気付いていないのは自分だけ? 「お家にいる時だけ良い子」が心配な理由

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「子どもがお家で言うことを聞かなくて困る」と悩んでいる保護者のかたは多いでしょう。では、逆はどうでしょうか。「我が子は家でとっても良い子です」というかた、外でのお子さまの様子は知っていますか? もし外で大暴れしている場合は、注意が必要かもしれません。

この記事のポイント

「外では良い子だけどお家では怪獣」は当たり前

実は、「外で良い子」というのは悪いことではありません。これは、大人に置き換えてみればわかります。

大人も、会社ではちょっとがんばってカッコいいところを見せようとしませんか? 時には無理をすることもあるでしょう。子どもも同じで、保育園や幼稚園ではがんばっています。我慢したり背伸びしたり……その結果、できることが多くなるのです。

でも、お家に帰ってくるとその疲れが出て、わがままを言ったり甘えたりします。保護者のかたから見ると手がかかって大変かもしれませんが、それだけお家が安心できる場所だということ。だから自信を持ってください。

それでは、反対の場合はどうでしょうか? 「お家で手がかからないなんてラク」と思うかもしれませんが、実はちょっと心配でもあるのです。

「お家にいる時だけ良い子」が心配なのはどうして?

「お家では大人しく座って食べられるのに、保育園の先生に『食事の落ち着きがない』と指摘された」
「家ではしっかり言うことを聞いてくれるのに、幼稚園ではわがまま放題で大変だと言われた」

そんなふうに、「良い子」だと思っていた我が子が外で大暴れをしていたら、驚きますよね。もしお子さまがそういった行動をとっている場合、お家と外の役割が逆転している可能性があります。つまり、お家では良いところを見せようと無理をして、外でその疲れやストレスを発散しているということです。

本来は、心身ともに休める場所がお家です。でもこの場合、お家は休める場所ではなく、周りの目を気にしてがんばる場所に。これではリラックスできません。大人だって、疲れて帰ってきたお家が休まらない場所だったらつらいですよね。

もし思い当たることがあれば、ちょっと振り返ってみてください。怒りすぎていないか、プレッシャーをかけすぎていないか……。「子どものうちだけだから」と思っていると、思春期になって大きな反動が出てくるかもしれません。

我が子がストレスを溜めていることに気付いたらやってほしいこと

「我が子がそうかもしれない」と思ったら、どう対処したらよいのでしょうか。

まずは、ちょっとやりすぎていたかもしれないと思うところを探しましょう。「ガミガミ怒りすぎていたかも」「勉強ができるようにとプレッシャーをかけすぎたかも」と思い当たることがあれば、そこを直していきましょう。

ちょっとハードルを下げて、「まぁいっか」と思うことが大切です。この場合、きっと「こうなってほしい」という保護者のかたの願いが強すぎるだけなのかもしれません。だから、自分自身の「願望」のハードルも、ちょっとだけ下げましょう。

また、「最近ちょっと関わりが少なかった」というかたは、スキンシップを増やしてみましょう。忙しければ、朝出掛ける前の1分でもよいですし、夜寝る前の5分でもよいです。「行ってらっしゃい」と抱きしめたり、「今日もお疲れさま」「大好きだよ」と寝る前に伝えたりするだけでも、子どもの心はリラックスできるでしょう。

もちろん、すぐに効果が表れるわけではありません。毎日少しずつでよいので、お子さまが安心できる場所を作ってあげてください。

まとめ & 実践 TIPS

子どもの特性もあるので、すべてのかたに当てはまるわけではありません。大人しいお子さまであれば、お家でも外でも手がかからないでしょう。また、友達がいるとテンションが上がって乱暴になったりすることもあります。

ただ、もしお家と外での姿が極端違っていて、しかもお家の方が良い子である場合は、少し注意してみましょう。お子さまが助けを求めている可能性もあるかもしれません。

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