子どもが本嫌いにならないために...おすすめ絵本ベスト5(0歳~1歳)
まだ言葉を理解できない0歳児でも、絵本を通した親子のコミュニケーションを図ることは大切です。0~1歳児向けの絵本を選ぶポイントは、はっきりとした色づかい、登場するキャラクターの形の変化など、目で見て楽しめる要素がふんだんにあることです。この年代におすすめの5冊を、紀伊国屋書店新宿本店6階・児童書コーナー担当の大塚梓さんに聞きました。(5冊の並びは順不同です。ランキングではありません)
『いないいないばあ』
文:松谷みよ子 絵:瀬川康男
出版社:童心者
発行年:1967年
ページ数:20ページ
価格:700円+税
2012年に、日本で出版されている絵本で初めて500万部を突破した大ベストセラーです。保護者の中にも、赤ちゃんのころに読んでもらったというかたもきっと多いのではないでしょうか。この絵本は、いろんな動物たちが、「いないいないばあ」をするという、とてもシンプルな構成になっています。ねこやくまが、満面の笑みでこちらを向いて「ばあ」をしてくれるページでは、赤ちゃんが笑ってくれます。
『だるまさんが』
作:かがくい ひろし
出版社:ブロンズ新社
発行年:2008年
ページ数:20ページ
価格:850円+税
短い手足のついた「だるまさん」が、しぼんだり、ふくらんだり。コミカルな動きと表情の変化に、赤ちゃんが笑ったりおどろいたりしてくれます。この『だるまさんが』に加え、『だるまさんの』『だるまさんと』のシリーズもあります。紀伊国屋書店新宿本店では、お孫さんのために、3冊セットでご購入されるかたもいらっしゃいます。
『いろ』
絵:フィオナ・ランド
出版社:主婦の友社
発行年:2006年
ページ数:12ページ
価格:800円+税
赤ちゃんの脳を育てる「BABY TOUCHシリーズ」の定番です。この本は、はっきりとした色づかいと、手ざわりを楽しめるしかけが特徴。「さわってごらん」と書かれた各ページは一部が切り抜かれ、凹凸のある厚紙や布がはめこんであるので、登場する動物たちの手ざわりを感じることができます。また、この本のように、動物の名前などが日本語と英語で併記されている作品は、近年とても人気です。
『しろくまちゃんのほっとけーき』
作:わかやま けん
出版社:こぐま社
発行年:1972年
ページ数:22ページ
価格:800円+税
しろくまちゃんが、おかあさんと一緒にホットケーキを作ります。道具と材料の準備から始まり、たまごを落として割ってしまう失敗も経験しながら、おいしそうなホットケーキが完成すると、仲良く食べて、最後は一緒にお皿を洗います。自分で作ることの楽しさ、作る過程のおもしろさ、食べることのうれしさがお子さまにも実感できる作品です。
『ねないこだれだ』
作・絵:せなけいこ
出版社:福音館書店
発行年:1969年
ページ数:24ページ
価格:600円+税
怖いおばけが表紙から登場。おばけは夜になると、「こんな時間に起きている子はだれだ?」と、さまよいます。そして、寝ないで遊んでいる子どもの手をつかみ、おばけの世界へつれていってしまうところで、ストーリーは終わります。1歳半以上のお子さまに、おうちのかたが優しく読んであげてください。
ご紹介したこれら5冊をはじめ、この年代向けの本は、文章が心地よいリズムで書かれているものばかりです。リズムを生かして読んであげると、赤ちゃんは耳でも絵本を楽しむことができます。