救急外来に行くべきか、自宅で様子を見るべきか…。夏によくある高熱にあわてず対応しよう

突然の子どもの発熱。夏には高熱を伴う感染症の流行が多く、高熱はさまざまな合併症の危険性があるため、注意して様子を見る必要があります。しかし、発熱は小さな子どもにはよくあること。それだけに、すぐに病院に行くべきか、そのままおうちで看病をすればいいのか迷ってしまうものです。もし病院の診療時間内であればできるだけ受診することをおすすめしますが、夜や土日、祝日など、病院がお休みの場合はどのように対応したらいいのでしょうか。状況により柔軟に対応する必要がありますが、基本的な考え方を押さえておきましょう。


「熱」だけであれば自宅で様子を見て。嘔吐などの症状があるときには受診を

 まず、体温を測りましょう。おでこやわきの下、股関節などを、冷えすぎないように冷やします。保冷剤を使う場合には、タオルを巻くなどして冷たさの調整をしてください。熱で苦しそうであっても、冷やすことである程度落ち着き、静かに横になっていることができるのであれば、当面は様子を見て問題ありません。寝苦しそうな場合、解熱剤を利用することも考えます。

 

ただし、熱だけでなく次のような症状がある場合には、早めの受診が必要です。緊急外来での受診を強くおすすめします。

 

【体に発疹が現れた】

衣服に隠れている部分の肌も確認し、発疹が出ているか確認しましょう。一時的なものの場合もありますが、すぐに対応が必要な病気である可能性もあります。また、今は平気でも、後々強いかゆみに襲われる場合があります。適切な対応を医師に判断していただくべきでしょう。

 

【嘔吐が続く】

一気に体力を消耗し、回復が遅れる場合があります。移動するのは大変ですが、少しでも落ち着いたタイミングを見計らって受診しましょう。念のためタオルやエチケット袋などを持参します。

 

【脱水症状が進んでいる】

うまく水分を摂取できない、泣いても涙が出ない、唇が渇いている、熱が続いているのに汗が出なくなってしまった、おしっこがでない、など、脱水症状が見られる場合、緊急の対応が必要になる場合があります。早めに受診しましょう。待ち時間、移動時間にも水分を補給できるようにしてください。

 

 

解熱剤を必要以上に怖がる必要はありません

 一時、「解熱剤を使わないほうがいい」という考え方が広まったことがありました。熱は体の防衛反応であり、人為的に下げるべきではない、という考え方です。急に熱を下げることにより体の負担が大きくなる、「ライ症候群」にかかる可能性がある、熱性けいれんを誘発しやすくなるなどの心配もあります。とはいえ、熱が続くことで子どもがひどく体力を消耗してしまったり、眠ることや食べることができなかったりすれば、やはり回復しにくくなってしまうことが心配されます。また、看病するご家族の負担も大きくなってしまいます。

 

医師により考え方は違い、使うべきか、使わないほうがいいかということで言えば、はっきりした答えは出ていません。しかし、正しい用法であれば、解熱剤を使うことを必要以上に恐れる必要はないという考え方の小児科医はたくさんいます。もちろん、むやみやたらに解熱剤使う必要はありませんが、服用する量や回数を守りながら、上手に解熱剤を利用するのも一つの方法です。

 

 

監修:高田佳輝

40年間小児外科を中心に小児医療に携わる。小児外科指導医。

プロフィール

執筆:倉持鎮子

自身も7歳、11歳の子どもを育て、育児・食育・親子問題についての執筆を行うライター。医療・健康・体の不思議、子育て中にもできる美容などにも触れ、さまざまな面から「子どもとの生活」についてのライティング実績がある。講師業では、「脳と体を考える食育」についての情報を提供。

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