「就職難」から自分の将来について考える

※2010年1月現在の情報に基づいた記事です。

大学新卒者の就職率がなかなか上昇せず、解雇されて行き場を失った人たちが集まる「派遣村」が話題になるなど、就職難は大きな問題となっています。お子さまが今のうちから自分の将来について考えることは、そのような社会を生き抜くうえで、ますます大切になってくるといえるでしょう。それはまた、公立中高一貫校の適性検査で求められるポイントの一つでもあります。


クイズde基礎知識

「ニート」ってもともとどういう意味?
企業が社会人として最も重視している力は?


Q1

2009年10月19日に厚生労働省と文部科学省から発表された、来春卒業予定の大学生の就職内定率(2009年10月1日現在)は?


A. 84.4%
B. 73.2%
C. 62.5%


A1 正解は 「C. 62.5%」です。

2008年の同じ時期を7.4%下回り、1996年の調査以来、過去3番目の低さで、下げ幅は最低でした。1993年から2005年にかけて続いた「就職氷河期」から、2006年を機に脱したといわれていましたが、その再来が危ぐされています。


Q2

ニート(NEET)って、もともとどういう意味?


A. 教育を受けず、労働もせず、職業訓練もしていない若者
B. 働く意欲のない者
C. 非労働力人口のうち、年齢15歳~34歳の卒業者および見込み者で、家事・通学をしていない者


A2 正解は 「A. 教育を受けず、労働もせず、職業訓練もしていない若者」 です。

もともとは、イギリス政府が1999年に定義した言葉で、「Not currently engaged in Employment, Education or Training」の略語です。しかし、現在の日本ではニュアンスが異なっており、Cにある厚生労働省の定義が一般的といえます。


Q3

就職活動中の大学生(2010年卒業予定者)の「就職観」として最も多いのは次のうちどれ?


A. 人のためになる仕事をしたい
B. 楽しく働きたい
C. 個人の生活と仕事を両立させたい


A3 正解は 「B. 楽しく働きたい」 です。

「楽しく働きたい」が35.3%、「個人の生活と仕事を両立させたい」が22.7%、「人のためになる仕事をしたい」が12.9%でした(毎日コミュニケーションズ調べ 2008年10月1日~2009年1月31日、全国の大学3年生、大学院1年生)。


Q4

経済産業省が「社会人基礎力」として提唱している3つの力のうち一部上場企業が最も求めているものは何?(2006年経済産業省発表)


A. 前に踏み出す力(アクション)
B. 考え抜く力(シンキング)
C. チームで働く力(チームワーク)


A4 正解は 「A. 前に踏み出す力(アクション)」 です。

「前に踏み出す力(アクション)」(一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力)が59.0%、「考え抜く力(シンキング)」(疑問を持ち、考え抜く力)が25.5%、「チームで働く力(チームワーク)」(多様な人とともに、目標に向けて協力する力)が27.3%です(経済産業省調べ 2006年4月18日発表)。社会人基礎力とは、経済産業省が提唱している、職場や地域社会で働くうえで必要な力のことです。


適性検査ではこう問われる

将来や職業についての資料を読み解き自分の考えをまとめる


若者が小・中学校時代に得意だったこと公立中高一貫校の適性検査では、職業に関する文章やデータを示し、それを読み解かせながら、自分の将来や職業についての考えを問う問題が少なくありません。

例えば、さいたま市立浦和中学校の2009年度入学者選抜適性検査IIIでは、『13歳のハローワーク』(村上龍作/幻冬舎)の「はじめに」の文章と、それを読んだ子どもたちが、「将来の夢を実現するには」というテーマで行った意見交換を掲載。それをもとに、自分の意見を書かせる問題が出題されました。

また、右のグラフのような、「仕事の充実度と小・中学校時代に得意だったことの関係」から、今の自分の得意なことが将来どんなことに役立つかを考えさせるなど、データをもとに自分の意見を書かせる問題などの出題も予想されます。


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「進研ゼミ小学講座」は2020年新課程に対応して、リニューアル。基礎から応用までの学力向上はもちろん、自ら学ぶ姿勢を身につける。
学んだ知識を使って、自分なりの答えを導き出す。そんな体験を繰り返すことで、「自ら考え表現する力」を育んでいきます。

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