2年未満で習い事をやめる理由は「お子さまと習い事の相性」

約6割がやめることを直接伝えている!

次に、やめることを習い事先に伝えたのは、実際にやめるどのくらい前だったかを伺いました。加えて、やめることを伝えた方法もお聞きしました。

【図7 やめた日からどのくらい前に、習い事先にやめることを伝えましたか? 近いものを以下から一つお選びください】
図7 やめた日からどのくらい前に、習い事先にやめることを伝えましたか? 近いものを以下から一つお選びください

【図8 あなたが習い事先にやめることを伝えた方法を教えてください】
図8 あなたが習い事先にやめることを伝えた方法を教えてください

【図9 お子さまが習い事をやめるとき、菓子折りなどを誰に渡しましたか? 当てはまるものすべてお選びください】
図9 お子さまが習い事をやめるとき、菓子折りなどを誰に渡しましたか? 当てはまるものすべてお選びください

1か月前までにやめることを伝えた保護者が大半で、全体の80%を超えました。割合が最も高かったのは、「約1か月前に伝えた」という保護者で、約44%。「約1週間前~3週間前」が約30%で続きました。伝えてから実際にやめるまで、あまり間をおかない保護者が多いことがわかります。

やめることを伝える方法では、「直接出向いて伝えた」が最多。子どものレッスン日に出向くか、レッスン日以外に出向くかの違いはあるにせよ、直接習い事先に足を運んだ保護者は約60%に及びます。「受付での手続きが必要だから」という理由が多く寄せられています。中には、「まず習い事先に電話をしてやめ方を確認し、そのうえで足を運んで届を提出しました」という保護者も。
「月謝を支払う際に伝えた」という保護者も約10%いました。このケースでも、月謝を支払うという別の目的のためではあれ、保護者は習い事先に出向いてやめることを伝えています。
また、多数ではないものの、習い事をやめる時にお礼として「指導してくださった先生に菓子折を渡した」という保護者もいました。


習い事をやめたことについて、意見は「どちらでもない」か「満足」かに大別される!

【図10 あなたはお子さまが習い事をやめたことについて、どう感じていますか?】
図10 あなたはお子さまが習い事をやめたことについて、どう感じていますか?

最も多かったのは、「子どもが習い事をやめたことについて満足とも不満ともどちらとも言えない」という保護者。その理由として、「子どもがやめたくてやめたのではなく、時間の都合でやめざるを得なかったため、満足ではありません。でも、習い事をやめたことによって、子どもの生活に余裕ができたというメリットも感じます」「習い事をやめて、親としては送り迎えの手間が省けて楽になりましたが、子どもはそのスクールを気に入っていたので、かわいそうな気もします」といった声が聞かれました。

もっとも、「子どもが習い事をやめてとても満足である」と「まあ満足である」を合計すると、「どちらでもない」という保護者とほぼ同じ割合になります。満足している保護者も多いことがわかります。「『水泳づけの毎日から解放された』と子どもがうれしそうにしていたから。放課後に学校の友達と遊ぶ機会が増えたことも、やめさせてよかったと思うことの一つです」「子ども自身がほかにやりたいことを見つけたので、『やめたい』という子どもの意見に賛成しました」など、子どもを尊重する理由がたくさん挙がりました。

また、約15%の保護者が、「やめたことには不満である」と答えました。「もう少し続けてほしかったから」「途中で投げ出すことになるので」といった理由が大半でした。「当時は『やめるしかない』と思ったものの、今考えれば、レッスンの回数を減らすなど、工夫をしながら続けさせるべきだったかもしれません」など、やめたことを後悔する声も寄せられています。


(まとめ)
多くの保護者が、子どもの習い事について真剣に考えています。教わっている内容や子どもとの相性などを的確に把握するのはもちろん、簡単に「やめる」という結論を出すのではなく、家族や親類、知人などからアドバイスをもらいながら検討を重ねていました。
しかし、それでも、習い事をやめたことに対しての保護者の感じ方は、「満足である」と「どちらでもない」とに大きく分かれました。「不満である」とした保護者は少数ではあったものの、「あの時続けさせておけばよかった」という声は、決して少なくありません。子どもの習い事に対する保護者の真剣な姿勢が、ここにも反映されているのではないでしょうか。
成長期の子どもは、身体が大きくなるだけでなく、興味や関心の幅も大きく広がります。子どもとよく相談しながら、子どもに適した習い事をさせられるようにサポートしていきたいですね。


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