本番1か月前! 保護者のための「共通テスト」対策3つのポイント
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令和6年度の大学入学共通テスト本番まで、残すところあと1か月になりました。
いよいよラストスパートのこの時期、受験生本人だけでなく、保護者の皆さまにも理解し、実践していただきたい対策があります。
今回は、その3つのポイントをご紹介します。
共通テストの難易度がどうなるか心配…
令和6年1月13日(土)、14日(日)の「大学入学共通テスト(以下、『共通テスト』)」本番まで、あと1か月。
受験票も届き始め、いよいよラストスパートの段階となりました。
共通テストが今の形式で実施されるようになって4回目になります。
これまでを振り返ると、令和4年度の共通テストでは数学をはじめとした多くの教科・科目で問題の難度が上がり、平均点が大幅にダウンしました。
一方で令和5年度は出題の内容も定着し、平均点が前年よりも上がる科目もありました。
では、令和6年度の共通テストはどうなるのか、受験生本人だけでなく、保護者の皆さまも不安な思いをされていると思います。
そんななか、今日から出願校決定までをいたずらに不安に駆られずに過ごしていただくために保護者に押さえておいていただきたいポイントは、以下の3つです。
【ポイント①】受験票だけでなく「受験上の注意」もチェック!
共通テストの受験票は12月14日(木)までに学校(既卒生のかたは自宅)に届きます。
届いたら、まず受験生本人の写真を貼らなければいけません。
漏れのないようにするにはダブルチェックをすることが大切ですので、受験生本人と一緒に貼るようにして、記載事項をすべて確認してください。
その際、保護者のかたに必ず控えておいていただきたいのは「試験場名」と「問い合わせ大学」の2つです。
「試験場名」は、その名の通り共通テストを受験する会場です。
同じ高校から受験するとしても試験場が異なることもありますので、必ず受験票の記載内容で確認するようにしてください。
というのも、共通テスト当日、もしうっかり受験票を持参するのを忘れても救済してもらえる方法はありますが、試験場を間違えると受験票を持っていてもその会場では受験できないからです。
可能なようなら、事前に一度試験場を下見しておくよう勧めてあげてください。
その際、「受験者入室終了時刻(後ほどご紹介する『受験上の注意』に記載されています)」までに余裕をもって到着できるよう、当日と同じ曜日・時間帯で行ってみると、交通機関の混雑度合いなども確認できるので、試験当日も落ち着いて試験会場へ向かうことができるようになるでしょう。
「問い合わせ大学」は、何かトラブルがあったときの連絡先です。
たとえば、試験当日、受験生が交通トラブルなどに巻き込まれて連絡が取りにくい場合、保護者が代わりに連絡する、という際に利用します。試験当日までと、当日とで電話番号が異なることもありますので、両方控えておくようにしてください。
また、受験票と一緒に送付される「受験上の注意」という冊子には、試験当日までの注意点や、当日の所持品まで詳細に書かれていますので、保護者のかたも目を通しておいてください。
特に、持ち込むと不正行為と判断されてしまうものもあるので、気をつけるようにしましょう。
たとえば、イヤホンは、リスニングの試験時間に配布されるものを除いては、試験時間中は耳に装着しているだけで不正行為とみなされてしまいます。
また、スマートフォンを試験会場に持っていくこと自体は可能ですが、試験開始前に監督者の指示のもと、一斉に机の上に出して、電源を切ったことを確認したうえでカバンなどにしまわなければなりません。
これ以外にも、試験当日に持っていってよいもの、机の上に置けるものが具体的に記載されていますので、受験生本人が必ずチェックするよう促してあげてください。
所持品などの事前チェックは、試験中に急に監督者から声をかけられて動揺するような事態を避け、試験時間のすべてで解答に集中できるようにするための大事な試験対策なのです。
【ポイント②】共通テストで問われるのは「学校で学んだことが身に付いたか」
冒頭でも書いたとおり、「令和6年度の共通テストの難易度はどうなるんだろう……」と心配をしておられる保護者も多いと思います。
しかし、ここで保護者の皆さまにご理解いただきたいのは、共通テストの出題範囲はあくまで「学校で習ったこと」であり、問われているのはそれがしっかり身に付いているかどうかだという点です。
たとえば、共通テストを作成している大学入試センターは、問題作成方針を「高等学校学習指導要領解説及び高等学校で使用されている教科書を基礎とし,特定の事項や分野に偏りが生じないように留意する」としていますので、どの問題も教科書からの、または教科書レベルの出題ということになります。
つまり、仮に今度の共通テストがさらに難化するのだとしても、何か特殊なことをする必要はないのです。
これまで学校で習ってきたことの復習をしっかり行うことが一番の共通テスト対策となります。
ただ、教科書レベルの出題とはいえ、「しっかり身に付いているか」が問われるので、多様な問題や資料などに触れておく必要はあるでしょう。しかしこれも、過去問に取り組んだり、これまで受験してきたマーク式の模擬試験などの復習をしっかり行ったりすることで十分対応可能です。
いずれにしても、実際の共通テストの難易がどうであれ、これまで学校で習ってきたことを発揮できれば対応可能なのが共通テストという試験であり、必要以上に心配する必要はないということは保護者の皆さまにもご理解いただきたいポイントです。
【ポイント③】結果の判断は必ず学校の先生と一緒に!
共通テストの受験後、その結果に基づいて出願校を決定することになりますが、結果の出来・不出来の判断は、必ず学校の先生と一緒にするということを今のうちから保護者のかたもしっかり覚えておいてください。
というのも、共通テスト1日目からSNSなどで「できた/できなかった」「難しかった/易しかった」という書き込みが大量にアップされるのですが、どれも個人的な感想にすぎません。
それなのに、その書き込みだけを見て不必要に落ち込んだり、最悪の場合2日目の受験に支障をきたしたりする受験生が後を絶たないのです。
受験生本人も、保護者のかたも、試験当日は「共通テストに関する書き込みは一切見ない」くらいの心構えでちょうどよいと思います。
また、「予想平均点」の解釈にも注意が必要です。
マスコミなどで早い段階で報道される平均点は、問題内容のみを見て立てられた予想に基づくものなので、実際の結果とは異なることがあります。
また、仮に全体としての平均点がダウンしていたとしても、成績上位の受験生だけで見てみると実はアップしていた、などということも過去には数多く見受けられました。
実際にその年の共通テストが難しかったのか、易しかったのか、自分の取った点数が目標に届いているのかどうかについては、全国の受験生が参加する自己採点集計の結果を詳細に確認しない限りはわからないのです。
そして、その自己採点集計の結果に基づく全大学の志望状況のデータは、共通テストの翌週には学校の先生に提供されます。
ですから、共通テストの結果の判断や、その後の出願校の検討については、必ず学校の先生と一緒に行うよう、保護者のかたから受験生本人にアドバイスしてあげてください。
保護者のかたがSNSやネットの情報に踊らされて一喜一憂することのないよう今のうちからご理解いただき、受験生本人が正しい情報に基づいて出願校決定ができるような環境を整えてあげていただきたいと思います。
まとめ & 実践 TIPS
不安要素も多い共通テストも、必要な情報をしっかり押さえられていれば、過度に心配される必要はありません。
残り1か月、何よりも受験生が安心して共通テストに向き合い、これまでの努力の成果をいかんなく発揮できるよう、保護者の皆さまも3つのポイントを押さえながら応援してあげてください。
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