高校の修学旅行 高額傾向も98.8%の保護者は「行かせてよかった」

アンケート期間:2014/5/21~2014/5/27 回答者数:1208名
アンケート対象:本サイトメンバー 高校で修学旅行に参加した卒業生の保護者のかた
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある

高校の修学旅行 高額傾向も98.8%の保護者は「行かせてよかった」


修学旅行は、小学校・中学校・高校とそれぞれで実施されることが多いと思われますが、最も印象に残ったとして、高校の修学旅行を挙げる大人が多いようです。小学校・中学校とは異なり、自立を意識し始めた高校生は、荷物の準備等も自分たちで行うことが増え、特別な行事に感じられるのでしょう。
今回は、そんな高校の修学旅行について伺いました。



9割以上が2年生のうちに実施 行き先は九州/沖縄が多い傾向

まず、修学旅行に行く時期について伺ったところ、高校2年生の3月までの実施が9割を超える結果となりました。受験などで忙しくなる3年生になる前に、という高校が多いようです。特に多いのは2年生の10月で、たしかにこのころはさまざまな観光地で、修学旅行中の高校生を目にすることも多いような気がします。

【図1 高校の修学旅行へはいつ出かけましたか?】

図1 高校の修学旅行へはいつ出かけましたか?


行き先については、「九州/沖縄」が多数を占めました。また、「海外」が3位にランクインしていることが高校の修学旅行の特徴といえるでしょう。九州/沖縄での具体的な行き先を伺うと、「ハウステンボスリゾート」「沖縄美ら海水族館」といった観光施設も見られましたが、「長崎原爆資料館」や「ひめゆりの塔」などの歴史的な遺産を挙げる回答が多く見られました。また、行き先が海外のケースでは、ホームステイが目的となっていることが多いようです。単なる観光だけにとどまらせない学校側の配慮がうかがえます。


【図2 修学旅行の行き先はどこでしたか?】

図2 修学旅の行き先はどこでしたか?


【図3 具体的に訪れた施設を教えてください】

図3 具体的に訪れた施設を教えてください



費用は高額に おこづかいも半分以上が金額制限なし

高校の修学旅行は、小学校・中学校と比べて行き先も遠くなり、期間も長くなり、その分費用も高額化します。学校に払い込んだ金額を伺ったところ、いちばん多いのは5万円以上10万円未満という結果でした。小学校→中学校→高校となるにしたがって費用も倍、そのまた倍になっている傾向がわかります。その分、支払い方法も、一括ではなく、「入学時からの積み立て」というケースが多いようです。なお、高校の修学旅行では「おこづかいの上限は決められていなかった」が6割を超えました。その影響もあるのか、持っていった金額も高額化の傾向があるようです

【図4 修学旅行に関して学校に払い込んだお金はいくらですか?】

図4 修学旅行に関して学校に払い込んだお金はいくらですか?



98.8%の保護者が「行かせてよかった」 行き先と費用については疑問の声も

行き先も期間も費用もボリュームアップする高校の修学旅行、保護者はどのように考えているのでしょうか。子どもを修学旅行に行かせてよかったか伺うと、98.8%の保護者がよかった、と回答しました。

●戦争体験をお聞きすることがあり、今後こういうことがあってはならないと思ったようです
●友人らと将来や進路について、普段は話さないような話ができ、それぞれの個性を感じたようです
●中学校までの修学旅行と違い、自分たちだけで決められたことがよかったです

行き先や費用については疑問を挙げる声もありました。

●テーマパークに行ったが、自分では選ばない、行きづらいところへ連れて行ってくれるほうが修学旅行のよさを感じられたのではないかと思います
●事情でパスポートの取得ができなかった生徒もおり、あえて海外にする必要はないのではないかと感じました
●費用が高額で大変だったので、もう少し安価に済ませられないのか疑問でした

そのほか、「行く場所より、どう行き、どう過ごすかが大切」という意見も聞かれました。学校により行き先も目的もさまざまですが、出かける前に親子で「どんな場所が見どころなのか」「名物は何か」「友達とどんなことをしたいか」といった話をして、修学旅行を存分に楽しめるよう、フォローしてあげるのもよいかもしれません。


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