一人っ子のお悩み解決! 専門家が語る子育てポイント

「ワガママ」「友達ができにくい」など、ネガティブな面が強調されることの多い一人っ子。「さみしい思いをさせているのでは?」と、心配する保護者もいるようだ。「一人っ子だからかわいそうというのは幻想です」と語るのは、明治大学教授で教育カウンセラーでもある諸富祥彦氏。一人っ子の保護者が気を付けたい、子育てのポイントを伺った。

 


一人っ子のお悩み解決! 専門家が語る子育てポイント

 

私は30年近くにわたって、教育カウンセラーとして子育て相談にたずさわってきました。その経験から、「一人っ子」のほうが「きょうだいのいる子」より、安定した幸せな人生を歩める可能性は高いと考えています。なぜなら、一人っ子は保護者の愛を独占できるというメリットがあるからです。

 

きょうだいのいる子どもの場合、「ほかのきょうだいに比べて私は愛されていない」という自己否定の感情を抱いてしまうことがあります。一人っ子は、「パパやママは自分のことを世界でいちばん愛してくれている」と感じることで心が安定し、自己肯定感を持ちやすいのです。

 

一人っ子の保護者が気を付けたいのは次の2つのポイントです。

 

●同世代の子どもと遊ばせよう!
一人っ子は、幼少期から大人と過ごす時間が多く、タテの人間関係の付き合いは得意です。逆に、ヨコの関係、つまり同世代の子どもたちの付き合いには、とまどってしまうことがあります。同世代の子どもと関わる機会を増やしてあげることで、一人っ子に不足しがちな経験を補うことができます。

 

●厳しくしつけすぎない
「一人っ子だからきちんとした子に育てなければ」というプレッシャーから、厳しいしつけをしてしまう保護者が多いようです。厳しすぎるしつけは、自己否定的な気持ちばかりが大きくなり、心の折れやすい子どもに育ってしまいます。

 

子どもが幸せな人生を生きていけるかは、「自分はお父さん・お母さんから本当に愛されている」と感じられるかどうかにかかっています。ただし、過干渉(甘やかし)にならないようにする注意が必要です。

 

出典:一人っ子のお悩み解決します!【前編】実は一人っ子はメリットがいっぱい -ベネッセ教育情報サイト

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