国語の読解の手助けとして、楽しく活字に親しめる方法はありますか?[中学受験合格言コラム]

平山入試研究所の小泉浩明さんが、中学受験・志望校合格を目指す親子にアドバイスする実践的なコーナーです。保護者のかたから寄せられた疑問に小泉さんが回答します。

※※小泉さんへのご質問は、不定期にBenesse教育情報サイトメンバー向けのメールマガジン「教育情報サイト通信」で募集をいたします(随時の受付は行っておりません)。


【質問】

国語の文章問題や作文が苦手です。活字に慣れさせるため、漫画でもよいので読ませたいのですが、まったく興味がない様子です。楽しく活字に親しめる方法は何かないでしょうか?

相談者:小4男子(大ざっぱ・論理的なタイプ)のお母さま



【小泉先生のアドバイス】


「目的」にするのではなく「結果」として活字に親しむようにする


●漫画やアニメを見ない子どもが増えてきた?
最近は、確かに漫画さえも読まない子どもが増えてきたような気がします。テレビや映画のアニメも見ない、という子どもまで増えてきて、漫画雑誌全盛期の世代としては、まさに「隔世の感を禁じ得ない」というところです。

なぜ、漫画まで読まなくなったのか? それは、恐らく他に楽しいことや、やるべきことがあって忙しいのだと思います。たとえばゲーム。携帯電話・スマートフォンをはじめとして、世の中には手軽にできるゲームがあふれていますから、なかなか漫画やテレビを見るための時間がないのかもしれません。ましてや中学受験生の皆さんは勉強をしなければなりませんから、使える時間がかなり制限されているのだと思います。

●子どもたちのコミュニケーション能力低下の問題
ところで、「漫画にさえも興味がない」という話をお聞きして、「最近の子どもは話ができない」という話題を思い出しました。すなわち、「一語文」や「コミュニケーション能力の低下」という問題です。
しかし、実際には子どもたちの能力低下の問題ではない、という意見のかたもいらっしゃいます。その意見によると、子どもたちは話せないのではなく、話す必要がないということです。なぜ話す必要がないのか? それは少子化などにより、家では他のきょうだいと競争することなく、保護者が先回りして子どもの希望をかなえてくれる。また、学校でもクラス数やクラス内の人数が少ないために、友達との意志疎通がしやすく、あえてコミュニケーション能力を磨く必要がなくなっている、というような内容だったと記憶しています。確かに、的を射ている発言だと思います。

人間も動物ですから、必要に応じて進化もするし退化もします。コミュニケーションの必要がないなら、話はしなくなるでしょうし、語彙(ごい)も貧弱になるでしょう。逆に、能力を高めたいなら、話さなくてはならない状況をつくれば、いやでもコミュニケーション能力は高まるでしょう。

●「興味」が先で「手段」はあとからついてくる
それでは活字の場合はどうでしょうか。文章を読む能力は勉強では確かに必要です。しかし、勉強を最初から能動的・主体的にする子ども(つまり喜んでやる子ども)はそれほど多くないでしょう。ですから、いくら必要でも勉強を通して活字に親しむのは難しい。やはり漫画などハードルの低いものから入るべきなのでしょうが、漫画にも興味がないとなると確かに困ります。先ほどの「話す必要がないから話さない」というのと比べてみると、「興味がないから漫画も読まない」ということになります。逆に考えれば、興味がある内容なら漫画でも、さらには活字でも読んで知りたいであろう、ということになります。

我々は何かを伝えたいからコミュニケーションをとるのであり、何かを知りたいから文字や音声や画像を見たり聞いたりするのでしょう。すなわち「興味」が先で、「手段」はあとからついてくるのです。

●興味のあるものを探す
さて、興味があるものといっても、それぞれ人によって違います。まずは、お子さまにとって興味のあるものは何かを見つけることが大切です。そして、その興味の対象について、漫画なり活字なりの「手段」で理解を深めさせるのです。たとえば、虫が好きな子どもであれば、図鑑から入ってもよいですし、さらには『ファーブル昆虫記』を選んでもよいでしょう。

すぐに勉強に直結しないものでも、あまり神経質になる必要はないと思います。どんなものでも活字に多くふれることで、文字を読む楽しさがわかってきます。なんでも習慣になると、楽しみになってくるものです。活字に親しむことを「目的」にするのではなく、「結果」として活字に親しむというのが自然な流れなのだと思います。

お子さまは何に興味があるのでしょうか? まずは、それを一緒に探してあげましょう。


プロフィール

小泉浩明

小泉浩明

桐朋中学・高校、慶応大学卒。米国にてMBA取得後、予備校や塾を開校。現在は平山入試研究所を設立、教材開発など教務研究に専念。著作に「まとめ これだけ!国語(森上教育研究所スキル研究会)」などがある。

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