国公私立大学とは【親子で考える18歳の学校選択】

四年制大学は多種多様な学部・学科に分かれ、国公立と私立があります。その他、文部科学省の管轄ではない国公立で四年制の「防衛大学校」や「気象大学校」のような準大学や、海外の四年制大学もあります。また、四年制大学には授業を行う時間帯や方法の違いなどによって、「夜間大学」「通信制大学」もあります。
医学部・歯学部・薬学部・獣医学部のように専門性が高く、当該学部に入学し、6年間学ばなければ資格を取得できない学部もありますが、一般的に四年制大学は、短期大学や専門学校に比べて、資格や技術を取得することを主な目的としているわけではなく、むしろ学問の追究を目的としています。


四年制大学では、1年次~2年次に一般教養を学ぶカリキュラムになっていることが多く、専門的な知識だけでなく幅広い知識と教養を身に付けることができます。卒業後の進路は、就職が一般的です。しかし、資格・技術・専門的な知識を身に付けてから就職するために、専門学校に進む場合や、大学にもよりますが、理系学部では大学院に進学する生徒も多いようです。


四年制大学を選択する時は、次のステップとなる就職を見定めた学校選択をするとよいのですが、四年制大学に進学する生徒の多くは将来希望する職業を確定せずに、大学に進学してから考えるということが多いです。


希望する将来の職業が具体的に決まっておらず、四年制大学を選択するのであれば、子どもの性格と資質に合わせて、まず文系か理系かを選定し、次に受験する学部・学科を選定します。そして学力と学費で絞り込み、その中で学校の教育方針や校風が子どもに合っているかを検討します。
数学が得意なら理系、国語が得意なら文系というように、入試でなるべく実力を生かせるように決めることが多いと思いますが、それだけでなく将来どのような職業に就きたいのかも考えて決めるほうがよいのではないでしょうか。学部・学科で学ぶことが、どのように将来の就職に結び付いていくかを理解したうえで受験すべきだと思います。しかし、子どもにとっては社会経験が少なく、遠い将来の話のように思えるため、なかなか理解できないようです。そのような時は親の経験をもとに話してあげることで、理解しやすくなると思います。


四年制大学を選択するメリット・デメリットは、

【メリット】

  • 在学できる時間が長く、将来の職業をじっくり考えられる
  • 四年制大学を卒業することで、受験できる資格の範囲が広がる

【デメリット】

  • 知識・教養に重点を置いている分、技術・資格取得など実務的なことは身に付きにくい
  • 資格をとるためには、ダブルスクールで専門学校などに通う必要があり、費用がかかる
  • 学力試験の難易度によっては、希望の大学に入学できない場合もある


四年制大学の受験資格は、高等学校を卒業していることですが、その他にもいくつかのケースが認められています。高校を卒業していない場合、「高等学校卒業程度認定試験」に合格することでも受験資格を得られます。入学選抜方法は一般入試と推薦入試がありますが、近年は受験者の減少に伴い、学科試験のない推薦入試で入学できる大学が増えてきています。入学選抜方法は大学によってそれぞれ異なりますので、学校案内などで確認することが必要です。


プロフィール



中学受験と私塾、中高一貫の中等教育と私学を対象とする調査・コンサルティング機関。私塾に『中学受験研究』、私学に『私学中等教育』を月刊で発行している。「わが子が伸びる親の『技(スキル)』研究会」を主催している。

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