「文系にも数学的素養が必要」社会心理学研究室の教授がアドバイス

進路を考える際、大学での学びがどのように社会とつながるのかは気になるところだ。立正大学心理学部の川名好裕教授は、人々が社会で暮らす中での心理や行動を明らかにする「対人・社会心理学」の研究が専門。研究室を訪ね、学びの心構えと社会とのつながりについてうかがった。

 

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●文系の学問でも数学的素養が求められる
ゼミでは、アンケートや観察、実験など、社会心理学の研究法を学びます。研究で大切なのは、数値に置き換えることです。例えば、「好き」という気持ちをアンケートで聞く場合、「とても好き」から「とても嫌い」まで7段階に分けて聞きます。数値にして分析することで、心理の傾向や法則がはっきりと浮かび上がるのです。

 

分析には統計処理の専門的なソフトを使用するため、コンピュータの知識や技能が欠かせません。心理学は文系の学問ですが、数学的な素養も求められることを、頭に入れておいたほうがよいでしょう。

 

●マーケティングや商品企画の大きな力に
人間の心理や行動について考察することは、マーケティングや商品企画など、仕事のさまざまな場面で求められます。社会心理学の正しい調査方法を学び、統計処理の技術を身につけておくことは、仕事のうえでも役立ちます。

 

また、社会心理学を学ぶと、世の中で常識とされることの間違いや、その裏に隠れた意外な真実がわかります。常識をうのみにせず、身近なことを実験などで確かめることは、仕事に限らず、皆さんの日常生活を豊かにするはずです。

 

社会心理学は、社会で生きていくうえで役に立つ身近な学問です。大学で心理学を専攻するかは別として、高校生のうちから一般的な入門書を読んでおくことをすすめます。

 

出典:立正大学 心理学部 対人・社会心理学科 人間の心理や行動を知る手法を身につければ仕事や生活に生かされる -ベネッセ教育情報サイト

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