電気・電子・通信工学ってどんな学問?
世の中にはたくさんの学問があります。どんな内容で、何を学んでいくのか知っておくことは、自分の興味や関心の方向性を探れることはもちろん、進路を決めるために、大いに役立つでしょう。今回は「電気・電子・通信工学」を取りあげます。
電気・電子・通信工学とは?
「電気・電子・通信工学」は、工学の中でも「電気」を中心に研究する学問です。「電気」にも2つの作用があり、モノを動かすエネルギーとしての電気と、情報を伝える道具としての電気があります。
電気・電子・通信工学ではどんなことを勉強する?
【エネルギーとしての電気】
地球上にある限りある資源をいかに効率よく用いるかという課題において、発電システムの開発や、新しい資源の研究にあたります。これまで発電に使用されてきたのは、主に石油や石炭など、限りある資源がほとんどでしたが、昨今では太陽光や風、水の流れなどの自然エネルギーからクリーンな電力を作り出すことと、それらの有効活用と安定供給のための施策などについて研究を行います。
【情報を伝える道具としての電気】
光ファイバーによるネットワーク通信や、DVD・ブルーレイディスクの実用化などを含む分野です。世界における日本の光電子技術はトップクラスにあり、これまでにも大きな成果を上げています。さらにレベルの高い研究開発が求められていますが、こういった先進的な分野の研究にかかる費用は莫大であり、業界をあげての協力体制の構築が求められています。
電気・電子・通信工学の講義はどのように設定されているか
電気・電子・通信工学では、力学、電磁気学、物理化学、線形代数学、数理統計学、製図学などを基礎科目としており、その後、下記のような科目を中心とした専門分野に踏み込みます。
・電気工学:固体電子工学や電磁気学など。
・電子工学:波動工学や情報伝送学など。半導体やレーザーについても学ぶ。
・通信工学:コンピュータネットワークの仕組み、電話回線や交換機などを扱う。
電気・電子・通信工学を学んだ人々の卒業後の進路
研究者や技術者として企業が大学院修了者を積極的に採用する傾向があるため、大学院まで進学し、さらに専門的な知識や技術を身につけたうえでの就職が多くなっています。電気工学専攻者は電力関係、電子工学専攻者はコンピュータなどの設計・開発関係、通信工学専攻者は通信・放送関係と、やはり中心的に学んだことの応用が利く分野へ進む人が多いようです。
参考:
電気・電子・通信工学│ 学問・大学情報 | Benesse マナビジョン
http://manabi.benesse.ne.jp/shokugaku/learning/system/052/index.html