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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - 心とことば
異常なほど食べ物をほしがります。食事してから時間もたっていないのに、1日に何度も食べ物を要求します。子どもにも過食症があるのでしょうか?
とにかく異常なほど食べ物をほしがります。食事は十分な量を与えてすべて完食するにもかかわらず、食事してから時間もたっていないのに、私を台所まで連れていって、1日に何度も食べ物を要求します。与えないと、大泣きし暴れます。
ほかに目を向けて気を紛らわそうとして、好きなDVDを見ているときは、忘れているみたいなのですが、すぐにまた要求してきます。
言葉や物事の理解力が遅いので、本を読んであげたり、一緒に遊んだりしたいのですが、どうしてもDVDに頼ってしまう現状です。こんな小さな子どもにも過食症があるのでしょうか?
お子さんの興味を広げてあげることが必要です。体を十分に使って遊ばせること、お子さんの好きなものから地道にかかわってあげましょう。
大人の過食症とは異なりますが幼児にも過食は見られます。
過食を引き起こす原因のひとつとして愛情の欲求不満があります。
おうちのかたが愛情を注いでいると思っていても、子どもにとっては十分な愛情を感じられない場合、その満たされない気持ちを食べることで埋めていきます。
もうひとつの原因として発達の問題も考えられます。ご相談のお子さんは言葉や物事の理解が遅いとのことですので、満腹中枢の機能の発達も遅めなのかもしれません。
子どもは遊ぶことによって自分の欲求を満たし、また気持ちの発散をしていきます。しかし、興味の幅が狭い、遊びに広がりがなく十分に楽しんで遊ぶことができないお子さんは食べることで欲求を満たそうとします。おそらくまだ遊びの楽しさがわかっていないのでしょう。DVDが好きなら見せることは決して悪いことではありませんが、一方的な刺激になってしまいますのでそれだけにならないように、また長時間続けて見ないよう、注意しましょう。
絵本やおもちゃに興味を向けたり、おうちのかたとの遊びを楽しむことができない段階でしたら、まずは外に連れていき、体を十分に動かして遊ばせたり、外からのさまざまな刺激を受けることが大切です。
おもちゃ遊びやおうちのかたのまねなどができるようであれば、手遊びなどもやってみてはいかがでしょうか。DVDの中に好きなキャラクターなどがあれば、そのおもちゃを使って興味を引いてあげてもよいですね。すぐに遊べなくてもあきらめずに地道にかかわってあげましょう。
食事だけではなく睡眠、排泄(はいせつ)など生活習慣のリズムをつけることはとても大切なことです。軟便や便秘傾向はないでしょうか。
もしご心配なら、一度小児科を受診され、発達を含めてご相談されるとよいでしょう。