パパ・ママ派が約4割。5割はお父さん・お母さん

アンケート期間 2009/10/28 回答者数:1,338人
アンケート対象:全国の本サイトメンバー 高校生以下のお子さまの保護者

※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある



パパ・ママ派が約4割。5割はお父さん・お母さん


みなさんは、お子さまからどのように呼ばれていますか? 今回のテーマは、親子の呼び名です。ほとんどの家庭で、保護者は「お父さん・お母さん」か「パパ・ママ」と呼ばれていることがわかりました。家庭と人前で呼び名を変えるお子さまもいるようです。また、お子さまに対する呼び名では、「呼び捨て」がトップでしたが、状況によって呼び名は変わるようです。お子さまから何と呼ばれたいかなど、保護者の本音をご紹介します。


家での呼び名は「お父さん・お母さん」派と「パパ・ママ」派に二分される!

最初に、家庭内で、保護者がお子さまから何と呼ばれているかを伺いました。

【図1 家庭内であなたはお子さまから普段どう呼ばれていますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください】
図1 家庭内であなたはお子さまから普段どう呼ばれていますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください


最も多かったのは、「家庭内で子どもから『お父さん・お母さん』と呼ばれている」という保護者。全体の約5割を占めています。ただ、「『パパ・ママ』と呼ばれている」という保護者も約4割いました。家庭内の呼び名が、「お父さん・お母さん」派の家庭と「パパ・ママ」派の家庭に大きく分かれることがわかりますね。
一方、少数ながら、「カーシャ」「ままっちょろり」など、「子どもからあだ名で呼ばれている」という保護者もいました。「カーシャ」は、子どもが小さいころに「お母さん」とうまく言えずに「カーシャ」になってしまったのが、家庭内で定着したとのこと。「ままっちょろり」は、「ママ」に由来するのは確かですが、なぜそう呼ぶようになったのか、よくわからないそうです。「あだ名」に関しては、各家庭の個性がよく表れていますね。


人前では「お父さん・お母さん」がダントツ!

では、人前では、保護者はお子さまから何と呼ばれているのでしょうか。

【図2 お子さまは人前であなたをどう呼んでいますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください】
図2 お子さまは人前であなたをどう呼んでいますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください


【図3 人前でお子さまはあなたを呼ぶ時、家庭内とは別の呼び方を使っていますか?】
図3 人前でお子さまはあなたを呼ぶ時、家庭内とは別の呼び方を使っていますか?


【図4 「家庭内とは別の呼び方を使っている」と回答したかたに伺います。お子さまは人前であなたをどう呼んでいますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください】(有効回答:213人)
図4 「家庭内とは別の呼び方を使っている」と回答したかたに伺います。お子さまは人前であなたをどう呼んでいますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください(有効回答:213人)


「人前では、子どもから『お父さん・お母さん』と呼ばれている」という保護者が6割を超え、ダントツ。それに対して、「『パパ・ママ』と呼ばれている」という保護者は、約3割でした。
もっとも、「子どもは、家庭内と人前で保護者に対する呼び名を変える」という保護者は、必ずしも多くありません(図3)。ただ、呼び名を変える場合、その8割近くが「お父さん・お母さん」に変えていました(図4)。
お子さまが家庭内での呼び名を変えるのは、人前というあらたまった場所では、保護者を「パパ・ママ」や「あだ名」などで呼ぶのは恥ずかしいと感じるからでしょうか。その点、「お父さん・お母さん」は、家庭内でも人前でも使えるオールマイティな呼び名と言えそうです。


成長とともに子どもに対する呼称も変わる!

