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総合監修:二瓶 健次 先生
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体の部位アドバイス - 目に関すること
視力検査をしたら0.2でした。近視は治らないと言われたのですが、偽近視であれば治るのでしょうか?
アレルギーで眼科を受診し、視力検査をしたら0.2でした。今できることを探しています。
小学校で眼鏡をと言われました。眼科では、近視は治らないと言われたのですが、偽近視だったら治るのでしょうか? 偽近視とはどういう状態ですか?
調節麻痺(まひ)薬を使用した精密な屈折の検査を一度お受けになってみてください。真の近視であれば、眼球の形態の変化によるもので、点眼薬や訓練などで治ることはありません。近視の原因は環境因子よりも遺伝的素因が大きく、現在のところ適切な予防法はありません。眼鏡の装用によって近視が進行することはありませんので、精密屈折検査の結果によって、年齢に応じた適切な眼鏡を作成することをおすすめします。
視力検査で0.2ということですが、両目とも同じ程度ですか?
眼鏡(レンズ)で矯正すると、両目とも1.0以上の視力が出ますか?
子どもの場合には、一度の検査だけでは断定できませんが、片目だけ視力が悪かったり、眼鏡で矯正しても視力が出ない場合には、重大な疾患がひそんでいるとか、弱視になっている可能性があるため、急いで精密検査を受けてください。
近視、遠視、乱視などのいわゆる屈折異常だけで、矯正して良好な視力が出る場合はひと安心ですが、強度の屈折異常が見つかった場合には、やはり就学前から眼鏡をかける必要があります。
眼鏡をかけた方がよいかどうか決めるには、視力検査の結果よりも精密な屈折値の検査結果が重要です。
子どもは、毛様体筋の収縮によって水晶体の厚みを変える調節力が大きく影響するため、調節麻痺薬を点眼して検査を行わないと正確な屈折値はわかりません。いわゆる偽近視(仮性近視)とは過度の調節緊張によって一時的に近視化している状態をさしますが、一般に言われているよりもごく少ないものです。真の近視であれば、眼球の形態の変化によるもので、点眼薬や訓練で治ることはありません。
一般に乳幼児期は軽度の遠視ですが、2歳ごろまでに眼球の各部位が著しく成長し、さらに3〜14歳ごろまで眼軸長(眼の奥行き、角膜から網膜の中心までの長さ)の延長が続くため、近視が進行します。
近視の原因は、生まれもった素因と環境の影響があり、近視の進行を防止する眼鏡、コンタクトレンズ、低濃度アトロピン点眼薬などの研究がさかんに行われていますが、現在は屋外活動を取り入れること、30分以上の近業作業を控えること以外に安全で効果的な進行防止法はありません。眼鏡を装用させると近視が進行すると誤解されていることがよくありますが、そのようなことは一切ありませんので、精密屈折検査の結果によって、年齢に応じた適切な眼鏡を作成することをおすすめします。
一方、遠視や乱視が強い場合には、近視よりも眼精疲労や斜視の原因となりやすいため、たとえ裸眼視力がよくても、眼鏡装用が必要になることがしばしばあります。