大学受験に有利な中高一貫校は? データで見る男子校・女子校と共学校の違い
中高一貫校受験の際に、男子校・女子校にするか共学校にするか検討する場合が多いが、大学受験に有利・不利はあるのだろうか? 森上教育研究所を主宰する森上展安氏が、首都圏の中学入試の偏差値と6年後の大学合格実績からグラフを作成し、独自の視点から分析を行った。
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グラフは男子校・女子校・共学校における、標準的な学校の中学入試偏差値と6年後の早・慶・上智合格実績の関係を示している。興味深いのは、中学入試の偏差値が62.5までの学校の中では、男子校が最も多く合格者を出しているが、偏差値62.5を超えると合格者数が最も少なくなることだ。共学校ではこの結果がまったく逆になり、女子校の順位は変わらない。
これは、偏差値62.5を超える男子校では、東大・京大・一橋・東工大や国公立大医学部などの難関大学にシフトしていることが考えられる。男子校と共学校を比較すると、偏差値62.5を越える学校の早慶上智合格各実績以外はどの偏差値の学校でも男子校のほうが合格実績は高い。しかも、偏差値が高い学校であればあるほどその差は大きい。
女子校と共学校を比較すると、東大・京大・一橋・東工大では共学校の優位性がみられたが、早・慶・上智大では、ほぼ同じ合格実績であった。共学校が男子と女子を分けて合格実績を発表することはないが、女子の受験生にとっては、共学校の方に優位性があると言えるのではないだろうか。