子どもの友だち関係について、保護者が押さえておくべきポイントとは?

子どもは、子ども同士の関わりの中で成長します。とはいえ、子どもたちだけで遊ばせておくのも心配。そんなとき、どうやって子どもの「友だち関係」を、家庭では見守ったらよいでしょうか。東京都立大学人文社会学部准教授の酒井厚先生に伺いました。

この記事のポイント

子どもは、子ども同士で人間関係を学ぶ

子どもは、子どもたち同士でかかわり合う中で、一生懸命考えながら人間関係について学んでいきます。小学校低学年であれば、いろいろ聞いても答えてくれるかもしれません。でも、高学年にもなると、友だちと秘密にしていることもあるだろうし、大人が聞いているところでは話しづらいことも増えていくでしょう。

また、中学生はアイデンティティーを模索し始める時期であり、友だちと話す中で、自分がいったい何を目指すのか、自分はどういう人なのかを考えるようになります。趣味や目標、将来の夢など、保護者には恥ずかしくて言えないことも、友だちだから話せることもあるでしょう。

子どもの友だち関係を、コミュニケーションの中から把握する

まずは大人が子どもを信じて、子ども同士の世界を確保してあげましょう。ただ、なにもかも手放しで自由にさせているのでは、保護者の目が届かないところで、子どもがトラブルに巻き込まれることが心配になるかもしれません。そんなトラブルに巻き込まれないために、またもし巻き込まれたとしても保護者がなるべく早く察知できるために、子どもがいつでも相談できる相手として保護者との間に信頼関係が成り立っていることが大切です。

そのためにも、普段のコミュニケーションの中で、子どもがどんなことに関心を向けているかばかりでなく、友だち関係がどうなっているか、また悩んでいる様子はないかなど、親は把握している必要があります。

友だち関係を把握するといっても、根掘り葉掘り聞くわけではありません。たとえば、会話にしょっちゅう登場する友だちの名前が最近変わったな、と気づくというようなことです。事細かにわからなくても、友だちの名前を憶えておくことで、そうした変化には気づくことができるはずです。また、子どもと連絡を取っている時間はだいたい何時ごろなのか、一緒にどんなことをしているのかについて、普段の会話の中で興味を持って聞いてみて、“ゆるく”把握する意識が大切になるでしょう。

子ども同士のプライバシーを尊重する

中学生くらいになると、ちょっと心配する範囲も違ってきますね。子どもだけで繁華街に行きたいといったことも出てきます。そんな時、子どもから直接聞くばかりでなく、友だちの保護者から情報を得ることもあるでしょう。

たとえば子どもが小さいころからのつきあいで、保護者同士も知り合いで家族ぐるみという仲なら、子どもは自分が何をしていたかを、友だちの保護者から自分の親に言われても、たいして気にならないでしょう。

でも、たとえば中学校になってからできた友だちで、大人同士も保護者会であいさつした程度という場合には、自分のしたことが保護者ルートで知られていることをいやだと感じる場合もあり、友だちとの関係も気まずくなってしまうかもしれません。

だからといって、子どもに内緒で、保護者だけで情報交換することはよくありません。やはり、子どものことを話すとき、事前に「○○ちゃんのママと話してもいい?」と尋ねる気遣いは必要でしょう。

子ども同士の世界を守るためには、彼らのプライバシーを尊重することが何より重要と思います。

まとめ & 実践 TIPS

子どもは、親の見えないところで子ども同士で切磋琢磨しながら、人間関係を学びます。そのためには、<子どもの友だち関係をゆるく把握しておくこと>が大事。それには、<子ども同士のプライバシーを守ってあげながら>、<何をしているかよりも、どんな子が友だちなのかを把握>することを意識しましょう。

プロフィール

酒井 厚

酒井 厚

東京都立大学 人文社会学部 准教授
早稲田大学人間科学部、同大学人間科学研究科満期退学後、山梨大学教育人間科学部を経て、現在は東京都立大学人文社会学部准教授。主著に『対人的信頼感の発達:児童期から青年期へ』(川島書店)、『ダニーディン 子どもの健康と発達に関する長期追跡研究-ニュージーランドの1000人・20年にわたる調査から-』(翻訳,明石書店)、『Interpersonal trust during childhood and adolescence』(共著,Cambridge University Press)などがある。

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