「学べる場所は、教室だけではない」現場主義の学びが学生を変えていく【変わる大学】

IoTやAIにより社会が急速に変化し、企業や行政も変革を求められるなか、産業界は大学をはじめとする高等教育機関に即戦力を求めるようになっています。「平成29年度 文部科学白書」では「学生の就職活動支援及び大学におけるキャリア教育・職業教育の充実」として、「大学におけるキャリア教育・職業教育の充実」「大学等におけるインターンシップの推進」について記載。企業や経済界と連携したキャリア教育の重要性について述べています。今回は大学のキャリア教育の中でも非常に個性的な独自の取り組みを行っている共栄大学の活動について紹介します。

現場主義が学生自らの成長を促す。共栄大学のキャリア教育

埼玉県春日部市にある共栄大学では、独自のキャリア教育を行っていることで話題を集めています。「現場主義」の学びを標榜し、ビジネスの現場や教育現場の最前線を体験しながら学ぶことを重視しています。国際経営学部、教育学部の2学部ともに、入学後の早い段階から社会の現場に出ながら学び、座学だけでは得られにくい実践力、実務力を身に付けていくカリキュラムを導入しています。現場での学びを通じて、コミュニケーション力、プレゼンテーション力を養い、社会に出るための準備期間として高い意識を持ち、学生たちが切磋琢磨しながら成長をし続ける環境を整えています。

浦和レッズや自治体と連携しスポーツイベント運営を体験して学ぶ

国際経営学部では、1年次前期から基礎ゼミを履修し、後期の「キャリアプランニング」では、実践的なキャリアプランニングの手法を学びます。企業の方から体験談を伺うなど、入学後の早い段階で就業意識を高めていきます。また、企業や自治体などと連携した様々なプログラムを用意。浦和レッズや春日部市と産官学連携でスポーツイベントを運営する「Spolas」、カップルを募り、ホテル、旅行会社、婚礼衣装会社などと連携し、本物の結婚式を学生たちがプロデュースする「World Run」などの体験型プログラムを設置しています。さらに、14大学が企画プレゼンを行うさいたま市主催の「学生政策提案フォーラム」にも参加。共栄大学は2011年の第1回大会で最優秀賞を獲得し、その企画が2013年から毎年さいたま新都心で開催されている「ツール・ド・フランス さいたまクリテリウム」として実現されています。これらのプログラムを通じて、企画力やプレゼンテーション力、チームで働く協働力、異文化への理解力など社会で求められる力を養っていきます。

1年次から教育現場を体験。実践力に優れた教員を養成する

教育学部では、入学後2カ月で小学校へ実習に行き、授業補助や学校行事に参加する「学校ふれあい体験」にはじまり、2年次の「学校教育研修」では1年間を通して週に1日小学校で勤務体験を実施。「先生を体験する」のではなく「先生になる」プログラムとして登校から給食の時間、放課後の活動まで先生として児童と接していきます。また、春日部市の小学校と連携して放課後や休日に体験型の学びを学生たちが企画し提供する「放課後子ども教室」では、地元の高齢者、保護者、児童など世代の垣根を越えて地域交流も行っています。さらに大きな特長として共栄大学教育学部では、通常4年次に実施する教育実習を3年次に実施。3年次までに、教育実習現場に対応できる能力を身に付け、4年次には教員採用試験に向けての対策に集中できる環境を整えています。また、近郊の小学校だけでなく、全国学力テストで学力レベルの高い秋田県の小学校での教育実習を導入。北秋田市や東成瀬村などの小学校で地域の方とも交流しながら、4週間の実習を行っています。これらの取り組みにより、全国平均(35.7%)を大幅に超える55.9%の正規採用合格率(現役)を実現しています。

現場力を見極める入試制度。AO入試にプレゼンテーションを採用

「現場主義」を掲げる共栄大学では、大学のアドミッションポリシーや体験型のカリキュラムにマッチする学生に入学してもらいたいという思いから、独自性の高い入試制度を設けています。AO入試(総合型選抜)では「プレゼンテーション」を採用。学力だけでなく、共栄大学が重視している現場主義教育に求められるプレゼンテーション力、コミュニケーション力などを多面的に評価できる入試制度を設けています。また、学力型の入試においても共栄大学が求める学力や主体性を持った学生に入学してもらいたいという観点から、2021年度に導入される「大学入学共通テスト」を利用した入試は実施しない方針が決定しています。手間暇を惜しまず挑戦し、少人数制で真剣にキャリア教育に取り組む共栄大学。大学独自の「現場で学ぶ」カリキュラムやプログラムに共感する学生たちが集うことで、社会の即戦力となり「やりたいこと」をしっかりと実現できる学生が育成されていくことでしょう。

共栄大学
https://www.kyoei.ac.jp/

本掲載情報は2020年4月時点のものです。

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