算数の文章問題にひっかかる小6男子 「ステ問」で対処をと専門家
計算問題は得意で、超難関校の過去問にも9割以上正解する小6男子。ところが文章問題でひっかかると、解けるはずの他の問題も途中までしかできなくなることがある。心配する保護者に、平山入試研究所の小泉浩明氏がアドバイスする。
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【保護者からの質問】
算数の計算問題は得意で、過去問は超難関校の問題も9割以上正解します。ただ、文章問題で一度ひっかかってしまうと、他の解けるレベルの問題まで途中までしかできていないことがよくあります。試験の時間配分もあまりうまくないようです。どのように改善すればよいでしょうか?(小6男子の母親)
【小泉氏からのアドバイス】
入試では1点差によって合否が分かれる場合がありますから、難しい問題は後回しにして、すぐできる問題からやってしまうということが大切です。あとで解答を見ても解けそうにない難問なら、やらずに捨ててしまってよかったということもあります。このような問題を一般的に「ステ問」と呼びます。「ステ問」の対処によって、同じ実力でもテストの点数で大きな差が付いてしまいます。
「これは難しい問題だ」ということが早めにわかれば、諦めることもできると思います。しかし、そうした問題の難しさがわからなければ、決断ができないのも無理はありません。「ステ問」の見分け方を身に付けるには、“問題慣れ”が一番です。問題量を解いている子どもは、以前同じような問題を見たことがあると感じれば、自信を持って前に進むことができます。逆に、見たことがない問題が出てきた時には「とりあえず後回しにしよう」と、比較的容易に決断できるでしょう。
手詰まりになったと思ったら、潔く諦めるべきなのです。これは「スコアメーキング」という方法論につながります。同じ時間をかけるなら、一番点数が伸びそうなところに時間をかけようという考え方で、入試では、このような客観的に状況を判断できる冷静さや能力がとても大切になります。
出典:文章問題でひっかかると、解けるレベルの問題も途中までしかできない[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト