中学受験の国語長文読解 苦手克服に効果的な学習法を専門家が指南

中学受験の国語長文読解 苦手克服に効果的な学習法を専門家が指南作者の気持ちを読みとるのが苦手なせいか、国語の長文読解が苦手な小6女子。「下の学年の問題を解かせているが、これでよいのだろうか」という保護者の悩みに、平山入試研究所の小泉浩明氏が答えてくれた。

 

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【保護者からの質問】
国語はよく勉強しており、本もたくさん読んでいますが、長文読解で作者の気持ちを読み取るのが苦手です。最近は下の学年の問題を解かせています。そのせいか、少しは成績が上がってきていますが、まだまだなのでどうしたらよいものかと悩んでいます。(小6女子の母親)

 

【小泉氏からのアドバイス】
算数が苦手な場合は、下の学年の問題からやり直す必要がありますが、国語は前の学年の内容がわからないからといって、前に進めない教科ではありません。塾のカリキュラムも、4年生、5年生、6年生と難度は上がるものの、同じような内容をくり返す場合が少なくないのです。

 

ただ、国語はある時期にグンと難しくなります。最初は4年生から5年生に進級するころで、論理的な思考が求められるようになります。次に難しくなる時期は、少しずつ過去問に挑戦していく6年生の初めから夏休みごろです。物語文なら、親子の葛藤(かっとう)など複雑な人間関係を扱う文章が出てきます。説明的文章は、文化の比較、文学や芸術をテーマにするものなどが出題されます。

 

このような国語の性質を考えると、下の学年の問題を解く学習法には限界があります。入試に間に合わせるには効率的な勉強が必要です。できるだけ早く6年生用の問題に移り、そのうえで弱点を個々に解決していきましょう。弱点は語彙(ごい)力かもしれませんし、心情表現のとらえ方かもしれません。語彙力なら単語帳で語彙を増やすなどし、心情表現がつかめないのであれば、心情を表す動作や言葉を拾い、そこに隠された気持ちを教えます。難しい問題も数をこなすことで、徐々に慣れて力が付いてきます。易しいものから始め、徐々に入試問題や志望校の問題に挑戦するとよいでしょう。

 

出典:国語が苦手なので、下の学年の問題を解かせています[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト

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