自分で宿題をやる子になる!親子でつくる「お家の時間割」
学校がある平日はもちろん、休日や長期休暇においても「自分から宿題をやってほしい」「言われなくても習い事の練習をしてほしい」とお考えの保護者のかたは多いのではないでしょうか。
今回は、フリーアナウンサーで、親子のコミュニケーションについての講演を数多くされている天野ひかりさんに、子どもが自分から宿題をやるきっかけになる「お家の時間割」作りについて伺ったお話をもとに、休日や1日中家で過ごす長期休暇中に「お家の時間割」をつくる方法をご紹介します。
お家での「時間割」を作って時間を見える化
学校の時間割表のように、ご家庭での時間割をお子さまと一緒に作ってみましょう。
たとえば、大きめの画用紙に、月曜日から日曜日の軸を作り、予定を書き込んでいきます。
まずは、国語や算数など、教科ごとの予定を決めます。理科は観察や実験、音楽はピアノの練習、体育は動画に合わせて体操するなど、家でできることを親子で考えてみるのも楽しいものです。次に、習い事や食事、宿題、お風呂、就寝時間など、やらなくてはいけない予定を書き込んでみましょう。最後に、残った時間をパズルのように埋めていくのです。
この時、保護者のかたが「この時間は宿題をしよう!」「テレビは30分だけだよ!」などと決めてしまうのではなく、「この時間はなにする?」とお子さま主体で一緒に決めてあげてください。「水曜日は大好きなテレビがあるから、友達と遊べないな」とか、「この日はサッカーの練習があるから、夕方は宿題ができないな。どの時間にやろう?」など、よく思い出して作ってみるといいでしょう。
それが、お子さまの時間の感覚を養うとともに、「これをするからあれはできない」という優先順位の選択をお子さま自身がすることにつながります。
「お家の時間割」は必ず守らせるためのものではない
予定表を作ると、保護者のかたは、どうしてもそれを守らせようとしてしまいますが、この時間割は、実は守ることが目的のものではありません。
「宿題」と書いてある時間に、ゲームで遊んでいたりすると、ついお子さまに「今、宿題の時間になってるけど?」と言ってしまうことがあるかもしれません。
お子さまが本当に忘れている時はそんな声かけも有効ですが、予定はあくまで予定。「今、宿題の時間だけど雨が降ってきそうだから洗濯物とりこむのを手伝ってくれないかな?!」など、「お家の時間割」をつくることがその場で今やらなくてはいけないことの優先順位を考えるきっかけになれば、それでいいのです。
仕事をお持ちのお母さんで、放課後を一緒に過ごせない場合は、お母さん自身の予定も時間割に書き込むのがおすすめです。お子さまの予定とは色を分けるなどして、「ママの帰宅時間はここだけど、あなたはそれまでにピアノの練習をするんだね! すごいね!」などと声をかけてあげられるといいですね。もちろん、帰宅時間が予定とは変わることもあるでしょうから、そんな時は「今日は遅くなっちゃったから、お風呂の前にご飯にしよう!」と、保護者のかた自身が臨機応変に優先事項を決めているところを見せてあげるのもいいかもしれません。
※2017年に公開した記事に一部加筆しています(2020/3/30)。