「だろう子育て」はやめよう! 前向きな「かもしれない子育て」で子どもも大人もハッピー
- 育児・子育て
子育てに慣れてくると、「うちの子はこうだろう」「どうせやらないだろう」などと決めつけてしまうことがあるでしょう。子どものことをよくわかっているからこその考えかもしれません。でも、その「だろう」をちょっとやめてみると、もっと楽しくなりますよ。
「だろう運転」も「だろう子育て」も同じ
免許を取得した人なら誰もが聞いたことのある「だろう運転」。「きっと飛び出さないだろう」「車は来ないだろう」と決めつけて、自分に都合の良い解釈をしてしまうことです。その結果、事故を起こしてしまう可能性があります。
これは、子育てでも同じではないでしょうか? 「どうせ食べないだろう」「ウチの子が悪いことをしたんだろう」「男の子だから車が好きだろう」など、いろんな「だろう」を使うことがあるはず。でも、これは大人の勝手な決めつけですよね。子どもの気持ちを無視してしまったり、可能性をつぶしてしまったり……。そういったデメリットがたくさんあります。
「だろう」と予想しておくのはラクです。もしできなくても、残念な気持ちにならずに済むから。でも、すべてにおいてそれではもったいないですよね。ちょっとだけでよいので、「だろう」を「かもしれない」に変えてみませんか?
前向きな「かもしれない子育て」で子どもの可能性を広げよう
「かもしれない運転」は危険の可能性を考えるものですが、子育てにおける「かもしれない」はもっと前向きなもの。可能性がぐっと広がる考え方です。
・小さな期待を持ち続けられる
「かもしれない」は、「絶対できるはず!」よりもハードルが低め。過度に期待し過ぎると子どもも保護者のかたも大変ですが、「もしかしたら」という小さな期待なら持ち続けたいですよね。
「今日もどうせ食べないだろう」を「今日はもしかしたら食べるかもしれない」にしたり、「どうせ失敗するだろう」を「今日はできるかもしれない」にしたり……。これだけで、子どもに向ける視線や言葉、保護者のかたの心構えが変わるはずです。ハードルを上げ過ぎず、でも諦めず……親子ともにちょうどよい加減なのが「かもしれない」なのです。
・思考の幅を広げられる
「かもしれない」は、可能性を広げてくれる言葉。いろんな「かもしれない」を使うことで、考え方が変わっていきます。
たとえば、「女の子だからピンクが好きだろう」とピンクのものばかり与えていたら、その子は「女の子はピンクを使うもの」という偏った考え方をするようになるかもしれません。でも、「もしかしたら青や黒が好きかもしれない」と考えて選ばせてあげれば、性別に縛られた考え方をしなくなるでしょう。
また、「子どもだからどうせわからないだろう」と思う場面。これも、「子どもだからおもしろい考えがあるかもしれない」と変えてみましょう。そうすれば、もっと子どもに任せたり、相談したり、選択させたりすることができます。保護者のかたも、きっと視野が広がるはずです。
・危険の可能性を考えられる
もちろん、危険を回避することもできます。これは「かもしれない運転」と同じ。「車は来ないだろう」ではなく「車が来るかもしれない」と思うことで、子どもの命を守ることができます。過剰に使う必要はありませんが、命が関わってくる場面では、この「かもしれない」を忘れずにいたいですね。
「かもしれない」の先に新しい成長が待っている
「だろう」は、保護者のかたのイメージの範囲内です。これから大きくなっていく子どもたちは、私たち大人が子どもだった頃よりも刺激が多く、いろんな考え方ができる環境にいます。それを、大人のイメージの範囲内に収めてしまったらもったいないですよね。
子どもが初めて立ち上がった時を思い出してください。「今日はきっと立てるだろう」なんて思わなかったはず。「もしかしたら今日は立てるかもしれない」と何日も期待しながら、その日を心待ちにしていたのではないでしょうか。ただ立ち上がっただけなのに、「一人で立ったよ!」「すごい!」と大喜びしたのではないでしょうか。
失敗もたくさんあります。でも、明日はできるかもしれません。期待したり残念がったり、喜んだり一緒に悲しんだり……。その積み重ねこそが、子育てなのです。
まとめ & 実践 TIPS
「かもしれない」は、子どもだけでなく大人にも使えること。子育てや家事で失敗することもたくさんあるでしょう。そんな時には、「もしかしたら今日はうまくいくかもしれない」と思ってみませんか? 過度に期待し過ぎず、でも諦めたり悲観したりしない。前向きな「かもしれない」を使って、子育てを楽しんでいきましょう。
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