子どもが友達関係のことで落ち込んでいるとき、保護者はどう対応すべき?
- 育児・子育て
子ども同士の揉め事で我が子が落ち込んでいると、保護者のほうが不安になってしまいますよね。では、保護者は、そんな時、どのように対応していくのがよいのでしょう。ガミガミ言わなくても勉強する子に育てる! 家庭教育講座「かおりメソッド」を開講しているママプロジェクトJapan代表の岩田かおりさんにお話を聞きました。
子ども同士の揉め事に保護者は介入しすぎない努力を!
子どもが「友達とケンカした」といったり落ち込んでいたりすると、保護者はとても心配になってしまいます。現在は、ほとんどの人がスマートフォンを持っていて気軽に連絡を取れるようになっているので、ケンカ相手の子の保護者に連絡をしてしまいたくなることもあるでしょう。
しかし、保護者の方が子ども同士のいざこざに関わりすぎないようにするということは非常に重要なことなのです。
子どもは、ケンカや揉め事から学ぶことがたくさんあります。楽しい経験ももちろん大事なのですが、マイナスに見えるような体験も両方とも味わいながら成長していくことが重要です。子どもに嫌な経験をさせることを恐れすぎない方がよいでしょう。
子どもが辛い体験をしていると保護者は過剰に反応してしまいがちです。心配になる気持ちは私にもわかります。しかし、負の体験があるからこそ、他者の弱さに寄り添えるようにもなっていくものです。子どもが傷つくことを恐れすぎずに、一緒に乗り越えていこうという姿勢を大切にしてください。
ちなみに、私は子どもが「友達に悪口を言われた」と打ち明けてきた時には、自身の体験を伝えました。「そういうキツイ言葉をいう子っているよね。私もこんなことを言われたことがあった。結構、みんなも辛い思いをしているかもね」といった具合です。
子どもの話にはきちんと耳を傾けつつ、最初の段階ではすぐに人間関係に介入しないようにすることが大切です。
ご家庭を子どもにとっての「充電場所」に
子ども同士の揉め事に介入しないのであれば、保護者はどう子どもと接すればよいのでしょう。それは、ご家庭を子どもの充電場所として整備することです。
社会に出てクタクタになっているのは大人だけではありません。子どもも人間関係で悩み、疲れています。ですから、家の中ではゆっくりできるようにしておいてほしいのです。
例えば、スマートフォンを1日使っていたらバッテリーが減りますよね。それを充電しなければ、電源が切れてしまいます。しかし、夜に充電しておいたら、朝には100%になっている。人間にもこうした「充電タイム」が必要なのです。
また、充電時間は子どもによって異なります。1日でケロッと元気になる子もいれば、1週間くらいかけて徐々に回復していく子もいるのです。だから、焦りすぎないことも重要です。
子どもの問題を解決することではなく、子どものパワーを100%に充電するということに注力するのが保護者の役割です。「どうやったらこの子の減っているパワーが100%に戻るだろう?」というところにフォーカスするのです。
子どもによって充電の方法は異なります。保護者が話を聞いてあげることがよいこともあるでしょうし、好きなことに没頭させてあげることがよいパターンもあるでしょう。どうしたら子どものパワーが満たされるかは、保護者のかたが一番おわかりになりますよね。
どうしても心配になったら? こっそり先生に連絡を
基本的には、子ども同士で揉め事を解決することが大前提です。
しかし、子どもの元気がない状態が続けば、心配になることもあるでしょう。その場合には、こっそりと先生に連絡を取ってみてください。相談する際には、揉めている相手の子が一方的に悪いような言い方をするのではなく、「私は子どもにしか話しを聞けていないので、相手の子から聞いたらまた違うことが出てくるとは思うのですが……。学校に行きたくないという気持ちになってしまわないか心配になったので、ご連絡しました」といった中立的な立場で伝えるように注意しましょう。
大事なことは、子どもに「お母さんが解決してくれた」と思わせないようにすることです。問題が起こったら誰かが解決してくれると子どもが思ってしまうと、これからの人生で自ら問題解決に挑もうとする姿勢が育まれなくなってしまうからです。
基本的には、子ども同士の揉め事は子どもたちで解決させることが大事だということを覚えておいてください。
まとめ & 実践 TIPS
子ども同士の揉め事で、我が子の元気がないと保護者はつい心配になってしまいます。しかし、すぐに介入したり相手の保護者に連絡したりすることはNG。一見、辛く思える体験も、子どもが成長するための糧となります。
ご家庭は子どもの元気を充電する場所と捉えて、ゆっくり過ごさせてあげましょう。しかし、どうしても心配な時には先生にこっそり連絡を取って中立的な立場で状況を確認できるといいですね。
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