調査からわかった!高校生の金銭感覚は現実的でキャリアは安定志向?

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~「高校生のマネー事情とキャリアに関する調査」で見えてきたこと~

高校生の「お金」に関する意識や実態はどのようなものなのでしょうか。現在の金銭感覚から、将来のキャリアとお金、投資への意識も気になります。

「進研ゼミ」とスパークス・グループ株式会社による高校生向け投資教育プログラム「ミライをつくるラボ」が実施した「高校生のマネー事情とキャリアに関する調査2023」(※1)によると、現実的で安定志向ながらも、高い意識を持つ様子が見えてきました。

この記事のポイント

将来の「稼ぎ」は希望と予想にギャップ!?

高校生が考える将来のお金事情については、希望と予想へのギャップがある様子が見られました。将来お金持ちになること、稼ぐ年収のいずれについても、高い希望を持ちつつも、現実的でシビアな予測を立てる姿が浮き彫りになりました。

約8割が「将来お金持ちになりたい」一方で「お金持ちになれると思う」のは2割程度

「将来、お金持ちになりたい」との意向について「とてもそう思う」と回答したのは37.4%。「まあそう思う」と回答した40.6%と合わせて、78%の高校生がお金持ちになりたいとの希望を持っていることがわかりました。

一方で「自分はお金持ちになれると思う」と回答した高校生は「とてもそう思う(5.3%)」と「まあそう思う(15.5%)」を合わせて20.6%。高校生が抱く理想と予想のギャップが大きいことが浮き彫りになりました。リーマンショック以降に生まれ長引く不景気のなか、育ってきた高校生たちは、稼ぐことの厳しさを肌で感じ、シビアな金銭感覚を持っているのかもしれません。

では、高校生たちが考える「お金持ち」とはどのくらいの年収なのでしょうか。

お金持ちだと思う年収

高校生が「お金持ち」だと思う年収の1位は「1,000万円以上(41.4%)」。2位には「2,000万円以上(10.7%)」がランクインしました。

お金持ちになるために重要だと思っているのは「能力開発」や「自己研鑽」

半数以上の高校生がお金持ちと考える年収1,000万円以上を得るためにどのようなことが必要だと考えているのでしょうか。「お金持ちになるために重要だと思うこと(最大3つ)」を聞いてみました。

お金持ちになるために重要だと思うことを最大3つ(n=618)

1位「スキルや能力を高めること(49.8%)」、2位「いい会社に就職すること(39.6%)」、3位「資格などを取得すること(35.3%)」との結果に。会社という場を使って、能力開発・自己研鑽を行い、成長したい思いが見られます。

年収も希望と予測に大きなギャップが! 21.8%が年収1000万円以上を稼ぎたい一方で、稼げると思っているのは6.9%

将来の年収について、希望と予測に大きなギャップがあることが明らかになりました。

将来、あなたはどれくらいの年収を稼ぎたいですか?(n=618)

将来、あなたはどれくらいの年収を稼げると思いますか?(n=618)

希望の年収として1,000万円以上を挙げた高校生は21.8%(「1,000万円〜1,200万円未満(13.1%)」「1,200万円〜1,500万円未満(1.6%)」「1,500万円以上(7.1%)」)。対して、1,000万円以上を稼げると考える高校生は、6.9%(「1,000万円〜1,200万円未満(4.0%)」「1,200万円〜1,500万円未満(0.6%)」「1,500万円以上(2.3%)」)にとどまりました。

将来に稼げる年収として最多だったのは「300万円未満(12.0%)」。長引く不況の影響もあってか、シビアにとらえている高校生が多いことが浮き彫りになりました。

将来のキャリア意識は安定志向でリスクを避けつつ、給与も重視

高校生の将来のお金事情は、希望と予測に大きなギャップがあり、現実をシビアにとらえている様子が見られました。では、年収にも大きく関わる将来の企業選びにはどのような価値観を持っているのでしょうか。前述したとおり、お金持ちになるためには「いい会社に就職すること」が必要との回答が39.6%に及んだ高校生。企業選びにも、堅実な様子が見られました。

