「伝える力」を身に付けさせたい!家庭で工夫できることは?【小学校低学年】

年々、お子さまに「伝える力」を身に付けさせたいという、おうちのかたからのニーズが高まっています。「伝える力」は、私たちが生きていくうえで、とても大切な力です。大人になればなるほど、必要になってきます。小学生のうちから「伝える力」を養っていくために、家庭ではどのようなことができるでしょうか。

(赤ペン先生 吉田)

この記事のポイント

1. 大切なのは子どもの話をよく聞くこと

おうちのかたは、まず、聞き上手になってください。お子さまに話しかけられたら、忙しくても、できるだけ話に耳を傾けてあげてください。

お子さまの話を聞く時は、批判的なことや否定的なことを言ったり、話を遮ったりしないようにしましょう。子どもは、言っても聞いてもらえない、話しても無駄だと思ったら、口を閉ざすようになってしまいます。そうならないように、お子さまが話している時は、うなずく、相づちを打つ、「なるほど!」「そうなんだ!」などと共感しながら、熱心に聞いてあげましょう。まずは、お子さまが「伝えることは楽しい!」と思えることが大事です。

おうちのかたにじっくりと話を聞いてもらえると、子どもは、自分の考えを尊重してくれていると実感できます。その経験があると、自分自身も相手を尊重しながら話を聞くことができるようになります。それが、自分が意見を言う時に、相手に共感してもらえる「伝える力」を身に付ける礎になると思います。

2. 「伝える力」は家庭での会話の延長線上にある

■ 会話1
子ども……「空き箱ある?」
親……「何に使うの?」
子ども……「工作で使う」
親……「何を作るの?」「どのくらいの大きさ?」「何個いるの?」……。

■ 会話2
子ども……「空き箱ある?」
親……「あるよ。何か作るの? 面白そうだね。」
子ども……「工作でロボットを作る」
親……「へー、すごいじゃない! じゃあ、これなんかどう?」
子ども……「これより小さい箱、あと2個ほしいな」

この2つの会話から、何かお気付きになったことがあるでしょうか。会話1は、かつての我が家の会話です。このあと、子どもは、「もういい! いらない!」と言い始めました。

「そんなわけにはいかないでしょ!」「ちゃんと言わないから聞いたんでしょ!」としまいにはけんかになってしまいました。子どもは、きっと、私の質問攻めにあって、口うるさく感じてしまい、嫌になったのでしょう。私にも「伝える力」がありませんでした。

子どもの話がわかりにくい時は、そのわかりにくい部分を質問して、子ども自身に、足りないところを気付かせることが必要ですが、その際、会話1のような《尋問》にならないようにしたいですね。

そして、決して、「何を言っているのかわからないよ。ちゃんと言って!」などと、注意しないことです。そんなふうに言われてしまうと、子どもはそこで思考が止まって、言葉が出てこなくなってしまいます。会話2のように、子どもの立場に立って、楽しそうに質問すると会話も弾むでしょう。

また、家庭での会話は、ともすると、「あそこのあれ取って」でも通じてしまうような場合もありますよね。でも、それは、お互いをよく知っている家族だから通用するのです。おうちのかたが先回りして足りない情報を補ったりするなど、「家族だから通じる」ような会話が多いと、子どもは、それで伝わると思ってしまい、「伝える力」を成長させる妨げになってしまいます。

親子でたくさん会話をするなかで、子どもが自分で、足りない情報に「気付く」、どう伝えればわかってもらえるのかを「考える」という経験を積み重ねていくことで「伝える力」は育まれていくように思います。

3. 子どもが「何かお願いしてきた時」や「体験」のあとがチャンス!

人に何かを伝える時は、相手に理解してもらうことが必要です。たとえば、「何かを買ってほしい」などとお子さまがお願いしてきた時、どうしてそれがほしいのか、なぜそれが必要なのか、問いかけてみてください。

最初は、「みんなが持っているから」などと、思いつくままに理由を言いそうですよね。そこで、「なぜ、みんなが持っているとほしいの?」と、さらにお子さまの思考を掘り下げていくような問いかけをします。そして、「どうしてほしいのか、よくわかるように説明してみてね」と促します。

うまく説明できるできないは別として、人に何かを伝える時は、自分の考えや気持ちを順序立てて、わかりやすく説明し、相手に納得してもらうことが必要なのだということを、お子さまが理解できるようになることがポイントです。それが、「伝える力」を養っていく第一歩にもなると思います。

また、遠足などの何かの「体験」のあとには、「楽しかった?」というような、答えが「YES」か「NO」になる質問ではなく、「どんなところが一番楽しかった?」などのように、お子さまが、考えなくては答えられない質問のしかたを心がけるとよいと思います。おうちのかたが、お子さまの考えたことや感じたことを引き出すことで、お子さまは、その場にいなかった相手にわかるように伝える練習ができます。

機会があるごとに、こういった会話を重ねていくことで、少しずつ、人に伝える時のコツも身に付いていくことでしょう。

まとめ & 実践 TIPS

私には、言葉にできないような気持ちもすべて言葉にしてくれる友人がいました。言いたいことをスムーズに言語化してくれるので、話していると、自分の考えが整理され、いつも気持ちがすっきりしました。

それは、彼女が言語能力にたけていたこともありますが、それ以上に、いつも相手の話を親身になって聞き、相手の立場に立って物事を考え、相手のことを思いやっていたからこそ、できたことだと思います。

日々の生活の中で、親子であるがゆえに、遠慮なく思いのまま言葉を発してしまいがちですが、親子だからこそ、相手の立場に立って伝えることを心がけ、相手を思いやる気持ちを大切にして会話を楽しみたいですね。

それが「伝える力」の根底にあるべきことのように思います。

吉田かさね

吉田かさね

「赤ペン先生」歴26年。3年生担当
高校生の時、「進研ゼミ」を受講していて、「赤ペン先生」の文字の美しさ、丁寧さ、優しさにふれ、自分もこんなふうにできたらよいなと思い、「赤ペン」の道へ。日々「『赤ペン』って楽しい!」「次もがんばろう!」と思えるような声かけ・指導を心がけている。
また、続けることで、力が付いたと実感でき、自信を持ってもらえることが一番の励み。
趣味:読書・舞台鑑賞
自己紹介:ケセラセラ(なるようになる!)
1男1女の母。

プロフィール

赤ペン先生

赤ペン先生は「進研ゼミ」の選考に合格し、ゼミ独自の研修・教育を通じて、教科の学習内容やお子さまの力を伸ばす指導法などを学んだ人です。 お子さま一人ひとりの解答状況や学習の到達度に合わせて、丁寧に添削・指導いたします。 ※「赤ペン先生」は(株)ベネッセコーポレーションの登録商標です。

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