子どもをしあわせにするしつけ 家庭でできる子どもの金銭教育
子どもへのお金の教育について、悩む保護者のかたは少なくありません。日頃のおこづかいやお年玉の使い方…。子どもが自立するプロセスとしても重要なお金の教育。家庭によって、お金の価値観は違いますが、お金の教育は、子どもをしあわせにするしつけのひとつ。学校では教えてくれないのでご家庭でしっかり教えてあげたいものです。
おこづかいを活用してお金の価値を学ばせる
子どもにおこづかいをあげていますか? いくらぐらいあげていますか? 「子どものくらしとお金に関する調査(平成22年度調査)」(知るぽると 金融広報中央委員会)*1によれば、おこづかいの平均値は、
小学生 500円~1,000円
中学生 2,000円
高校生 5,000円
となっています。
おこづかいの金額は、おこづかいで学校で必要な文具まで買うのか、日頃のおやつだけなのか、何を買うのかにより必要な金額がかわってきます。子どもと相談し、決めてみては。子どもも一緒に金額を決めることで、子どもも決まった金額に納得してくれるはずです。
おこづかいのあげ方もさまざまです。例えば、低学年までは、必要なときにあげ、高学年になると、月に1回あげてその中でやりくりさせるようにすれば、子どももお金は計画的に使うものなのだということを学べます。
家の手伝いやテストの点がよければおこづかいを与えるのは、NGなあげ方かもしれません。家の手伝いは家族の一員として当然のこと。勉強も自分のためにしているものなので、それでおこづかいをもらうというのは少し違うような気がしませんか?
おこづかいをあげたあとはその使い方も保護者がちゃんと確認したいですね。子どもの性格によって、おこづかいの使い方は異なるもの。お金の管理について学ばせるには、おこづかい帳をつけるのがおすすめです。保護者は、おこづかい帳を見れば、子どもが何にお金を使ったかをチェックできます。子どもが何を買ったのか把握しておくことも保護者の大事な役目です。
お年玉もお金の教育に活用する
お正月、お年玉を楽しみにしている子どもは多いでしょう。お年玉といえば、子どもにとっては、普段持ち慣れない金額に触れることができる貴重な機会です。まだ小さい子どもは保護者が管理するしかありませんが、おこづかいをもらうようになった子どもには、お金の教育にお年玉も活用したいですね。
子どもにお金をもたせるのは心配…という保護者もいるかもしれませんが、ルールを決めて、お金の管理を子どもに委ねてみては? 子どもが管理しながら上手にお金を使えるようになることは、将来的にも大事なこと。
日頃必要なものはおこづかいでまかない、大きな買物はお年玉を使ったり、日頃のおこづかいでは足りなかったものはお年玉を切り崩してまかなわせてみては。
お年玉は、子どもにお金の教育を行う絶好のチャンス。親が預かって管理してしまうのはもったいないですよ。
*1「子どものくらしとお金に関する調査(平成22年度調査)」(知るぽると 金融広報中央委員会) https://www.shiruporuto.jp/finance/chosa/kodomo2010/pdf/10kodomo.pdf
参考文献:「子どもの心のコーチング」菅原裕子 著(PHP文庫)