大学受験に保護者が付き添うのは過保護? 渋い顔の父に母は……?
大学受験を控えた長女を持つ、マンガ家・おぐらなおみ氏。いよいよ志望校を決めなければいけない時期だが「それよりも先に!」と娘に懇願されたのが、なんとホテルの予約。それをきっかけに、おぐら家に漂い始めた不穏な空気とは……?
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学校から帰るなり、ムスメがかなり焦って叫びました。
「県外受験する人は、もうホテルと航空券の手配をしてるらしいよ! どうしよう!」
……どうしようっていったって、まだ私立はどこを受けるか決めてもいないのに……
「決める! 今決める! 決めるからホテルの予約してくださいいいいい!」
と、まあなんとも急ですが、受験しようかどうしようか迷っていた私立大学を
2校受験すると想定して調べたところ、2校の場所も日程もがそれほど離れていないので、
同じホテルに連泊すればよし、と、とりあえずの予約をしました。
仕事から帰ってきたオットに一連の話をすると、オットもほっとしたようです。
しかし、「私も一緒に行くから」と、何の気なしにつぶやいたところで顔色が変わったオット。
それはちょっとやめたほうがいいんじゃないか、と。ひとりで行かせたほうがいい、と。
どうもオットは、「受験に親が付いていくこと」が「過保護」に見えるらしい。
ムスメ自身が一緒に来て欲しいと言っているのだから、それはかなえてやりたいと説明しても
渋い顔は変わりません。
ああ、本当にどうしてこう、次から次へと問題が起きてくるのか……。
親も子も初めての受験なのだから、仕方がないとはいえ、ため息ばかりが出てきます。
しかし、ホテルを予約した時のムスメのほっとした顔……。
まるで受験が終わったかのような安心フェイス。
あの顔を見れば、受験というものに対して、どれほどの緊張感を持っていたかということが分かります。
少しでも不安を取り除くことこそ私の役目であり、受験日もできるだけそばにいてやりたいと思うのですが……。
出典:受験と宿泊予約と夫婦の意見相違、なう。[大学受験] -ベネッセ教育情報サイト