もう親子喧嘩しない!反抗期の子どもへの対応とは

「中学生くらいになると反抗期を迎える」と頭では理解していても、我が子にあからさまに反抗されると心穏やかではいられない保護者のかたも多いのではないでしょうか。親子喧嘩をしないためにも、改めて親子のコミュニケーションのあり方を見つめ直してみましょう。

この記事のポイント

子どもが反抗的な態度を示したとき

たとえば、我が子にこんな態度が見られたら、親としてどう対応するでしょうか。

◎塾をさぼっていた
◎部活から帰ったら寝てばかり
◎友達と約束があるといって夜遅く帰ってくる
◎宿題にまったく手をつけない
◎ゲームをしたりスマホを見たりしてばかり
◎家の手伝いをやらない

お子さまの困った行動に対して、「○○しなさい!」「いい加減にしなさい!」と叱る保護者のかたも多いかもしれません。小学生くらいまでなら、このように叱れば行動を改めたでしょう。しかし、反抗期を迎えると素直に聞かなくなるケースが増えます。それどころか、逆に言い返されて親子喧嘩になったり、親の話に耳を傾けてもらえずに険悪なムードになったりして、親子ともにストレスがたまってしまう可能性が高くなるのです。

反抗期の子どもへのベターな対応4つ

それでは、どのような対応がベターなのでしょうか。次の4つの観点から接し方を考えてみましょう。

◆ときには受け流す

子どもが悪いことをしたら正すのが親の役目ではありますが、この年頃の子どもは「悪いこと」とわかっていてもやってしまう場合があります。そのようなときは、さらりと注意する程度にとどめ、受け流すことも大事です。

たとえば、部活から帰ってきてダラダラと過ごしたり、ゲームをしたりスマホを見たりしてばかりいるお子さまに、「宿題をしたほうがいいんじゃない?」と声をかけること、ありますよね。すると、「わかってるよ」「今やろうと思っていたのに」と言い返されます。ここで保護者のかたが怒ると、親子喧嘩になってしまうでしょう。

このとき、たいてい子どもは、宿題をしないといけないことはわかっています。ですから、「部活、大変そうだね」「今日は寝ちゃって、明日の朝から勉強すれば」など、お子さまの事情や気持ちを理解する姿勢を示してみてください。その方が、結果的にはやる気が起こりやすくなります。

◆きちんとやっているときは認める

きちんとやっているときは認めたり褒めたりしないのに、やっていないときだけ叱るのは不公平です。このような接し方をしていたら、「文句ばかりで、ちゃんと自分を見てくれていない」と言われてもしかたありません。認めるべき場面で認めているからこそ、叱ったときの言葉を素直に受け止められるのです。

たとえば、夏休みの手伝いを決めたのに、なかなかやってくれないということ、ありますよね。ただ、普段の生活できちんと手伝いをしたり、家族に気を遣ってくれたりすることはあるはず。そのようなときに感謝の気持ちを伝えないのに、やってくれない場面だけに注目して厳しく叱ると、お子さまは不満をためてしまいます。やっていないところだけでなく、やっているところにこそ注目して認めることを心がけましょう。

◆ときには他人行儀で丁寧に

子どもは何歳になっても、親に対して甘えの気持ちを持っているものです。もちろん、それ自体は悪いことではありません。ただ、ルールを破ったときなどには他人行儀で丁寧な態度を取り、甘えを受け付けないことも必要です。

たとえば、お子さまと話し合ってゲームやスマホは「1日1時間」と決めたのに守らない場合。このようなときは感情的に叱るよりも、「お母さんも残念に思うけど、ルールを破ってしまったから3日間は禁止にしましょう。ルールだからね」と、あくまでもルールに基づく態度を貫きます。親が罰しているのではなく、ルールによって罰せられているという態度を示すのです。そうすればお子さまは、「一緒に決めたルールだからしかたないな。次は守らないとな」という気持ちになりやすいでしょう。

◆直接的でなく側面的なサポートを

中学生くらいの子どもは、親から手取り足取りフォローされるのを嫌がることがあります。そのようなときは、直接的に手を出すのではなく、側面的なサポートを心がけましょう。

たとえば、なかなか宿題をやらないとき。「お父さんが見てあげるよ」「手伝おうか?」などと直接的にサポートするよりも、テレビを消して親自身も静かに趣味や読書をするなど、勉強をしやすい環境を整えるほうが効果的な場合があります。また、長時間勉強をしていたら、そっとおやつを出してあげるなどもよいでしょう。言葉ではなく行動で「がんばっているね」というメッセージを送ると、お子さまも素直に「明日もがんばろう」という気持ちになれるかもしれません。

保護者のかたのおおらかな態度が子どもの健全な成長を支える

反抗期は、子どもが自分の価値観を確立させようとしてもがいている時期です。素直になれないことや、言葉や態度でうまく表せないこともたくさんあるでしょう。この道は、大人である保護者のかたも通った道のはず。経験者として、できる限りおおらかにお子さまの気持ちを受け止めてあげてください。ある程度の反抗は許容しながらも、ルール違反は許さないという態度で、お子さまの精神的な成長をサポートしてあげましょう。

もちろん、親子喧嘩になってしまうこともあります。それ自体がいけないわけではありません。悪かったことは素直に謝り、相手の気持ちを理解する姿勢を見せていくことで、上手に仲直りができるとよいですね。

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