次に、家庭内で、保護者がお子さまを何と呼んでいるかを伺いました。

【図5 家庭内であなたはお子さまを普段はどう呼んでいますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください】
図5 家庭内であなたはお子さまを普段はどう呼んでいますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください


【図6 (横軸)家庭内であなたはお子さまを普段はどう呼んでいますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください。 (縦軸)あなたの高校生までのお子さまのうち、一番上のお子さまは以下のどれにあてはまりますか】
図6 (横軸)家庭内であなたはお子さまを普段はどう呼んでいますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください。 (縦軸)あなたの高校生までのお子さまのうち、一番上のお子さまは以下のどれにあてはまりますか


「家庭内で子どもを呼ぶ時は、名前を『呼び捨て』で呼んでいる」という保護者が最も多く、全体の約6割に達しました。「ちゃん付けで呼んでいる」「君付けで呼んでいる」という保護者もいましたが、二つを合わせても約3割と、「呼び捨て」の半分ほどの割合に過ぎません。
子どもの学齢別に見ても、どの学齢でもトップは「呼び捨て」。「ちゃん付け」「君付け」は、「就学前の子ども」の場合は「呼び捨て」と同じ割合ですが、「高校生の子ども」になると、「呼び捨て」との差は約3.3倍に広がっています。おおむね学齢が上がるのに比例して、「呼び捨て」の割合が増し、「ちゃん付け」「君付け」の割合が減っていくことがわかりました。

また、全体の約1割を占めるのが、「家庭内で子どもをあだ名で呼んでいる」という保護者です。さまざまなあだ名が寄せられていますが、その大半は、「アッコ」「みーたん」「りこやん」など、子どもの名前をもじったあだ名でした。名前とは関係ないあだ名の場合も、「子どもが格闘技をしているので、ライオンにちなんで『ガオちゃん』と呼んでいます」「小さいころ、子どもの髪の毛が鳥のひなそっくりだったので、『ぴよちゃん』と呼ぶようになりました」など、あだ名の由来がはっきりしていました。


家庭内での呼び名は、シチュエーションに応じて変化!

では、保護者も子どもも、家庭内で相手を呼ぶ名称はいつも同じなのでしょうか。

【図7 家庭内であなたはお子さまの呼び名を状況によって変えることはありますか? 当てはまるものをすべてお選びください】
図7 家庭内であなたはお子さまの呼び名を状況によって変えることはありますか? 当てはまるものをすべてお選びください


【図8 家庭内でお子さまはあなたの呼び名を状況によって変えることはありますか?】
図8 家庭内でお子さまはあなたの呼び名を状況によって変えることはありますか?


保護者が子どもを呼ぶ場合では、「呼び名を変えることはほとんどない」が56%。残る44%の保護者が、「状況によって呼び名を変えている」ことがわかります。

どのような状況で呼び名がどのように変わるかを見てみましょう。
「保護者が子どもの呼び名を変える状況」で最も多いのは、「子どもを注意したり、しかったりする時」。普段は「ちゃん」や「君」を付けて呼んでいても、注意したりしかったりする場合は「呼び捨て」になる保護者が圧倒的でした。なかには、「しかる時は、子どもを『あなた』『きみ』と呼びます」など、必ずしも名前を呼ばないという保護者も。
逆に、「子どもをほめる時」や「子どもにお手伝いなどをお願いする時」には、普段は子どもを呼び捨てにしている保護者でも、「ちゃん」や「君」を付けて呼ぶようになることが少なくありませんでした。「相手が我が子であっても、頼みごとをする時は、『呼び捨て』ではなく、『さん付け』で呼んでいます」「子どものがんばる姿を見るとうれしくなって、『ちゃん付け』で呼んでしまいます。男の子なんですが……」といった声が寄せられています。

一方、子どもが保護者を呼ぶ場合は、「呼び名を変えることはほとんどない」が大半。ただ、「保護者におねだりする時」や「反抗している時や、機嫌が悪い時」などには、保護者に対する呼び名を変える子どももいました。「反抗している時」には、「あんた」「ババア」など、口汚くなることもあるようですが、「おねだりする時」には、普段は母親を「ママ」と呼んでいる子どもでも、「お母さま」と呼ぶようになることが多いようです。


子どもは、保護者からこう呼んでほしい!

続いて、保護者が、お子さまから呼び名について要望などを受けたことがあるかどうかを伺いました。

【図9 今までにお子さまはあなたの呼び方について「これからはこう呼んでほしい・呼んでほしくない」など要望したり、何か希望があるそぶりをしたりしたことはありましたか?】
図9 今までにお子さまはあなたの呼び方について「これからはこう呼んでほしい・呼んでほしくない」など要望したり、何か希望があるそぶりをしたりしたことはありましたか?


