小学生の頃のさまざまな経験を目標に向かってがんばる力に変え、夢をかなえた!
受検当日の心の支えにと、これまでの歩みを自作の絵本にして手渡す
受検直前はどんな気持ちでしたか?
龍太朗さん
不安はあったんですが、1週間くらい前から寝る前に、「受かりますように」と小さい声で唱えて、自信をもつようにしました。
お母さま
ダメだったときのフォローをどうするかを考えていましたね。解いてきた教材を積み上げ、「これだけやったんだから、しかたない」と、ほめようと思っていました。それから、受検の2日前に受検の書類を見直していたら、待ち時間がものすごく長いことに気づいたんです。その間に読む本を用意するため書店に行ったときに、ページが真っ白な手作り用の本があるのが目に留まりました。それを買って帰り、息子が勉強している横で、これまでの息子の歩みを絵と簡単な文章で書いていったんです。好きだったこと、印象的なできごと、お世話になった人への感謝など、これを見て、自信をもってくれればいいなと思って書きました。
龍太朗さん
渡されたときは驚いたし、本当にうれしかったです!
受検直前はどんな勉強をしましたか?
龍太朗さん
1日1つ、テーマを決めてこなしました。解くときには、本番のように45分間で取り組んで、最初の3分間は問題の量と内容を確認し、わからないところは飛ばしながら問題を解き、最後は解いた問題を見直すようにしました。模擬試験で全部解けなかったことがあったので、気をつけていたんです。そういう時間配分の考え方とか、勉強するときに気がついたことはメモしてとっておき、あとから見返して気をつけるようにしました。
受検前日はどのように過ごしましたか?
お母さま
ほとんど勉強はせず、持ち物を確かめたり、面接で気をつけることをチェックしたりしました。
受検当日のことを教えてください
龍太朗さん
模擬試験のときと比べて雰囲気がずっとピリピリしていて焦りました。でも、問題は落ち着いて取り組めました。解けていなかったとしても、自分で考えてできたという達成感がありました。ここまで一生懸命勉強してきて、受検できたことがうれしかったです。
お母さま
終わったときの表情が暗くなくて「やりきった!」という感じだったので、私自身も、それだけでよかったと思えました。
合格はどのように知りましたか?
お母さま
聞かされていた日よりも早く、息子が学校に行っているときに、書留が来たんです。開けてみたら合格と書いてあったので、すぐに校長先生にお電話した……と思うんですが、興奮してしまって、そのときの記憶がはっきりしていないんですよ(笑)。
龍太朗さん
うれしくって、家に帰ってから一人で騒いでいました(笑)。
お母さま
岡山操山に行かせたい気持ちは強かったのですが、ムリだと思っていたので、地元の中学校の説明会に行き、制服の準備もしていたんです。だから、驚いたし、うれしかったですね。正直言って、受検をしたいと言い出したとき、学校の成績からいったら合格は考えられないくらいだったと思うんですが、この学校に行きたいという強い気持ちがあったからがんばって勉強できたし、力を伸ばせたのだと心から思います。
家族や周りの人に支えてもらったことが合格したことと同じくらいくらいうれしい
中学生活はどうですか?
龍太朗さん
期待した以上に楽しくて、友達もいい人ばかりです。勉強でわからないところがあると、すごく丁寧に教えてくれるし、一緒に遊んでも楽しい! サッカー部に入っているんですが、先輩たちもいい人ばかりです。
お母さま
みんな個性的なんですが、それを認め合っているというか、ニガテなところよりも良いところを見てくれる雰囲気があると思います。
受検生や保護者のかたへのメッセージをお願いします。
龍太朗さん
家族や周りの人がサポートしてくれたことがあとからよくわかって、合格したことと同じくらいうれしかったです。皆さんも、自分だけが勉強しているのではないという気持ちで、がんばってください。
お母さま
子どもは、こちらが思うよりも緊張しているので、追い込むような言葉ではなく、日々の生活を楽しめるようにかかわるのがいいと思います。集中して勉強する息子の姿を見ていると、「この学校に行きたい」という強い気持ちがなにより大切なのだと思いました。それを見守り、育てることが親の務めなのかなと感じます。