子どもの質問ぜめにどう答える? 教育評論家が対処法をアドバイス
子どものしつこい質問ぜめに、思わずいらついてしまう保護者も少なくないだろう。とどまるところを知らない子どもの質問に対し、保護者はどうするべきか。「どうして?」「なぜ?」を連発する年少女子の保護者の悩みに、教育評論家の親野智可等氏がアドバイスをする。
【質問】
子どもがしょっちゅう「なぜ○○なの?」「どうして○○?」と聞いてきます。できるだけ付き合うようにしているのですが、あまりにもしつこい時はイライラしてきます。(年少女子の保護者)
【親野智可等氏からのアドバイス】
このような時の保護者の態度としての正論は、
(1)これは探究心の表れだから、いい加減にしないで毎回きちんと対応する
(2)すぐに答えを教えてしまうのではなく、子どもに考えさせたり調べさせたりする
というものです。しかし、現実問題として、あまりにもしつこく激しい質問ぜめのとき、そのすべてに正論どおりの完璧な対応をしようとしたら、保護者のほうがまいってしまいます。
実のある質問ならまだしも、どうでもいいと思えることでもしつこく聞いてくることがあります。そんな時は、子どもが喜んで話してくれそうなことに話題を変えてみましょう。イライラして叱りつけるのではなく、子どもが喜んで話してくれそうなことに話を変えるのです。子どもは、何でもいいから会話を楽しみたくて、「何で?」を繰り返している面もあるでしょう。話題を変えても楽しい会話が続けばいいのです。
一方、もっと実のある質問をされた場合はどうでしょう? たとえば、子どもがユリの花の匂いをかぎながら「どうしてユリの花はいい匂いがするの?」と聞いてきたら……?
まずは「本当だね。とてもいい匂いがするね」と驚いてあげてください。子どもは理由以前に、ユリがとってもいい匂いのすることを発見して、驚いています。その驚きこそが一番に表現したい中身ですから、一緒に味わい、共感してあげてほしいのです。