企業選びは高校生、保護者ともに「安定している」を最重視。高校生は給与の高さが2位に

【高校生】就職などで企業を選ぶとき、重視すること(3つまで)(n=618)

高校生では「安定している」が46.1%と最多。「お給料が高い」が40.5%と2位につけ「やりがいがある(38.7%)」「自分の好きなことができる(35.0%)」よりも高い結果となりました。高校生はやりたいことも大切にしつつ、より現実的で堅実な視点を持っている様子がうかがえます。「自分で起業したい」は2.9%にとどまる点から見ても、リスクを避ける傾向があるといえるのかもしれません。
一方、高校生の保護者は安定を最も望みつつも、若干異なる傾向も見られました。

【保護者】お子さまが就職などで企業を選ぶとき、重視すること(3つまで)(n=618)

保護者も「安定している」が50.6%と1位に。高校生では2位だった「お給料が高い」は、保護者では19.6%にとどまりました。保護者はお子さまの就職先に安定を望みつつも、給与より「やりがいがある(50.0%)」「自分の好きなことができる(37.1%)」といったやりたいことをやらせてあげたいという姿勢が見られました。

人生で大切にしたいもの1位は「家族」。「お金」も2位にランクイン

【高校生】これからの人生で大切にしたいもの(最大3つ)(n=618)

高校生がこれからの人生で大切にしたいものは上位順に「家族(62.1%)」「お金(51.6%)」「健康(49.0%)」「友情(42.6%)」となりました。周りの人との人間関係や健康といった生活の質を重視しつつ、生活を支えるお金も大切に考えているようです。

投資へのイメージは「よくわからない」「怖い」。求めるマネー知識も保守的な傾向

投資について持っているイメージ(3つまで)(n=618)

2022年4月から高校家庭科で金融教育が始まり、投資をはじめとした資産形成や、金融リテラシーについて学ぶようになりました。
そんな中、高校生の投資へのイメージは「難しい、よくわからない」が50.0%、次いで「リスクがある、怖い」が44.8%と続きました。「お金持ちになりたい」と望み、給与の高さを重視する姿勢がありつつも、お金を増やす手段である投資には消極的な姿勢が浮き彫りに。知識を十分に持ち合わせていないことが、抵抗感や怖さにつながっているのかもしれません。

お金について詳しく知りたいこと(n=618)

お金について知りたいことは「税金について(33.5%)」が最多、次いで「社会保障制度や年金について(29.6%)」となりました。
投資など攻めのお金よりも、守りとしてのお金の知識により意識が高いようです。

調査担当からのコメント

調査を実施した株式会社ベネッセコーポレーション、スパークス・グループ株式会社からのコメントをご紹介します。共同で投資教育プログラム「ミライをつくるラボ」を展開する両者は、調査から高校生のマネー意識をどのようにとらえたのでしょうか。

ベネッセからのコメント

今回の調査では、高校生のお金についての生の声が明らかになりました。安定を求めながらも、自分らしさや家族や友情を大切にし、スキルや能力を高めることの必要性を理解している高校生が多かったのが非常に印象的でした。
当社では、これからもスパークス・グループと共同で、「ミライをつくるラボ」を進めることで、広く高校生世代のマネー知識の普及・啓発に努めて参りたいと考えております。

スパークス・グループからのコメント

今回の調査結果を通じ、投資についての本質的な知識を高校生の皆さんに伝え、理解を促していくことがまだまだ必要であることを再認識いたしました。
当社では、ベネッセコーポレーションと共同で、「ミライをつくるラボ」を進めることで、広く高校生世代に投資への興味・理解を促していくことに努めて参りたいと考えております。

調査概要)
※1
「高校生のマネー事情とキャリアに関する調査2023」
調査対象  全国の高校生とその保護者
調査方法  インターネットリサーチ
調査地域  全国
有効回答者 高校1年生男性 103
      高校1年生女性 103
      高校2年生男性 103
      高校2年生女性 103
      高校3年生男性 103
      高校3年生女性 103
実施期間  2023年09月15日(金)~2023年09月18日(月)

回答者の地域

世帯年収

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