首都圏でますます広がる 公立高校の「進学重点校指定」

首都圏でますます広がる 公立高校の「進学重点校指定」東京都で始まった公立高校の「進学重点校」指定制度。目下、首都圏の一都三県で多く行われているという。高校受験のスペシャリスト、安田教育研究所の安田理氏が、具体的な事例とともに解説してくれた。

 

***

 

「大学進学に力を入れる学校」として公立高校を指定する動きは、東京都からスタートし、いまや神奈川、千葉、埼玉に広がっています。
いずれの地域も、伝統校を中心に進学重点校の指定が行われており、入試においても指定されている学校ほど高倍率になる傾向が見られます。
県別に詳しく見ていきましょう。

 

◎神奈川県の事例
【2007年度】「学力向上進学重点校」に以下の高校を指定
(それまでの「総合的な学力の進化・充実に関する実践校」を名称変更)
横浜翠嵐、光陵、柏陽、横浜国際、多摩、横須賀、鎌倉、湘南、平塚江南、小田原

以上の10校は2012年度入試まで、英語・数学・国語(横浜国際は英語のみ、鎌倉は英語と数学)について、学校独自問題で入試を実施していました。
2013年度入試からは、入試が一本化され、学校独自問題は廃止されています。

 

【2010年度】「学力向上進学重点校」に、以下の8高校を追加(横浜緑ヶ丘、希望ヶ丘、川和、追浜、相模原、秦野、厚木、大和)。

 

このほか、横浜市は独自に「進学指導重点校」として、金沢、横浜サイエンスフロンティア、桜丘の市立高校3校を指定しています。

 

◎千葉県の事例
【2004年度】「進学指導重点校」に木更津、佐原、千葉東、長生、県立船橋の各高校を指定

 

その後、安房、東葛飾、佐倉、成東を追加

千葉東だけが前期選抜で、英語と数学の2教科は学校独自問題で入試を行っています。東葛飾が中高一貫校になるため、その際に「進学指導重点校」指定がどうなるのかが注目されます。

 

【2013年度】「進学指導重点校」に、匝瑳(そうさ)を追加

 

◎埼玉県の事例
【2010年度】それまでの「進学指導総合推進事業研究指定校」を入れ替え、新たに「進学指導重点校」として以下の学校を指定
(指定)
(浦和、浦和一女、大宮、浦和西、春日部、不動岡、越谷北、川越、川越女子、熊谷、熊谷女子)

 

出典:首都圏の一都三県では全県で「進学重点校」指定を行っている[高校受験] -ベネッセ教育情報サイト

子育て・教育Q&A