ほとんどの保護者が、「子どもから呼び名についての要望を受けたことはない」と答えました。自分に対する呼び名に満足しているお子さまが多いようですね。
では、保護者が「呼び名についての要望を受けたことがある」場合、お子さまはどのような要望を保護者に出したのでしょうか。
多かったのは、「人前では自分を『呼び捨て』で呼んでほしい」という要望でした。具体的には、「小学校の高学年になるころから、子どもの友達の前で『ちゃん付け』で呼ばれるのを嫌がるようになり、『呼び捨て』で呼んでほしいと言われました」「わたしはずっと『たっくん』と呼んでいたのですが、中学校に入ったら『やめてほしい』と言われました」といった声が寄せられています。呼び名についての要望を出すのは、思春期のお子さまに多いようです。


保護者は家庭内の呼称に満足! でも……

続いて、お子さまからの呼び名を、保護者がどう思っているかを伺いました。

【図10 家庭内において、お子さまからの呼び名について、あなたはどう感じていますか? 以下から一つお選びください】
図10 家庭内において、お子さまからの呼び名について、あなたはどう感じていますか? 以下から一つお選びください


【図11 (横軸)家庭内において、お子さまからの呼び名について、あなたはどう感じていますか? 以下から一つお選びください。 (縦軸)家庭内であなたはお子さまから普段どう呼ばれていますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください】
図11 (横軸)家庭内において、お子さまからの呼び名について、あなたはどう感じていますか? 以下から一つお選びください。 (縦軸)家庭内であなたはお子さまから普段どう呼ばれていますか? 一番多く使われている呼び名を以下から一つお選びください


最も多かったのは、「子どもからの呼び名に満足している」という保護者。全体の7割以上に及びます。その理由としては、「学校などでは『お袋』と呼んでいるようですが、わたしの前ではちゃんと『お母さん』と呼んでくれるので」「子どもが小さいころはわたしたちを『パパ・ママ』と呼んでいましたが、大きくなったら『お父さん・お母さん』と年齢にふさわしい呼び方をしてくれているため」といった声が集まりました。中には、「大きくなったら『ママ』なんて呼んでくれなくなるだろうから、そう呼ばれている現状を大事にしています」という声も。

続いて多かったのは、「子どもからの呼び名に、満足とも不満ともどちらとも言えない」という保護者で、全体の約2割。「子どもの年齢を考えると、一般的にはそろそろ『お母さん』と呼んだ方がよいのでしょうが、大人びた感じがして寂しいので、今まで通り『ママ』でよいと思うのが正直なところです」など、複雑な心境を伝える声が少なくありません。また、「家庭内ではともかく、第三者に対しては、『ママ』ではなく『母』と言えるようになってほしいので」という声も寄せられています。

そして、多くはないものの、「子どもからの呼び名には不満がある」という保護者もいました。目立ったのは、「呼び名を使わずに、『ねえ』『ちょっと』などで代用することが多いから」という理由です。具体的には、「小さい時は『ママ』だったのに、最近は『ねえ』ばかり。大きくなって『ママ』と呼ぶのは恥ずかしいのかもしれませんが、だったら『お母さん』でも何でもよいので、とにかくちゃんとした呼び名で呼んでほしいです」という声が聞かれました。


(まとめ)
今回の調査では、保護者のお子さまに対する呼び名も、お子さまの保護者に対する呼び名も、お子さまの成長とともに変化することが多いことがわかりました。特に思春期になると、保護者に対する呼び名を変えるだけでなく、それまでの呼ばれ方に不満を持ったりすることも少なくありません。そして、そうした呼び名の変化をどう受け止めるかは、保護者によって異なっていました。たとえば、『ママ』から『お母さん』に呼び名が変わることについて、お子さまの成長を実感できるうれしい事実ととらえる保護者もいれば、成長を喜びつつも、親離れの兆しを感じて寂しさを覚える保護者もいました。
呼び名は、相手との関係を端的に示すもの。親と子であっても、それは変わりません。お子さまとより真摯(しんし)に向き合うために、互いの呼び名について話題にしてみるのもよいかもしれません。


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