやめたい」と言われたことはありますか?


子どもに「習い事をやめたい」と言われたことが「ある」という保護者は約4割と、少なくありません。
お子さまにそう言われたときの保護者の対応としては、「相談・説得し、そのまま続けさせた」が約半数と最多。2割弱の「少し休んだり、指導内容を変更したりして様子を見た」を加えると、7割近くの保護者が、お子さまが習い事をやめることにすぐには賛成しなかったことになります。一方、「希望どおりやめさせた」という保護者も3割強でした。
それぞれの対応をとった際の具体的な状況、そう対応した理由などを見てみましょう。

◎「相談・説得し、そのまま続けさせた」
●子どもは水泳を習い始めるにあたり、自分で「クロールと平泳ぎで25m泳げるようになる」という目標を立てました。それをまだ達成していないうちに、「やめたい」と言い出したので、初志を貫くことの大切さ、我慢強く続けることの意義などを話し、思い直すように説得しました
●息子は自分から「どうしても習いたい」と言って野球を始めましたが、すぐに「練習が大変だからやめたい」と言い出しました。気持ちはわからなくもなかったものの、ここで甘やかしてはこの子のためにならないと思い、「あれほど熱心に『習いたい』と言っていたときの気持ちはどこへ行っちゃったの? いったん決めたんだから、もう少しがんばってみたら?」と説得しました
など
◎「少し休んだり、指導内容を変更したりして様子を見た」
●「水泳をやめたい」と言い出した原因は、ほかにも習い事をするようになり、負担が増えたためだろうと見当がついたので、スクールの先生と話し合い、レッスンの回数を減らしてもらうことにしました
●「面白くないからピアノをやめたい」と娘に言われたことがあります。教室の先生が大好きだと言っていたのでとても意外で、すぐに先生に相談すると「教室では楽しそうにしていますよ」とのこと。しばらく様子を見ることにしたところ、娘は今でもピアノを続けています。気の迷いだったんだろう、と今にして思います
など
◎「希望どおりやめさせた」
●習い始めるときの目標は達成しており、十分がんばったと思ったから
●中学受験のための勉強が忙しくなり、習い事を続けるのは時間的にも体力的にもハードだと感じたから
など



子どもに習い事を続けさせるために、保護者にこんな努力あり!

「習い事をやめたい」と口にしたお子さまに対して、説得したり、様子を見たりと、お子さまが習い事を続けるように保護者はさまざまな対応をしていました。「やめたい」と言わないお子さまにも、保護者の声かけやアドバイスは、習い事をするお子さまにとって大きな力になっているのではないでしょうか。ここでは、お子さまに習い事を続けさせるために、保護者が気を付けていること、あるいは大変だと感じたことを伺いました。

☆お子さまが習い事を続けるように、保護者が気を付けたり、苦労したりしたことを教えてください。

●息子のやる気を高めるよう心がけました。「今日はどんなことを習ったの?」とよくたずねましたし、わたしが生徒役になって息子に教えてもらうこともしょっちゅう。また、進級すればご褒美も買ってあげました
●同じ時期に習い始めた友達よりも進級するのが遅かった息子は、自信をなくし、意欲を失いかけたことが何度か。そんなときは「他人と比較しても意味がないよ。過去と比べたら、今はずっと上手になってるじゃない」と励ましました
●お稽古場への送迎、一緒に習っている子どものお母さんたちとの持ち回りの仕事など、かなり時間をとられました
など



最初の習い事は、「小学校低学年」以前に始めて!

続いて、子どもに初めて習い事をさせる場合、タイミングとしてはいつ頃がよいと思うかを伺いました。

【図3 子どもが「初めて習い事」を始めるタイミングとして適しているのは、いつ頃だと思いますか?】

図3 子どもが「初めて習い事」を始めるタイミングとして適しているのは、いつ頃だと思いますか?


最初の習い事を始めるタイミングとして、最も多くの保護者が挙げたのは、「就学前」で約39%。わずか6ポイントほどの差で「小学校低学年」が続いています。「就学前」と「小学校低学年」を挙げたそれぞれの理由をお聞きしたところ、次のような声が寄せられました。

◎「就学前」を挙げた理由
●小さいときほど、何事にも抵抗感なく取り組めると思うから
●小学校に入ると、宿題があったり、友達と遊びに行ったりするため、自由に使える時間が比較的多い就学前に始めるほうがいいと思います
など
◎「小学校低学年」を挙げた理由
●あまり小さなころでは、教えられたことを子どもが理解するのも大変だと思うから
●就学前ではまだ習い事に集中できず、遊びのようになってしまいそう。また、小学校高学年以上になると、勉強が忙しくなり、新たな習い事を始めるにはちょっと適さないかも。そう思って、うちでは小学校低学年のときに始めました
など



こういうところに気を付けて! これから子どもに習い事をさせようとしている保護者へのアドバイス!!

最後に、これからお子さまが習い事を始めようとしている保護者に向けて、習い事の選び方、続けさせるコツなどをアドバイスしていただきました。

●習い事の数をみだりに増やさないこと。うちはあれもこれもと手を広げた結果、子どもは時間に追われ、親は月謝の支払いに追われました
●習い始めはこまめにほめ、子どもの「もっと習いたい」という気持ちを引き出す。しばらく続いたら、だらけないようにときに厳しく接するとよいと思います。親の声かけやかかわりかた次第で、子どものやる気はどんどんUPするはずです!
●お子さんが本当に習いたいことを見つけられるように、いろいろな習い事を見学したり、体験したりする機会をつくりましょう。「やってみたい」と思える習い事であれば、自然と長続きすると思います
など

多くの保護者が、子どもが習い事を始めるタイミングに心を配り、続けられるようにするための工夫を凝らしていました。お子さまが「やめたい」と口にしたときの対応では、続けるように説得したかたが最も多く、その説得の仕方も、自分で決めた目標を達成するよう伝えたり、もう少しがんばるように励ましたりと、さまざま。保護者が我が子の性格や考え方に応じて、子どもの心に届くように工夫していることの表れではないでしょうか。
習い事の種類はたくさんありますし、同じ習い事でも習う環境は異なります。お子さまに本当に合った習い事を、よい環境、よいタイミングで始めるためには、お子さまとじっくり話し合うことが大切です。その際、今回のアンケートでご紹介している習い事の選び方をご活用いただければと思います。


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