算数のケアレスミス対策を専門家が伝授 問題用紙の使い方がカギ

算数のケアレスミス対策を専門家が伝授 問題用紙の使い方がカギ掛け算が曖昧なために、初歩的な計算ミスが多いという小4男子。指導方法に悩む保護者に、平山入試研究所の小泉浩明氏がアドバイスする。

 

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【保護者からの質問】
掛け算がまだ曖昧なため、算数で初歩的な計算もミスをします。常々、見直すようにと言っておりますが、一通り問題が終わり再度見直しても、思い込みでミスを見逃しているようです。どのように指導すればよいのでしょうか?(小4男子の母親)

 

【小泉氏からのアドバイス】
ケアレスミスが多い場合は、単にミスを叱ったり見直しするように注意したりするだけではなかなか直らないものです。「どこ」で「どのような」ミスをするのか、そしてどうしたらそれを直せるかなどを一緒に、しかも具体的に考えてあげるとよいでしょう。

 

まず、ミスをしがちなところというのは、決まっている場合が少なくありません。たとえばお子さまの場合は、「掛け算が……」とありますが、その他にも繰り下がりの引き算でつい間違えてしまうとか、割り算で桁ずれを起こしてしまうことなどもあるかもしれません。そうしたところは正しい計算方法を再確認するとともに、ミスが出やすい箇所であることを意識させることが大切です。

 

具体的な見直し方法も教えてあげたいものです。検算方法はいくつかありますが、一番簡単なのは、出てきた答えを代入して正答かどうか見分けるやり方です。
ただし、代入して検算ができないタイプの問題は、もう一度計算をたどる必要があります。その場合、差が出てくるのが“筆算をきちんと書いているかどうか”ということです。計算は長く複雑になればなるほど、筆算はきちんと見やすく書く必要があります。問題用紙の隅にコチョコチョと書きなぐるのではなく、「問2はココ、問3はココ」という具合に、あとから見てもわかるように計算はまとめて書いておくことがポイントです。ケアレスミスを犯す子どもたちは、筆算をぐちゃぐちゃに書いていることが多いので、これを直すだけでもケアレスミスがグンと減る可能性があります。

 

出典:算数では解答を見直すように常々言っているが、思い込みで計算ミスを見逃します[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト

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