子どもに早寝早起きの習慣を定着させるコツ
「朝、子どもがなかなかスムーズに起きられない」、「早く寝てほしいのに、つい遅くなってしまう」と、お子さまの早寝早起きに悩む保護者は多いでしょう。
小学生の理想的な睡眠時間は9~10時間で、平日の起床時間の平均は6時台、休日は7時台と言われています。早寝早起きなどの生活リズムは、お子さまひとりで整えることが難しいため、保護者の努力が重要になってきます。
そこで今回は、お子さまの早寝早起きを習慣づける方法とポイントについてご紹介していきましょう。
早寝早起きのメリット
早寝早起きのメリットの1つは、体内時計を整えられる点にあります。人の体内時計は24時間より長めに設定されており、毎日調整してあげなければ少しずつ後ろにズレが生じます。そこで、体内時計を整える働きをしてくれるのが、朝起きて浴びる太陽の光なのです。
厚生労働省公開の「e-ヘルスネット」でも、「光の効果は体内時計を24時間に調節することにあります。人の体内時計の周期は24時間より長めにできているため、長めの体内時計を毎日早めてあげないと、ずるずると生活が後ろにずれてしまいます。
朝の光には後ろにずれる時計を早める作用があります。起床直後の光が最も効果的なので、起きたらまずカーテンを開けて自然の光を部屋の中に取り込むことが必要でしょう。」と説明されています。日が昇ったら寝室のカーテンを開けて陽が入るようにすることで、お子さまも自然と目を覚ましやすくなるでしょう。
どうすれば子どもは早寝早起きをしてくれる?
・早起きから始めよう
早寝早起きをさせようとしたとき、保護者が一番最初にぶつかる壁が早寝でしょう。最近はテレビやパソコン、スマホなど夜になっても光を浴びる機会が増えて刺激が多いので、遅い時間になってもなかなか眠くならないお子さまもいます。眠くないと言っているお子さまを無理に寝かすのは難しく、保護者とお子さまのどちらにとってもストレスになります。
そこで、まずは起きる時間を少しずつ早めるのが効率的です。いきなり1時間単位で早めるとお子さまの身体の負担も大きくなるので、15~30分単位で早めてあげましょう。
・日中に太陽の光を浴びる
日中にしっかり太陽の光を浴びて活動することで、太陽が沈み暗くなった夜に体は休息モードに入ることができます。特に起床後すぐに太陽を浴びると、睡眠をスムーズにしてくれるメラトニンをつくる材料となるセロトニンの分泌が活発になります。朝自然に目覚めさせるために、カーテンを開けて寝室に太陽の光が入るようにするのも効果的です。
・休日も生活リズムを変えない
週末など休日は、外出や夜更かしにより家族の生活リズムが崩れがちです。一度生活リズムが崩れてしまうと、平日に整えたリズムが台無しになってしまいます。平日の仕事や家事の疲れから、つい寝だめをしてしまうかもしれませんが、できるだけ生活リズムを崩さないよう家族みんなで意識しましょう。
・宿題は朝やる習慣にする
宿題を夜遅くまでやることで就寝時間が遅くなり、リズムが乱れてしまう場合は、宿題を朝に取り組むようにしてみてはいかがでしょうか。
朝行うことで必然的に早起きができますし、そうすると朝食をしっかり摂る時間も持てるようになります。体内時計をリセットする意味でも、朝食はとても大切です。もし、朝食を摂る習慣がなかなか定着しない場合は、まずはお子さまの好きなメニューを取り込むことでモチベーションをアップさせてあげましょう。
保護者もできるだけ子どもと一緒に寝る習慣を
このように、早寝早起きはお子さまの成長や生活リズムを整えるうえでとても大切です。そして、お子さまに早寝早起きの習慣を定着させるためには、保護者のサポートも必要です。休日も平日と同じ生活リズムで過ごすことや、保護者が早寝早起きのお手本を見せることでお子さまも実践できるなど、保護者も一緒に習慣作りをすることが成功のコツです。ぜひ、お子さまと一緒に生活リズムを見直し、整えてみてはいかがでしょうか。
参照:
快眠と生活習慣 | e-ヘルスネット 情報提供
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-004.html