大学進学 家計の厳しさを子どもにどう伝える? お金のプロがアドバイス

大学進学 家計の厳しさを子どもにどう伝える? お金のプロがアドバイスただでさえ子どもには言いにくいお金の話。ましてや進学資金のこととなると、たとえ家計が厳しくても、子どもには本当のことは伝えにくい……という保護者もいるのではないだろうか。お金のことを子どもに上手に話す方法は? ファイナンシャルプランナーの菅原直子氏にアドバイスをもらった。

 

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家庭で進学資金を準備できていない場合、子どもに心配をかけたくないという思いにプライドがいくらか加わってで、お金がないことを最後の瞬間まで子どもに伝えない・伝えられない保護者がいます。

 

合格手続き締切日当日に振り込みできない事実を告白される生徒や、入学式に行ってみたら自分の名前がどこにもなく、そこで初めてお金を払ってもらえなかった事実を知る生徒がいたという話を、複数の高校で聞きました。ここまでくると保護者の側に問題があると言ってよいと思いますが、保護者の懐具合を気にかけず、自分に関わる具体的な情報を知ろうとしなかった子どもにも責任はあると言えるでしょう。けれど、そのくらい保護者を信じているということを、保護者は知っておくべきです。

 

社会人の先輩として、保護者は、家庭の財布の中身や、その中身をどうやって用意しているのかということを、子どもに伝え、学ばせることができます。

 

子どもに収入や預貯金残高を言いたくなければ、言う必要はありません。日々の生活に必要な金額と、何のためにお金を貯めているのか、その貯金で希望の何割をまかなえるかを伝えるだけでも、家計の状況はかなり理解できます。もう少しかみ砕かないと理解しそうもない子には、初年度納付金を負担することでガマンしなければならない買い物、たとえば、車の買い替えをあきらめるとか、この先20年にわたって1か月あたりの食費を1万円節約しなくてはならないという話でもよいでしょう。子どもがナルホドーと思えるように、伝え方を工夫してみてください。

 

出典:親の財布が見える子、見えない子~高校生による進学費用の相談から~  -ベネッセ教育情報サイト

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