子どもが飽きてしまったおもちゃを処分する前に 家の「おもちゃライブラリー」を活用するコツ[スーパー保育士のお悩み解決]

この夏はお出かけ自体が難しく、例年以上に家の中で遊ばざるを得ない日が多くなると思います。だからといって、子どもと家の中でずっと一緒に遊ぶわけにもいきませんよね。
そこで、おすすめなのが、おもちゃのライブラリーの見直しです。

家の中にはおもちゃが数百個!?

家庭の中には、年齢×100のおもちゃがあると言われています。2歳なら200個、4歳なら400個というわけです。親や祖父母が買ったおもちゃを筆頭に、数々のぬいぐるみやフィギュア、いろんなお店でもらった小さなおもちゃやアクセサリー、そしてシールやカードや塗り絵といった紙もののおもちゃも入れると、本当にそのくらいあると思います。
でもその中で遊ぶものは限られ、いつも同じおもちゃで遊び、大半のおもちゃは、子どもは触りもしないものです。家の中にいることが多くなりそうなこの夏は、その膨大なおもちゃライブラリーを活用しない手はありません。

子どもが飽きてしまったおもちゃで親が遊びだす!?

子どもがすっかり飽きてしまったおもちゃで再び遊びだす方法があります。それは、「それで親が遊び始める」、ただそれだけです。
たとえば、もう半年以上遊んでいないママごとセットやお店屋さんセットがあれば、親がそれを出して、突然一人で遊び始めるのです。「は~い、いらっしゃーい。〇〇はいかがですかあ」などと言うだけで、子どもは必ず寄ってきます。それがとても楽しそうに思え、「私の(僕の)おもちゃで遊ばないでよ」とばかり、横取りするようにして、自分がそのおもちゃで遊び始めます。しばらく一緒に遊んで遊びを盛り上げたなら、久しぶりの楽しさで夢中になり、親が離れてもしばらくはそのおもちゃで遊んでくれます。

もう放送も終わったヒーロー・ヒロイン番組のおもちゃも、親が出してきて、子どもに突然「さあ来い!わる者たち!」などと言って、戦いごっこを挑むようにすると、「僕(私)がわる者をやっつけるの!」とばかりにそれを奪い、何か月ぶりかの戦いごっこが始まるはずです。遊んでいるうちに他のおもちゃも必要になり、持っていたおもちゃライブラリーを点検し、次から次へと出して遊んでいく子どもも出てきます。

その他のおもちゃも、親が遊び始めることで楽しそうになり、そのおもちゃに再び命が宿り、子どもには魅力的なものに映って遊ぶようになることが多いようです。それでも遊ばないときは、そのおもちゃはもう役目を終えたということ。おもちゃを整理、処分するよい機会になるかもしれません。

子どもにとっては、外に出ること自体がストレス発散になる

ずっと家の中にいるとかえって親のほうが、親子で出かけるのがおっくうになったりしますが、どんなに暑い日でも、最低一日一回、できれば数回、外気に触れさせてやりたいものです。
遠くに行かなくても、子どもは一歩でも家の外に出れば、それはもう別の世界。空気の匂いが違って、それだけで嬉しいものです。外に出ること自体がストレス発散のよい機会にもなっています。
10分でもよいので、ただ近所を歩くだけの散歩をしたり、コンビニに行くときも、すぐ帰るからと子どもに留守番をさせたりしないで、ぜひ一緒に行ってほしいと思います。親子で歩くその道中が楽しければ、子どもにとってはそれが、「楽しかった夏の思い出」として、いつまでも心に残っていくかもしれません。

夏に子どもと外を歩くときに親が注意すべきこと

外を歩くときは必ず帽子をかぶり、できるだけ日陰を選んで歩くようにすると疲れにくくなります。近くに公園があるときは、暑くても5分でも遊ばせてあげると子どもは満足します。先程の親との遊びもそうですが、50分楽しく遊ぶのも5分遊ぶのも、子どもにとってはそれほど変わらないものですが、5分遊ぶのと、まったく遊ばないのとでは大きな違いがあるのです。

過ごし方次第で「あの夏は楽しかったな」と思える夏にできる

今年の夏は、例年とは過ごし方が大きく変わってしまい、それがストレスのもとになるのは、もしかしたらお母さんかもしれません。子どもだけでなく、ご自身のメンタルケアにも気をつけ、お母さん自身が少しでも快適に過ごせる夏にする工夫も忘れないようにしてほしいと思います。
喫茶店に入ったときは、たまには自分自身へのご褒美として豪華なパフェを頼んだり、家の中で好きな音楽や読書を楽しむ時間を15分でもつくったりし、自分が楽しく思えることや心が安らぐことを毎日の中に少しでも入れるようにしていってくださいね。
過ごし方次第で、こんな夏だったのにも関わらず、親子共に、これからずっと「あの夏は楽しかったな」と思える夏にすることもできるのです。

家の中に家族の笑顔の花をたくさん咲かせよう

キーポイントは笑顔。親は子どもの笑顔を見ると疲れが吹っ飛ぶように、子どもも親の笑顔を見るととても嬉しく、安心感さえ感じるものです。
今年の夏は、家の中に家族の笑顔の花をたくさん咲かせ、思いっきり楽しい夏にしちゃいましょう。

***書籍紹介***
『読むだけで子育てがうんと楽しくなる本』
著者:原坂一郎 出版社:春陽堂書店



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プロフィール


原坂 一郎

KANSAI こども研究所所長。23年間の保育所勤務時代には、どんな子どもも笑顔になるユニークな保育が注目され「スーパー保育士」と呼ばれた。現在は「こどもコンサルタント」として、子どもおよび子育てに関する研究・執筆・講演活動を全国で展開している。

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