小学1年生の入学後のフォロー 保護者はどこまでやるべき? 持ち物の準備や心のケアは?

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入学式が終わると、おうちのかたには大仕事が待っています。教科書、副教材、ノート、その他諸々への果てしない名前書き。入学式の余韻に浸る間もありません。それらが終了したところで、いよいよ主役の出番です。早速お子さまに、翌日の準備をしてもらいましょう。

(赤ペン先生 河原)

この記事のポイント

入学直後から自分で準備する習慣を

持ち物が記されたプリントは、保護者向けに書かれたものですから、もちろん、お子さま一人で理解することはできません。でも、学校生活の主役はお子さま自身。学校の準備は自分でするという自覚を持ってもらうには、入学初日からのスタートがおすすめです。

そこで一工夫。持ち物の内容を口頭で、あるいはわかりやすく紙に書くなどして伝えましょう。揃えるのはお子さまです。これを日課として続けていけば、ひらがなを一通り習い終わって自分で連絡帳を書くようになる頃には、「自分の持ち物は自分で準備する」ことが当たり前になっていると思います。

あえて失敗させるのも学びの一つ

「きちんと揃えられたか」の確認も、早いうちにお子さま自身に任せましょう。おうちのかたの最終チェックに頼っていては、「自分のことは自分で」という自覚が育ちません。

おうちのかたの確認があれば忘れ物は減ります。でも、忘れ物をして困ったという経験から、お子さまは多くを学ぶことができます。自分で準備したら自分の責任。おうちのかたのせいにすることはできません。「気を付つけなきゃ」と自ら思うことで成長できるのです。
毎日、完璧に準備できなくて当然です。「今日、忘れ物しちゃった」と申告があったら、「アハハ・・・」と明るく笑い飛ばし、「明日またがんばろうね!」と言ってあげましょう。

お子さまの元気度をそれとなくチェック

しっかり気にかけてあげたいのは、お子さまの元気度です。入学後のお子さまは環境の変化でとても緊張している状態。心身ともに過敏になっていることと思います。「学校どう?」「何か困ったことない?」と正面から聞くのではなく、それとなく様子を観察しましょう。

口数が少なかったり、食欲がなかったり、いつもと違うなという感じに気付いたら、さりげなく声をかけて、ゆっくり話を聞いてあげるのがよいと思います。根掘り葉掘りたずねる必要はありません。おうちのかたとゆっくり過ごすだけで、すっきりすることもあると思います。心のもやもやが大きくならないように、お子さまの無言のメッセージを汲み取り、緊張をほぐしてあげてください。

まとめ & 実践 TIPS

入学したてのお子さまはやる気いっぱい。と同時に、数々の失敗にも見舞われます。筆箱を忘れる、下敷きを忘れるなどは日常茶飯事。ほかの子の靴を履いて帰ってくる、学校の池に落ちる、中身を学校に置いて空のランドセルで帰ってくる、なんとランドセルごと忘れて手ぶらで帰ってくる、などなど。失敗するたびに、お子さまはちょっとへこんでしまいます。
そんなとき「気にすることないよ」とおうちのかたが不安を吹き飛ばしてくれたら、お子さまの気持ちはとても軽くなるでしょう。どんどん新しいことに挑戦させて「失敗しても大丈夫」と伝えてあげる。それが新1年生にとって、いちばんのフォローになるのではと思います。

赤ペン先生 河原はるこ

赤ペン先生 河原はるこ

赤ペン先生歴8年。4年生担当。
高校生の時、「赤ペン先生」の心のこもった美しい字のおたよりに励まされた思い出があり赤ペン先生に。子どもたちへは、「まちがえるのは恥ずかしいことではない!」「どんどんまちがえましょう!」という想いを持ちながら、一生懸命に書かれた解答を尊重し、大切なポイントが一目でわかる指導を心がけている。
趣味:読書とフルーツ酢作り
自己紹介:のんびり屋、でも好きなことには熱い一面も。
中高生三児の母。

プロフィール



赤ペン先生は「進研ゼミ」の選考に合格し、ゼミ独自の研修・教育を通じて、教科の学習内容やお子さまの力を伸ばす指導法などを学んだ人です。 お子さま一人ひとりの解答状況や学習の到達度に合わせて、丁寧に添削・指導いたします。 ※「赤ペン先生」は(株)ベネッセコーポレーションの登録商標です。

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