もらったあと、どう生かす? 子どもを伸ばす通知表の見方
学期末になると子どもがもらってくる通知表。どうしても各科目の成績欄にばかり目がいってしまいがちですが、そのほかにも、子どもの学校での様子がわかる項目がたくさんあります。保護者は通知表を見て、子どもの今後にどう生かしていけばいいのでしょうか。そのポイントを見ていきましょう。
名前もいろいろ! 通知表の呼び方と項目
通知表には、いろいろな名前があります。「通知表」「通信簿」という一般的な名前のほか、「あゆみ」「かがやき」「のびゆく子」などなど…なつかしいと思う人もいるかもしれませんね。通知表は学校または教育委員会が独自につくっているもので文部科学省が関与しているものではありません。そのため、一部の学校では通知表を出さないところもあります。
通知表に記載されている項目もさまざまですが、一般的には各科目の評価、生活の様子、係活動やクラブ活動、出欠状況、担任からのコメントなどで構成されています。
通知表のチェックポイント
通知表をもらったら、主に次の項目に注目して見ていきましょう。
・各科目の評価
1〜5の5段階評価、ABCや◎○△などの3段階評価、またはその複合形の場合があります。数字や記号だけで判断するのではなく、その教科の何が得意で何が不得意なのかを見極めるようにしましょう。
例えば、算数の中にも「算数に関心を持ち、進んで学習に取り組んでいる」「算数に関する正しい知識を身につけている」「算数の考え方を身につけ、筋道を立てて考えることができる」など細分化されていることがあります。
・生活の様子
学校での子どもの様子を総合的に知ることができます。学校の決まりを守れているのか、他の生徒との関係は良好なのか、自分に与えられた役割をしっかり果たしているのかなど、一つひとつ見ていきましょう。
・担任からのコメント
先生が一人ひとりに対して寄せてくれるコメントです。一日のうち長い時間を子どもと一緒に過ごしている先生からの客観的なコメントはぜひ参考にしましょう。
通知表の結果の生かし方
通知表の成績が良かった場合も、悪かった場合も、今後につながるように生かしていきたいものですね。
成績が良かった部分については、「がんばったね」とたくさん褒めてあげましょう。悪かった部分については、叱るのではなく、どうすればいいのか子どもが理解できるように導くことが大切です。
例えば算数の成績が悪かった場合、算数そのものが苦手だと思わせるのではなく、算数のどこが不得意なのかを認識させてあげられるとよいですね。「ゆっくりやれば問題を解けるから、ちゃんと理解しているのね。でも、時間がないと焦ってしまうのかな。何度も練習すれば早くなると思うよ」というように、認める部分は認めて、これから注意するとよいポイントを教えてあげましょう。
通知表は子どものやる気を伸ばし、成長させるきっかけになるもの。せっかくの機会ですから、有効に活用していきたいですね。