芸術理論ってどんな学問?

世の中にはたくさんの学問があります。どんな内容で、何を学んでいくのか知っておくことは、自分の興味や関心の方向性を探れることはもちろん、進路を決めるために、大いに役立つでしょう。今回は「芸術理論」を取りあげます。


芸術理論とは?

 「芸術」というと、実にさまざまな領域があります。目で見るもの、耳で聴くもの。そしてその両方である場合もあります。感覚や雰囲気といったものも芸術に含まれることがあるでしょう。「芸術理論」とは、この芸術に属するものから主に芸術学、工芸、放送、演劇、文芸、写真、建築などの内容を研究していく学問です。


芸術理論ではどんなことを勉強する?

 それぞれ次のような内容を含んでいます。
 
芸術学:美学・美術史など、芸術の理論や美のとらえ方について研究する。
放送:映像と音声を組み合わせるなどして、実際に番組を制作。表現の技法を学ぶ。
演劇:演技のほか、照明や音声など演出のための技術を学ぶ。
文芸:映画やテレビドラマなどの脚本、小説、新聞記事、広告のコピーなど、文章で表現することを全般的に研究する。
写真:写真で表現することの理論、カメラでの撮影技法などを学ぶ。
建築:デザインを重視した建築、まちづくり、環境デザインなどについて研究する。
 
 近年、CG(コンピュータグラフィックス)を駆使し、実際の世界にはない幻想的で複雑な3D映像を作成するといった分野の技術が著しく進歩しています。表現に限界はなく、そのための方法論も、際限なく生み出されていくものなのです。

 

芸術理論の講義はどのように設定されているか

 多くの分野を持つ芸術理論では、所属学科によって履修科目は大きく異なります。受験を考える進学先については、自分が履修したいと思う科目があるかなど、きちんと確認しておきましょう。
 理論をとことん学ぶ芸術学科以外は、絵画、彫刻、写真、脚本、詩、映画などを創作する「実習」が重んじられています。理論を実践し、実際に作品を作ることで、自分の表現方法を模索していくことができます。


芸術理論を学んだ人々の卒業後の進路

 アートコーディネーター、芸術系出版物の編集者、商品の開発企画立案者など、当然ながら芸術に直接触れる仕事に就く人がとても多いのが特徴です。文化行政や団体などの芸術関係の事業担当者、教員や美術館の学芸員という道もあります。商業的な分野で芸術的センスが求められるシーンは大変多いため、一般企業でも活躍することができます。
 

参考:

芸術理論 │ 学問・大学情報 | Benesse マナビジョン

http://manabi.benesse.ne.jp/shokugaku/learning/system/032/

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